投稿

8月, 2023の投稿を表示しています

TRANSVISION VAMP『POP ART』

イメージ
前回のホリー&ジ・イタリアンズ「Tell That Girl To Shut Up」のカヴァーを含むトランスヴィジョン・ヴァンプのファースト・アルバム。トランスヴィジョン・ヴァンプはヴォーカルのウェンディ・ジェイムスとギタリストのニック・クリスチャン・セイヤーを中心に結成。1987年にダンカン・ブリッジマンをブロデューサーに、ジャケット・アートを先頃亡くなったジェイミー・リードが手がけたシングル「Revolution Baby」でデビュー。続いてシングル「Tell That Girl To Shut Up」、「I Want You Love」をリリースした後、これらの楽曲を含むアルバム『ポップ・アート』を1988年9月にリリースした。日本盤CDは1988年10月25日にリリースされている。 このころブロンド女性ヴォーカリストをフューチャーしたバンドがいくつかあったが、なかでもトランスヴィジョン・ヴァンプのウェンディ嬢(1966年生まれ)はブリジッド・バルドーが引き合いに出されるようなコケティッシュでバンド名の通りヴァンプな魅力があった。セックス・ピストルズというよりジョーンズ=クックなパンキーさにT-REXなグラム感をプラスし、さらにサイバーなフレイヴァーを加味したサウンドで、なかなかバラエティ豊かな楽曲が並んでいる。 代表曲というとPVもセクシーなこの曲か。 TRANSVISION VAMP「I Want Your Love」 「Tell That Girl To Shut Up」の日本盤8cmCDシングル この曲のPVも紹介しておくか。 TRANSVISION VAMP「Tell That Girl To Shut Up」 トランスヴィジョン・ヴァンプはセカンド、サード・アルバムのCDやリミックス集CD、プロモ・ヴィデオ集も買って結構好きだった。1991年にトランスヴィジョン・ヴァンプは解散するがウェンディのソロも買ったな。

HOLLY & THE ITALIANS『THE RIGHT TO BE ITALIAN』

イメージ
少し前に パワーポップ・コンピ で紹介した「Tell That Girl To Shut Up」が収録されているホリー&ジ・イタリアンズのアルバム。オリジナルは1981年リリースだが、私が購入したのは2002年にアメリカのWounded Bird RecordsからリイシューされたCD。オリジナルLPとは若干曲順を変更、シングルB面曲等を追加している。 永遠のガールズ・パワーポップナンバー「Tell That Girl To Shut Up」の他にも疾走ナンバーの「Baby Gets It All」、シンガロングな「I Wanna Go Home」、ファンキーな「Just Young」、“決められた範囲以上に近づかないで”・”暴力を振るうつもりはないけどあんたが銃に弾を込めるのを手伝ってあげる”と刺激的な歌詞が歌われる「Rock Against Romance」など聴きどころは多い。「Just For Tonight」はUSガールズ・グループのザ・シフォンズが1968年にリリースしたシングル曲のカヴァーでややしっとりしたアレンジになっている。 CDのボーナストラックには「Miles Away」のシングル・バージョン、シングルB面曲3曲「Fanzine」、「It's Only Me」、「Poster Boy」を追加収録。 ホリー・ベス・ヴィンセントはアメリカ生まれ、ホリー&ジ・イタリアンズを結成、1979年にイギリスに渡りオーヴァルから7インチ・シングル「Tell That Girl To Shut Up c/w Chapel of Love」をリリースした。その後ヴァージン・レコードと契約、アメリカに戻りアルバム『THE  RIGHT TO BE ITALIANS』の録音を開始するが制作は難航、完成するのに1年以上を費やした。リリース当時好意的な反応がなかったというこのアルバムだが、今ではパワーポップ名盤アルバムに必ず取り上げられる1枚だ。

追悼・JAMIE REID

イメージ
セックス・ピストルズのレコード・ジャケット、ポスター、チラシ等のデザインを手がけたジェイミー・リードが逝去。76歳だった。 バンドロゴ、曲名、アルバムタイトルは脅迫状を模し、ユニオンジャックを切り裂いてクリップで止め、エリザベス女王の口元に安全ピンを刺した男。シングル「God Save The Queen」をリリースした後、ジェイミー・リード、ジョニー・ロットン、ポール・クック、プロデューサーのクリス・トーマス、エンジニアのビル・プライスは路上で襲われる羽目になったが、今じゃユニクロのTシャツの図柄に使われるポップ・アートになった。 1989年9月6日〜9月25日には渋谷パルコ・ギャラリーで『UP THEY RISE』と題された展覧会を開催(その後大阪、名古屋へ巡回した)。下の画像はその時のチラシ表裏。 下の画像はそのジェイミー・リード展『UP THEY RISE』を取り上げた、今は無き情報誌『シティーロード』のFRONT LINE ART eyeで、開発チエによる記事「パンクの神殿を飾りつけた男 ジェイミー・リード」。 下の画像は、CDアルバム、CDシングル、ポストカード、ピストルズ関係の本に使われたジェイミーのデザイン。真ん中あたりにあるバッジは確か上記の展覧会で買ったんだと思う。 ジェイミーはジョニー・ロットンやマルコム・マクラーレンより過激でアナーキーだったというのをグレン・マトロックのインタビューで読んだが、彼のデザインを見るほどにうなずけるものだ。 耳からだけじゃなくパンクを視覚から網膜に焼きつけた。その目の醒めるようなヴィジュアル・イメージの鮮度は決して失われることはないだろう。 RIP…。

MY PLAYLIST Vol.7『PANTAX'S ROCK'N'ROLL WORLD』

イメージ
パンタのスローな曲を集めたマイ・ベストを作ったとき、スピーディーでロックンロール感のある曲を集めたベストも作った。ソロ1作目『PANTAX'S WORLD』〜『P.I.S.S.』 ま でのスタジオ・アルバムから18曲を選曲したが、こちらもスウィート路線のアルバム『KISS』と『唇にスパーク』、それに『クリスタル・ナハト』からは選曲しなかった(やはりトータルな印象で…)。カーステレオでよく聴いたなぁ。 以下、私の選んだ『PANTAX'S ROCK'N'ROLL WORLD 1976-1989』  1. 死ぬまで離さない  2. ドーベルマン  3. モータードライヴ  4. バニシング・ロード  5. 五月雨にスラーをかけて  6. Audi 80  7. ロックン・ロール・トリートメント  8. Saturday Night Clash 夜霧に消えた青春  9. 反逆の軌跡 10. キック・ザ・シティ 11. 走れ熱いなら 12. ロックもどき 13. 孑孒 14, ナイチンゲール 15. 北回帰線 16. 429 Street 17. 13号埋立地から 18. PISS (Piss into my heart) Track1. 5. 9. 14. 17.  アルバム 『反逆の軌跡』(1985年) Track2. 7 アルバム『16人格』(1984年) Track3. 6. 10.アルバム 『1980X』 PANTA & HAL  (1980年) Track4. アルバム『R☆E☆D』 (1986年) Track8. 13. 16.  アルバム『SALVAGE(浚渫)』(1983年) Track11.  アルバム『走れ熱いなら』(1977年) Track12. アルバム『PANTAX'S WORLD』 (1976年) Track15.  アルバム『マラッカ』 PANTA & HAL (1979年) Track18. アルバム『P.I.S.S.』(1989年) という内容。全18曲で収録時間は約70分。 オープニングはパンタとリスナーの固く結びついた関係について1985年に発表された曲で、この歌の通りパンタはファン、リスナー達を死ぬまで離さなかった。2は夜毎獲物を狙うハンターに豹変する男を描いた曲だが変則的なリズ

MY PLAYLIST Vol.6『SLOW PANTAX'S WORLD 1976-1989』

イメージ
スローな曲を集めた編集アルバムというと、例えばストーンズ『スロー・ローラーズ』やビートルズ『ラヴ・ソングス』とか、日本だったらサザンの『バラッド』や佐野元春『スローソングス』、浜田省吾の編集盤というよりセルフ・カヴァー・アルバム『サンド・キャッスル』なんかがあるけど、パンタのスローなバラードを集めてみようと思ったのはアルバム『P.I.S.S.』をリリースした頃だった。ソロ1作目『PANTAX'S WORLD』〜『P.I.S.S.』 ま でのスタジオ・アルバムとシングル「ルイーズ」、12インチ・シングル『プラハからの手紙』から14曲を選曲したが、PANTA & HALのアルバム『1980X』、スウィート路線のアルバム『KISS』と『唇にスパーク』、それに『クリスタル・ナハト』からは選曲しなかった(まぁなんとなくトータルな印象で…)。 以下、私の選んだパンタ・スロー・ソングス『SLOW PANTAX'S WORLD 1976-1989』  1. 夜明けはまだ  2. ふたりじゃいられない  3. 奴と俺とおまえと  4. ブーゲンビリア  5. スカンジナビア  6. 裸にされた街  7. やかましい俺のROCKめ  8. 明日天気になれ  9. ONE NIGHT LOVER 10. 素直な気持ちでいられたら〜入江にて AM4:00 11. 綺羅と紛れて 12, ステファンの6つ子 13. Good Morning Blues 14. 35番目の朝に Track1. 7. アルバム『走れ熱いなら』(1977年) Track2. アルバム『16人格』(1984年) Track3. 11. 14.アルバム 『反逆の軌跡』(1985年) Track4. アルバム『R☆E☆D』 (1986年) Track5. 1 2inchシングル『プラハからの手紙』(1987年) Track6 . アルバム『マラッカ』 PANTA & HAL (1979年) Track8. アルバム『PANTAX'S WORLD』 (1976年) Track9. アルバム『P.I.S.S.』(1989年) Track10. 13. アルバム『SALVAGE(浚渫)』(1983年) Track12 . 7inchシングル「ルイーズ c/w ステファンの6つ子」 PAN