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Rolling Stone Japan 田家秀樹『J-POP LEGEND CAFE』特集・PANTA追悼

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大阪のFM局 FM COCOLOで放送されている音楽評論家・田家秀樹の『J-POP LEGEND CAFE』で、2024年2月に特集された「PANTA追悼」計4回が Rollin Stone Japan WEBサイト に掲載されている。 頭脳警察の相棒TOSHIとマネージャーの田原章雄、ビクターのプロデューサー高垣健、ライターの志田歩、現在の頭脳警察メンバーおおくぼけいと竹内理恵をゲストに迎えた計4回、いずれの回も興味深い話が満載で読み応えのある内容となっている。 頭脳警察、PANTAソロ、PANTA & HAL、石川セリなどへの提供曲についてやスウィート路線、再結成頭脳警察から、未来の頭脳警察へと話は及び、PANTA亡き後の頭脳警察の活動にも期待が高まる。 第1回 PANTA追悼、TOSHIとディレクターが語る頭脳警察の新作アルバム『東京オオカミ』 第2回 レジェンドプロデューサー高垣健が語る、ビクターのロックの礎を作ったPANTAの音楽 第3回 ライター志田歩が語る、PANTA & HALが追求した頭脳警察とは違うアプローチ 第4回 おおくぼけいと竹内理恵、現・頭脳警察のメンバーが語るPANTA 右上のジャケ写は2020年7月18日リリースの3曲入りEP『絶景かな』。

MY PLAYLIST Vol.9『THE VERY BEST OF BRAIN POLICE 1972-2024』

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これまで頭脳警察のベスト盤というと第1期頭脳警察の楽曲から選んだ『頭脳警察BEST』(1987年)や90年代再結成までのベスト『頭脳警察BEST 1972-1991』(1993年)がリリースされているけど、自分の好きな曲で2024年『東京オオカミ』までのスタジオ録音から集めてみたいと思い、CD1枚に収まる収録時間で選曲。入れたい曲がありすぎて「銃をとれ」、「ふざけるんじゃねえよ」、「悪たれ小僧」、「万物流転」といったオフィシャル・ベストに入っている代表曲や、好きなシングル「孤独という言葉の中に c/w 今日は別に変わらない」の2曲、ライヴは除外したので「赤軍兵士の詩」も入れたかったけど外れることに。 以下、私の選んだベスト・オブ・頭脳警察 1972-2024。  1. 最終指令"自爆せよ"   from『歓喜の歌』(1991年)  2. まるでランボー  from『仮面劇のヒーローを告訴しろ』(1973年)  3. 嵐が待っている  from『頭脳警察 3』(1972年)  4. コミック雑誌なんか要らない  from『乱波』(2019年)  5. ダダリオを探せ  f rom『 乱波 』(2019年)  6. 扇動  from『頭脳警察 7』(1990年)  7. 間際に放て  from シングル「時代はサーカスの象にのって」(2008年)  8. サラブレッド  from『悪たれ小僧』(1974年)  9. 指名手配された犯人は殺人許可証を持っていた  from『頭脳警察 3』(1972年) 10. あなた方の心の中に黒く色どられていない処があったらすぐに電話をして下さい  from『誕生』(1973年) 11 さようなら世界夫人よ  from『頭脳警察セカンド』(1972年) 12. 時代はサーカスの象にのって  from シングル「時代はサーカスの象にのって」(2008年) 13. いじわる猫  from『暗転』(2013年) 14. 麗しのジェット・ダンサー/メカニカル・ドールの悲劇/プリマドンナ/やけっぱちのルンバ  from『乱波』(2019年) 15. タンゴ・グラチア  from『東京オオカミ』(2024年) 16. 黒の図表  from『俺たちに明日...

頭脳警察『東京オオカミ』

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パンタの遺作といっていいんだろうな頭脳警察のアルバム『東京オオカミ』が2024年、パンタの誕生日2月5日にBRAINPOLICE UNION/ROCKET PUNCH LLCよりリリース。プロデュースは秋間経夫。 ミュージックマガジン増刊『パンタ/頭脳警察 反骨のメッセージと叙情が交差するロック詩人の航跡』に掲載された志田歩の同アルバム解説とネット版 Rooftopに掲載されたトシ達のインタビュー を参照しながら紹介したい。 オープニング・ナンバーでタイトル・トラック「東京オオカミ」の烈しく扇動的な緊張感はどうだ。1972年の「ふざけるんじゃねえよ」、1990年の「Blood Blood Blood」を受け継ぎ比肩する楽曲。作詞はパンタと田原章雄(マネージャー)の共作で、東京の神社にオオカミの狛犬があること等から、かつて東京にオオカミが群れなし駆け抜けていた、その伝説から飛び出し、誇り高く吠え続けろ、という内容。オリジナル頭脳警察が活動していた政治の季節を感じさせるが、その連想を避けるように元は漢字だったタイトル“東京狼”をカタカナ表記にしているという。非常に印象的なギターリフはT.REX「Jewel」を思わせる。 地名の丹後をかけている「タンゴ・グラチア」。ガラシャ(Garacia)はキリスト教の洗礼を受けた明智光秀の三女・玉(たま)で、細川藤孝の息子忠興に嫁ぎ丹後の国で暮らした。後に石田三成の人質となることを拒み壮絶な最後を遂げる。辞世の句、“散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ”を歌詞に取り込み、余命宣告を受けていたパンタが歌う…。美しく気高くも切ない傑作。隠れキリシタンが口伝してきた「ぐるりよざ」(グレゴリオ聖歌)をサックスの竹内理恵が低音で奏で、タンゴのリズムに切り替わるイントロは特にスリリング。 パンタが1968年(18歳!)に作詞作曲したという「雨ざらしの文明」はザ・ビートルズの「Tomorrow Never Knows」にインスパイアされたようなサイケデリックなアレンジ。同じく1968年に作られたという「ソンムの原に」は、1989年に刊行されたパンタ詩集『ナイフ』に未発表曲として歌詞が掲載されていた(現行とは若干異なる歌詞)。コーラスのアレンジを含めGS的印象も受ける軽快なアレンジだが歌われている内容は現代まで性懲りも無く繰り広...

私の放浪音楽史 Vol.36 頭脳警察『頭脳警察セカンド』

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1972年5月、ビクター・MCAよりリリースのアルバム。 前回のPANTA『KISS』リリースとほぼ同時期に頭脳警察のセカンド・アルバムが再発されている。当時この再発はファンとしては、まぁパンタがラヴソング集を出すのと同じくらいの事件ではあったんじゃないか。なにしろ1972年5月にリリースされ1ヶ月で発売中止。それからどんな過激な内容なんだという噂が長らく語り継がれてきた幻のレコードだった。9年あまり市場から姿を消していたこのアルバムは1981年8月21日、つまりシングル「悲しみよようこそ」と同じ日、アルバム『KISS』リリースの1ヶ月前に再発売された。 このタイミングがパンタのスウィート路線論争をさらに過熱させる事になるのだが、まぁそれは前回の話だ。ただパンタによれば『頭脳警察セカンド』は1981年以前からレコード会社側から再発の話があって、頭脳警察の存在ばかりが大きいうちは嫌だとパンタ側が断っていたそうだが、PANTA&HALの存在が大きくなってPANTA&HALが解散した時点でパンタが再発をOKしたそうだ。伝説の『頭脳警察セカンド』が聴ける!その再発盤を早々と購入した友人のH君に借りて聴いたと思う。 パンタはヴォーカルとギター。ドラムは全編通してトシが演奏、ベースは増尾光浩がこの時期に加入し、サポートには初期メンバーだったギターの山崎隆志、フルートやピアノ、オルガンで吉田美奈子が参加している。「銃を取れ!」の歪んだ音色のベース・ラインのうねり、ギターの鋭いエッジのカッティング、メドレーでなだれ込む「マラブンタ・バレー」のコンガの響き、赤く/青く毒を吐くパンタのヴォーカル。冒頭の2曲を聴いただけでも頭脳警察のサウンドは異形のモンスターを思わせるものだった。ヘルマン・ヘッセの詩(植村敏夫訳、原題:Leb wohl, Frau Welt)に曲をつけたリリカルな「さようなら世界夫人よ」は頭脳警察を代表する曲で、吉田美奈子のフルートが印象的なフレーズを奏で、オルガンが荘厳に響く。後に内田裕也がカヴァーする軽快なロックンロール「コミック雑誌なんか要らない」。パンタの私小説的な「それでも私は」や「暗闇の人生」も魅力的な曲。 トシのコンガが活躍するヘヴィ・ロック「軍靴の響き」、人を喰ったような歌詞とサウンドの「いとこの結婚式」ではパンタはたて笛も演奏。この曲は...

頭脳警察「詩の朗読という詩」

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2013年12月リリースのアルバム『暗転』より。 副題に“~ZK結成45周年記念アルバム・寺山修司没30年によせて~”とあるように、収録曲のうち6曲が寺山修司作詩の作品となっている。 「詩の朗読という詩」は寺山修司の詩を朗読するパンタと灰野敬二のギターによるセッションというかバトルというかインプロビゼーション。比較的聴き易く3分程の曲が並ぶ中で、8分を超える詩の朗読とフリーキーなギター演奏のみのこのトラックはアルバムのハイライトとなった。 ブックレットにはスタジオで向かい合っているパンタと灰野の写真があるが、お互いの演奏、声、呼吸を感じながら録音されたものだろう。何もない空間に言葉と音を存在させようとする、何物かを生み出そうとする、二人の緊張感を持った創造性が感じられるテイクである。 “詩”というものが持つパワーと無力さを朗読するパンタの、頭脳警察結成から45年という時の流れに裏打ちされたヴォイスと、掛け合う灰野のインスピレーションに満ちたエレクトリック・ギターは圧倒的だ。ここでの寺山の言葉は聴く者との銃撃戦の様相となった。トシのコンガと三つ巴でもよかったかも。 他にはカヴァー・ヴァージョンが2曲あり、「あしたのジョー」(寺山作詩、八木正生作曲)は、リズムを強調したヴァージョンとフォーク・ロック調にした2つのヴァージョンが収められているが、どちらも味はあるものの、もうひと捻り欲しかったところ。むしろ原曲に近いアレンジでよりヘヴィにしたら良かったんじゃないかと個人的には思う。「戦争は知らない」(寺山作詩、加藤ヒロシ作曲)はカルメン・マキのヴァージョンで親しんでいるが、ここはストレートにフォーキーなアレンジ。この曲を頭脳警察名義で聴けるのはうれしい。コーラスには制服向上委員会が参加。 「いじわる猫」は1973年にリリースされたアルバム『寺山修司・イソップ物語』(歌・田中星児)にパンタが曲提供した作品のセルフ・カヴァー。田中星児のヴァージョンは聴いたことがないのだけれど、1973年は頭脳警察がアルバム『誕生』、『仮面劇のヒーローを告訴しろ』を発表していたころ。『誕生』や1972年末リリースのシングル「孤独という言葉の中に c/w 今日は別に変わらない」に似た雰囲気を感じさせるメロディを聴くことができる。田中星児ヴァージョンも聴きたくなってきた。 「時代はサーカスの象にのっ...