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7月, 2005の投稿を表示しています

THE WHO『MY GENERATION』

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壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.10 壁に飾りたいジャケ10回目、とりあえず最終ということで、やはり外せないザ・フーのファースト・アルバムの英国盤ジャケット。 1965年にBrunswickからリリースされ、1980年にVirginから再リリースされたものの、私がフーに対して興味を持った80年代後半頃には 非常に入手困難なレコードであった。 薬品のドラム缶の横で見上げるメンバー。ユニオンジャックのジャケットを羽織ったジョン、マフラーを巻いてるピート、 短髪のロジャー、白いGジャンのキース、4人とも細身のパンツと革靴。バンド名が赤、タイトルが青文字、右上に黒い四角に白抜きでレーベル名(これってオアシスっぽい?)。 格好よすぎるデザイン。 自分の部屋にこのジャケットを飾りたいと思っても、オリジナル盤、再発Virgin盤ともに高値で手が届かなかった。 そんな時、新宿某レコード店でこの英国仕様アナログ盤が再発されるという広告を見た私はすぐさま購入。たしか2800円位した。 後で知ったのだが、それはリプロ盤とよばれるブートレグで、どうせならBrunswickで作ればいいものをVirgin盤で作られたものだった (ブート製作者が持っていなかったのかもしれない)。 それでも、まぁポスターやピンナップを買ったと思えばいいので、ずいぶん長い間私の部屋に飾られていたジャケットだ。 リプロ盤はよく見ると色の発色が綺麗じゃないし、文字や写真のエッジがボケているので、後になって本物のVirgin盤(右上のジャケ写)を購入した。 US仕様ではCD化されていたが、英国盤ジャケット仕様でのCD化は2002年まで待たなければならなかった。ステレオ化、曲は大幅に追加されて2枚組みになって発売。 2004年には紙ジャケで再発された。

SMALL FACES『OGDEN'S NUT GONE FLAKE』

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壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.9 初期のビート・グループから、サイケデリック/ヒッピー・ムーブメントに影響を受けて変化を遂げたスモール・フェイセスの 1968年5月にリリースされた4枚目のアルバム。 円形のタバコ缶を模したジャケットは左横で綴じられていて、ジャケットを左に開くと右にタバコの葉と巻き紙の写真、 左にタバコを吸う人を花々や葉が囲み、たくさんの蝶が飛び立つ姿などが描かれた極彩色のイラストが現れる。 右のタバコの写真、左のイラストそれぞれが下側で綴じられていて、開くとメンバーを写した白黒写真が現れるしくみ。 タバコの葉と巻き紙は、タバコを巻いて吸う様に、このアルバムを聴いてひと時思惑にくれて欲しいという願いでもあるらしい。 右上のジャケ写は1996年にCastleから10,000枚限定でリイシューされた160g LP。 全英チャートでは6週間1位に留まり続けたヒット作だが、スタジオ盤としてはグループ最後のアルバムとなってしまった。

THE CLASH「I FOUGHT THE LAW」

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壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.8 クラッシュのジャケット・デザインではエルビスのジャケットを模した『ロンドン・コーリング』のアルバム・ジャケットや、 10インチ盤の『ブラック・マーケット』、日本盤LP『パールハーバー '79』、 UKシングル盤ではピストルズやディラン、ビートルズなどのレコードを聴く男女が描かれた「ロンドン・コーリング」、 ラフトレード、ファクトリーなどのインディレーベルをデザインした「ヒッツヴィルUK」など7インチ、12インチシングル盤でも面白いデザインが多かったが、 今回は1988年に編集盤『ザ・ストーリー・オブ・ザ・クラッシュ』がリリースされた際、UKでシングルカットされた「アイ・フォート・ザ・ロウ」を選んだ。 クラッシュの多くの写真を手掛けたペニー・スミスのメンバーフォトを薄い緑の色相に変化させて、真ん中を横切るようにタイトルとバンド名が配置されている。 右上のジャケ写は12インチ盤で、タイトルの下にステージ写真が3点使われているが、7インチ盤ではメンバーフォトのみで青味がかった色調だった。 キリリと締まったメンバーの立ち姿の中身は、ボビー・フラーでヒットした名曲をパワフルなドラミングとスピード感のあるスリリングな演奏、 ジョーのホットなボーカル、コーラスで仕上げた、ご存知の超名カバー曲(この曲の内容でTVCMに使われるとは思わなかったが)。クラッシュ活動中の1979年、アメリカでの1stシングルとなった曲で、アメリカ進出への足がかりとなった曲でもある。

ECHO & THE BUNNYMEN「THE KILLING MOON "ALL NIGHT VERSION"」

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壁に飾りたいジャケ~Pictures On My Wall~Vol.7 1980年代のニューウェイブの12インチ・シングルやアルバム・ジャケットには綺麗なもの、センスのいいものが多かった。アズティック・カメラ、ジョイ・ディビジョン、ザ・スミス、ドルッティ・コラム、ペイル・ファウンテインズ、ストロベリー・スイッチブレイド...。 絵画、風景、動物もの、ポートレイト等々。このエコー&ザ・バニーメンは、自然派とも言うべき美しい写真を使い、素晴らしいジャケットを多く残した。 凍てついた瀑布に立つメンバーを写したアルバム『ポーキュパイン』や地下(洞窟?)の湖に舟を浮かべた『オーシャン・レイン』、 海辺の鳥たちを写した「A Promise」の7インチやアルバム『ヘブン・アップ・ヒア』、ロイヤル・アルバート・ホールの写真に彩色したシングル「ネヴァーストップ」、 これは絵画だがHenry Scott Tukeによる、木々の下に佇む少年と少女を描いた油絵を使用したシングル「The Back of Love」などなど。 その中で1984年1月にUKリリースされたシングルの12インチ・ヴァージョン「The Killing Moon“All Night Version”」を選んだ。 雲の間に浮かぶ満月に照らされた岸辺。右側には木々が黒く、手前には一艘の帆船の影。画面中央より上に浮かぶ月、やや下を横切る水平線、 夜風に流れゆく雲や、月光が照らすさざめく波の陰影は奥行きをあたえ、写真の中に物語を感じさせる。 “All Night Version”の通り、9分余りの長尺に仕上げたこのヴァージョンは、 妖しく美しい弦の響き、アクセントをつけながら物語を進めていくリズム、イアン・マッカロクの艶のある声が月光と闇を紡ぐ、 ジャケット、内容共に極上の12インチ・シングル。