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6月, 2005の投稿を表示しています

WAYNE KRAMER『DANGEROUS MADNESS』

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壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.6 デトロイトのバンド、MC5のギタリストであったウェイン・クレイマーが1996年に発表した、エプタフと契約後2枚目のソロ・アルバム。 ホワイトのストラトキャスターの写真を、ヘッドからネックの部分にかけて歪んだ状態に加工し、ブラックをバックに大きく白抜きのアーティスト・ネームが入った ジャケット。ストラトキャスターという曲線の美しいギターを更に歪めて曲線を強調し、 弦やピックアップ部分の陰影など、コントラストを強くして格好良いジャケットになっている。 裏ジャケットにはクライベイビーのワウワウ・ペダルの写真をやはり歪んだ加工を施して面白い仕上がり。 CD中ジャケにはテレキャスターと思われる写真も使われている。 サウンドはラウド、ハード、ポップ&パンキッシュな仕上がり。中には「Back To Detroit」というスローでメランコリックな曲もあり。 タイトルトラックではテレンス・トレント・ダービーがコーラスで参加、The Deviantsのミック・ファレンが数曲で歌詞を提供している。

CAPTAIN BEEFHEART & HIS MAGIC BAND『TROUT MASK REPLICA』

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壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.5 1969年発表のアルバムで28曲入り、オリジナル・アナログは2枚組だった。 赤~ピンクのグラデーションをバックに、帽子を被った魚の頭部になったビーフハート。 ジャケットデザインをしたCal Schenkelによれば、本物の魚の頭部を買ってきて被ったそうだ。 でも見た目は“ます(トラウト)”じゃなくて“コイ”みたいだが。 帽子の上にはバトミントンのシャトルのような物がくっついている。 “パー”をだした右手は“聴こえるかー”というジェスチャーのようだ。 内容は数々の伝説に満ちているが、周到な準備をし瞬間的に録音を終え完成させた、奇妙で精巧に構築されたアヴァンギャルド。 時にザックリ、時に微妙なズレが気持ちいいギターがパンク・ニューウェーブ以降に受け入れられたのには納得。 地引雄一著「ストリート・キングダム」の裏表紙写真で、魚の被り物に杖を持ったシュルツ・ハルナは、 このアルバムジャケットにインスパイアされたのだろうか。

FAUST『FAUST』

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 壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.4 ドイツのバンド・ファウストの1971年発表のファースト・アルバム。グループ名の“拳”そのまま、レントゲン写真の拳がデザインされたジャケット。 オリジナルLPはクリアーなレコード盤(レーベルは金属箔押し)と透明なビニールに赤文字印刷した歌詞カードを 透明なジャケットに入れるという“透ける”にこだわった作りだった。 自宅の壁に飾りたいが、私が興味を持ち始めたときには、オリジナルはレコード屋のレジの後ろの壁に飾られていたのを思い出す。 サウンド・コラージュを多用し、様々な約束事から解放された実験的な内容は聴き手のイマジネーションを刺激する。 2003年にオリジナル・アートワークを再現したCDが発売された(CDは透明に出来ないが)。 右上のジャケ写は1991年にCD化された時のものでプラケースにバンド名と拳が印刷され、白いジャケットに赤文字印刷された仕様。

JIMI HENDRIX『BAND OF GYPSYS』

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壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.3 ジミ・ヘンドリクス1970年発表のライブ・アルバム。トタン板(?)の壁の前に立つパペットはジミの他、ボブ・ディラン、ブライアン・ジョーンズ、ジョン・ピールといわれている。 以前の契約を解消する為にライブ録音が行われ、ジミ本人は満足出来る演奏、仕上がりではなく、この英国初回プレス用のパペット・ジャケットも 嫌がっており、リリースにも不本意だったようだ。内容に全然関係の無い人物の人形が3体もくっついていては、確かにあまりいい気はしないだろう。 トタン板のブルーの前に、画面中央より少し右に人形を集めて上から写したジャケットはユーモラスであり、ファンキーで渋い内容とは かけ離れた印象を与えるが、その後変更された(というか米国盤仕様)ジミのうつむき加減にギターを弾く、暗いトーンのジャケットよりは優れたデザインだと思う。   内容は1999年に「ライブ・アット・フィルモア・イースト」という2枚組CDとして大幅に追加・改訂され、まったく違う印象のものになった。