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サンハウス『55周年記念ボックス』CD-1『YOUNG KILLER LAST DAY 1971』

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今回のボックスリリースの告知を見て、これは聴いてみたいな!と購入するきっかけにもなった音源。サンハウスが博多のダンスホール「ヤングキラー」箱バン(専属バンド)時代の演奏。ほぼブルースのカヴァーで17曲を収録。 マディ・ウォーターズ、ジョン・リー・フッカー、ボ・ディドリー、オーティス・ラッシュ、エルモア・ジェイムスなどの面々に混じり、キンクス好きなんだな「Waterloo Sunset」と「Sunny Afternoon」、フリートウッド・マック「Rollin Man」、「Albatross」、ジェフ・ベック・グループ「Spanish Boots」、それにボブ・ディランの「Positively 4th Street」 も。 驚いたのは「Summer Time」で、ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーのヴァージョンを元にしているが、サンハウス(というか鮎川と篠山)ってこんなギターアンサンブルで演奏するんだ?というほど2本のギターが絡む、素晴らしい、面白い。こういう曲もやるんだというのがゼップの「Tangerine」で、アコースティックでフォーキーな原曲をややヘヴィなムードにアレンジ。   ブルースメン、それにジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、ピーター・グリーン、なによりブルースへの愛情が伝わる録音である。

サンハウス55周年記念ボックス リリース!

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サンハウスの13枚組ボックスがAYU RECORDSより2025年12月25日リリースされた。 リリースのアナウンスを見て、花田裕之が参加した1982年大晦日の新宿ロフトでのライヴ映像2ステージ分(2ステージあったんだ!)、1983年日比谷野音(クレイジーダイアモンズ収録時)のライヴ映像!、これ2つだけでも購入即決した! 届いてひとまず開封したが、まだ未聴・未視聴。数日遅れたがクリスマスプレゼント、いや少し早い年賀か。 以下、SHEENA & THE ROKKETS Official Shopのインフォメーションより 【サンハウス55周年記念BOX】 内容 ・監修:鮎川誠、柴山俊之 ・CD7枚 / DVD6枚(全13ディスク) ・未公開写真を多数収めた 大判豪華ブックレット付属(88ページ) ・全紙ジャケット仕様+三方背スリーブケースの初回限定パッケージ ・全107曲中、完全未発表音源101曲(全初出) ・初DVD化映像6作品をまとめた豪華13枚組【完全限定生産】 サンハウス55周年記念ボックス2025年12月25日発売!トレーラー サンハウス55周年記念ボックスの 特設サイト あり。

SHEENA & THE ROKKETS『#1 SPECIAL EDITON』

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シーナ&ザ・ロケッツのファースト・アルバム『#1』が1979年のオリジナル仕様で鮎川誠秘蔵音源シリーズAYU-Recordsより2024年3月25日にリリースされた。 『#1』は1979年にエルボンよりオリジナルがリリースされ、1986年にヴィヴィッドからアナログ盤、1994年にCHOPからCD化、2004年にヴィヴィッドからCD再発と何度か再発されているが、これらの再発に関してはバンド側に了解なくおこなわれ、鮎川、シーナも全く知らされておらず印税も入っていないということだ。また曲順などオリジナルと異なる仕様でリリースされていたので、オリジナル・エルボン盤仕様での再発は今回が初となる。 通常盤に加えて、初回限定のスペシャル・エディションがリリースされ、スペシャル・エディションには、 下記の3枚のCD、 ・『#1』オリジナル+ボーナス・トラック(通常盤と同じ) ・『#1 MONO』モノミックス ・『御法度盤 鮎川誠の”素晴らしきロックの世界”』(アルファ時代のライブ等秘蔵音源集) それに下記の特典アイテム、 ・鮎川誠とシーナのフォトブック「#1Rokkets FIRST Recording Day」 ・エルボン盤LPミニポスター(両面デザイン) ・特製コルクコースター ・月刊鮎川誠No.5 が特製赤ショッパーに入れられていた(右上の写真)。 アルバム『#1』に関してはマスターテープからではなくシーナの生家から見つかったテスト盤をマスターとしているため若干のスクラッチ・ノイズがあるが通常聴く分にはほとんど気にならない。ボーナストラックで収録されているシングル・ヴァージョンの「涙のハイウェイ」、そのシングルB面曲「恋はノーノーノー」も盤起こしのようだ。 しかし、ようやくオリジナルの曲順・ヴァージョンで『#1』が聴けるのは非常に嬉しいし、オリジナル仕様はしっくりくる。セカンドラインなリズムの「夢見るラグドール」(サンハウスの「夢見るボロ人形」)で始まるのがいい。「レモンティ」をはさんでアルバム・ヴァージョンの「涙のハイウェイ」は、冒頭のSEが無かったり、シーナのヴォーカルや演奏も落ち着いている感じを受ける。これまでプロデューサーとしてクレジットされていた柏木省三の名前は無くなり、プロデュースは鮎川誠となっている。 SHEENA & THE ROKKETS #1 『#...

SHEENA & THE ROKKETS『1979 DEMO』

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2023年10月5日、ayu-Recordsよりリースの発掘音源。 鮎川誠の自宅から『6.19. '79 音羽スタヂオ WITH HARRY HOSONO』とタイトルの書かれたカセットテープが発見された。その内容は44年前、シーナ&ザ・ロケッツが2ndアルバム『真空パック』制作前に、プロデューサーの細野晴臣にレパートリーを披露したデモレコーディング。注目は「ユー・メイ・ドリーム」の原型「ユメ・ユメ・ユメ」で、2番の歌詞が違うし、鮎川が語っていた通りブリッジ部分なしの演奏が聴ける! その他にも「Batman Theme」、JBのカヴァー「I Got You」、「レイジークレイジーレギー」(レイジー・クレイジー・ブルースのレゲエアレンジ)、「もう一度 // おまえがほしい」(「オマエガホシイ」)、キンクスのカヴァー「You Really Got Me」、「センチメンタル・フール」と『真空パック』収録にされる7曲のデモ演奏が聴ける。 収録曲は下記 1. BATMAN THEME 2. ビールスカプセル 3. I GOT YOU 4. ユメ・ユメ・ユメ 5. レイジークレイジーレギー 6. レモンティー 7. 涙のハイウェイ 8. もう一度 // おまえがほしい 9. セッション1 10. ワンナイト・スタンド 11. ワンナイト・スタンド 12. YOU REALLY GOT ME 13. センチメンタル・フール 14. レイジーレギー 15. ハイウェイ 16. ハイウェイ 17. セッション2 18. セッション3 19. ビールスカプセル 20. ラグドール 21. I GOT YOU Track 2(19)、6、7(15,16)、20がファースト『#1』収録曲、15はパーツ。 Track 10(11)は制作途中のパーツといった感じ。次の3rdアルバム『チャンネル・グー』に収録される曲。 シーナ&ザ・ロケッツ・オフシャルショップで『1979 DEMO』を購入すると「月刊鮎川誠Vol.4」が付属していたが、現在は配布終了している。 鮎川誠は生前、こうした発掘音源のリリースを計画していたようで、今回のリリースも「鮎川誠の秘蔵原盤シリーズVol.1」とあるように、今後未発表音源のリリースを予定しているようだ。『 Rooftop 』オンラインのLucy Mirror...

浅川マキ『浅川マキの世界2 ライヴ・セレクションBOX』

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2022年12月21日、ユニバーサル・ミュージックよりリリースのボックス・セット。 浅川マキの未発表ライヴ音源を収録したCDボックス・セットがリリースされた。 ・CD6枚組 ・生産限定盤 ・三方背スリーヴケース ・プロデュース:寺本幸司 ・ライナーノーツ(約一万字):寺本幸司 ・当時の貴重な写真掲載 ・歌詞の掲載なし ・価格:10,000円(税抜) 収録内容は、 Disc 1・2:1978年7月7日 at 池袋東映「浅川マキ・真夜中の池袋・始発まで」 Disc 3:1982年4月28日 at 京大西部講堂「スキャンダル」 Disc 4・5:1991年3月30日 at 新宿PIT INN「浅川マキを聴く会」 Disc 6:1993年6月30日 at 釧路生涯学習センター・大ホール「浅川マキ・北海道ツアー最終日」 なかなかの高額商品をなぜ購入したかというと、CD『シングル・コレクション』を聴いてから浅川マキをもっと聴きたかったのと、1991年3月30日の新宿PIT INN「浅川マキを聴く会」(CD2枚)に下山淳がギタリストとして参加しているからであった。この新宿PIT INNの参加ミュージシャンは、 Vocal;浅川マキ Guiar:下山淳 Piano, Organ:渋谷毅 Bass:川端民生 Drums:セシル・モンロー Tenor Sax:植松孝夫 収録曲は、 Disc 4  1. あたしが娼婦になったら  2. こぼれる黄金の砂~DREAM TIME~  3. マイ・マン  4. 暗い日曜日  5. 憂愁(II)  6. 暗い眼をした女優  7. こころ隠して  8. 霧に潜む  9. ちょうどいい時間 Disc 5  1. JUST ANOTHER HONKY  2. ガソリン・アレイ  3. ロンサム・ロード  4. セント・ジェームス病院  5. 都会に雨が降るころ  6. あの人は行った  7. あんな女ははじめてのブルース 4-1と2はマキのアカペラ、ピアノの渋谷毅がステージに呼び込まれてのリリカルな名曲3、ズシリとした余韻を残す4、下山淳が呼ばれて浅川マキ作詩・下山作曲の5が始まる。下山のサイケデ...

STRAWBERRY SWITCHBLADE『1982 4-PIECE DEMO』

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ストロベリー・スウィッチブレイドがデュオとしてデビューする以前に4人のオリジナル・ラインナップで録音したデモを収録した7インチが再プレスされた。最初のリリースは2017年で、欲しいなーと思っていたら既に売り切れ、2022年に再発されたものを入手した。 このデモは、ジル・ブライソンとローズ・マクドウォールに加えて、ベースにジャニス・グッドレット、ドラムにキャロル・マッゴーワンというラインナップで1982年、グラスゴーのベルファイアクラブでレコーディングされたもの。 私がこのデモ音源を初めて聴いたのはストロベリー・スウィッチブレイドのファン・サイトで、このデモの他にもBBCラジオセッションやライヴ、ホームデモ等が聴けたし、写真や文章もかなり充実した内容のサイトだったが、いつの間にか閉鎖されたようだ。 この7インチ収録にあたっては、ジルが所有していたカセットテープからリマスタリングされたという。 収録されているのは、 Side-A「Spanish Song」 Side-B1「Trees & Flowers」 Side-B2「Go Away」 の3曲。 B面の2曲「Trees & Flowers」と「Go Away」は、ジルとローズのデュオとなったストロベリー・スウィッチブレイドが1983年にウィル・サージェントのNinety-Two Happy Customersから、シングル「Trees And Flowers c/w Go Away」(Haps 001)としてリリースする曲。 「Spanish Song」は未発表曲で、ネット上にある歌詞を読むとスペインのアラゴンへの旅がテーマらしい。アウトロ部分のギターがスペイン風。 「Trees & Flowers」はヴェルヴェッツからの影響が伺えるピュアなアレンジ。 「Go Away」は、Ninety-Two Happy Customersシングルではヴォーカルとギターとオーボエのみの演奏、1985年のアルバムでは哀愁のエレポップ・ヴァージョンだったが、このデモではシンプルなバンドヴァージョンの演奏。ドラムの演奏は安定しているし、ベースのフレーズはどの曲もよく練られていると思う。 素朴な演奏だがバンドとしての初期衝動を感じさせる内容だ。 『1982 4-PIECE DEMO』にはブックレットが付属、モノクロ...

MODERN DOLLZ『THE UNRELEASED TRACKS vol.3』

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2022年7月13日、HEROESよりリリースのコンピレーション・アルバム。 モダン・ドールズの未発表トラック集の第3集がリリースされた。 第1集 は2016年1月に、 第2集 は2017年12月にリリースされていた。こういった発掘音源はVol.1と銘打ったものの、その後が続かないというイメージがある。第2集から4年半ほど間が空いているが、うれしいリリースだ。 今回のCDでは、Vo佐谷光敏、G松川泰之、D下鳥浩一の他、ギタリストの平山克美が脱退し小峰勇治が加入、ベースは田中宏行が脱退し田浦祐蔵が加入後の1985年2月、7月の録音と、ベースが田浦祐蔵から池田淳一に交代しキーボードに高野尚登が加入した1986年2月の録音を収録している、 ほとんどは1985年7月5日と6日の録音が収録されていて、以前からのレパートリー「ジャスト・ア・ヒーロー」、「インスタント・ラブ」、「浮気なジャングルビート」は1985年メンバーでの録音。  “知らないんだろ? イエロー・ジャーナリズム ”という歌詞が意味深なヨコスカ・ベース・キャンプ・ソングでファンキーな「EXOTIC NOISE」、緊張感のあるアレンジの名曲「ヌーベルバーグにつまづいて」、ファンキーでダンサブルな「去年チェルシーのバーで」、バラードの「YOKOHAMA'S MEMORY」。この4曲は1986年6月にカメレオン・レコードからリリースされるモダン・ドールズ初のアルバム『ドゥ・イマジネイション』収録の楽曲。「去年チェルシーのバーで」と「YOKOHAMA'S MEMORY」の2曲は1986年2月の録音で、アルバム『ドゥ・イマジネイション』と同じテイクという気がする…。「EXOTIC NOISE」と「ヌーベルバーグにつまづいて」はアルバム『ドゥ・イマジネイション』とはメンバーが違う1985年7月の録音。 ポリス〜エルヴィス・コステロな雰囲気の「S.O.S」、ベース田浦の作曲によるクールなビート・ナンバー「カルチャー・クライシス」、ハートブレイク・ソングだけど軽快な「フライト505」、メロウなラヴ・ソング「ブールバードに車を停めて」、謎めいた歌詞の「ハムレットが消えた夜」、ロカビリーな「ニュー・エイジ・シンドローム」、ダンサブルなアレンジの「消えたシューティング・スター」、ややサイコビリーな雰囲気の「サイレント・...

THE CLASH『COMBAT ROCK / THE PEOPLE'S HALL SPECIAL EDITION 』

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結局ザ・クラッシュの『コンバット・ロック / ザ・ピーブルズ・ホール』は迷った挙句、iTunes Storeから5曲をダウンロード購入するだけにした。まぁ日本盤で解説や歌詞、対訳も読みたいけど、歌詞はネット上にもあるしね。デジタルは2022年5月20日、Sony Musicよりリリースされている。購入したのは下記の5曲。 今回のパッケージで1番の売りである「Know Your Rights」未発表ヴァージョンは、マーチング風ドラムのイントロと、ジャキジャキした、なんて言うか、ダブ…たとえばリー・ペリーの曲で聴くような鉄板を叩いているような金属的なギター・カッティングの音色がカッコいいヴァージョン。 もうひとつの売りでもある未発表曲「He Who Dares Or Is Tired」は、モータウン調の曲でトッパーのドラムスが堪能できるインストゥルメンタル。ネット上に「Hisville UK」のインスト・ヴァージョンって書いてある 記事 があったけど、あきらかに「Hisville UK」のバッキングトラックとは違う演奏なので、もしかすると「Hisville UK」のプロトタイプか? 1983年にリリースされたニューヨークのグラフィティ/DJアーティスト、フューチュラ2000(ラップ)とクラッシュ(作曲・演奏)のコラボ曲「The Escapades of Futura 2000」の未発表 オリジナル・ ミックスという「Futura 2000」は、「Magnificent Seven」〜「This Is Radio Clash」から繋がるクールなラップ・チューン。 もともと“The Beautiful People Are Ugly Too” というタイトルで知られていた「The Fullham Connection」は南国風でトロピカルな楽曲だが、今回ネットで検索してみて、1985年にリリースされたトッパー・ヒードンのソロ・シングル「Leave It To Luck」のカップリングで「Casablanca」というタイトルのインストゥルメンタルで発表されていたという 記事 があった。トッパーのヴァージョンはギターの代わりにサックスが活躍、ベースラインは似ているように思う。「Casablanca」は1992年にCDリイシューされたトッパーのソロ・アルバム『ウエイキング・アップ...

THE ROLLING STONES『EL MOAMBO 1977』

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2022年5月13日、ユニバーサル・ミュージックよりリリースのライヴ・アルバム。 ローリング・ストーンズが1977年に唯一おこなったライヴ(2日間)で、シークレット(=ゴキブリス)・ギグ、しかも収容人数300のライヴ・ハウス・ショウという伝説の1977年カナダ・トロント、エル・モカンボにおけるライヴ盤がついに公式リリースされた。1977年3月5日のライヴ20曲を完全版で収録、3月4日の同所ライヴから5日に演奏されなかった3曲をボーナストラック収録、CDは2枚組全23曲のリリースとなった。ミックスはボブ・クリアマウンテン、マスタリングはスティーブン・マーカソンとスチュワート・ホイットモアによる。 エル・モカンボのライヴは1977年にリリースされたライヴ・アルバム『 ラヴ・ユー・ライヴ 』に「Mannish Boy」、「Crackin' Up」、「Around And Around」、「Little Red Rooster」の4曲が収録されていた。この4曲を比べてみると「Little Red Rooster」は明らかに演奏が異なるので『ラヴ・ユー・ライヴ』に収録されていたのは3月4日のライヴだったのだろう。他の3曲は5日のライヴだが、今回のリリースではベースの低音が出てるし、ストレートだったヴォーカルの音質も変わって演奏の音質はまろやかに聴きやすくなっていると思う。演奏中のオーディンスの声や手拍子はオフ気味。ドライでザワついた感じだった『ラヴ・ユー・ライヴ』とは違った聴感だ。 さて今回の『エル・モカンボ 1977』には「Honky Tonk Women」、「Brown Sugar」、「Jumping Jack Flash」、「Let's Spend Night Together」といった超有名曲や、『ブラック・アンド・ブルー』までの70年代のアルバム、70年代シングルからの選曲の他、ストーンズのファースト・アルバム(UK盤)の1曲目だったボビー・トゥループ〜チャック・ベリーのカヴァー「Route 66」、これもチャック・ベリーなど多くのカヴァー・ヴァージョンがあるビッグ・メイシオのブルース・スタンダードで、後にロンとキースのニュー・バーバリアンズでも取り上げてた「Worried Life Blues」のカヴァーなどを収録、3月4日のショウからは、メロウで...

BOLSHIE『1979 UNRELEASED STUDIO TRACKS』

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2022年2月25日、BASEよりリリースのアルバム。 BOLSHIE『THE BOX』 で書いたが、売切れ状態だった同時リリースの『1979 UNRELEASED STUDIO TRACKS』が4月に再プレスされて入手可能になった。よかったー。 『THE BOX』に収録されていた上野耕路プロデュースによるデモ音源が “ 自分達の表現したいものと乖離していた ”(『1979 UNRELEASED 〜』ライナーノートより)ため、バンドのセルフ・プロデュースで1979年5月にレコーディングした音源13曲を『1979 UNRELEASED STUDIO TRACKS』に収録している。録音場所は渋谷ヤマハ・エピキュラスと記載がある。 メンバーに不評だった上野デモではキーボードが大きめ(というかギターとドラムがやや抑え気味)にミックスされていたが、この『1979 UNRELEASED STUDIO TRACKS』ではギターとドラムの音がソリッドに録音されており、全体としてラウドな聴感になっている。バランスはキーボードが右チャンネル、ギターが左チャンネルに振り分けられている。 『THE BOX』にも収録されていた1979年5月8日新宿ロフトでのライヴ4曲をはさんで、実はこれが聴かせたかったのでは、と思えるのが、石田健司+岩井誠の2人により1982年春に録音されたプライベート・レコーディングの2曲。 「Cut and Carve」は打ち込みのドラムに、石田のスムースなベースラインと岩井のシンセをこれまでになく活かしたアレンジのアンビエントなナンバー。8分余りのやや長めの曲だが退屈させることはない、驚きのボルシー進化形、かっこいい。「Early C」はノイジーともいえるレゲエ/ダブなナンバーで、裏打ちのキーボードに、女性の語りが被さり、石田のヴォーカルもエフェクトがかかって雰囲気がある。打ち込みのドラム、ベースラインも工夫されているし、最後のコーラス部分も曲を魅力的にしている。 『1979 UNRELEASED STUDIO TRACKS』に封入された、石田健司(ベース&ヴォーカル)のライナーノートに、これまで2回BOLSHIEの音源リリースの話があったが途中頓挫した、と記載があるが、いぬん堂の掲示板にも“ OZ、いぬん堂と出なかった ” と書き込みがあった。 今回リリース...

BOLSHIE『THE BOX』

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2022年2月25日、BASEよりリリースのボックス・セット。 先日紹介 した真島昌利著 “自伝的ディスク・ガイド” 『ロックンロール・レコーダー』に交友関係が記されていたバンド、ボルシーのCD5枚組ボックス・セットがリリースされた。これまで公式に発表されていたボルシーの楽曲は、1979年4月にビクターよりリリースされたオムニバス・アルバム『 東京ニュー・ウェイヴ'79 』に収録されていた「ロボット・イン・ホスピタル」、「クロックワーク・アーツ」、「ノスタルジック・ボーイ」の3曲のみ。1978年5月頃にバンド結成、8月13日の初ライヴから1979年5月8日のラスト・ライヴまでほぼ1年の活動をパックしたボックス・セットとなった。 各CDの内容だが、 CD1 Track1〜12:1978年11月19日、ライヴ at S-KENスタジオ Track13〜19:1978年 デモ音源 at S-KENスタジオ  CD2 Track1〜11:1978年9月24日、ライヴ at 新宿ライヒ館モレノ  Track12〜21:1979年1月21日、ライヴ at 新宿ライヒ館モレノ CD3 Track1〜13:1979年2月10日、ライヴ at 新宿ロフト CD4 Track1〜15:1979年5月8日、ライヴ at 新宿ロフト CD5 Track1〜16:1979年 デモ音源 at PARISスタジオ(上野耕路プロデュース) となっている。 クラッシュやダムド等のレコードを聴いて影響を受け、楽器を手にし、バンドを組み、歌い始めた若きパンクス・ボルシーの激しいエナジーとクールな感覚を聴く事ができる。当時メンバー全員高校生・平均年齢16.5才と紹介されていたが、ベースラインやロックンロールなギター、コーラスなど工夫された楽曲の構成・アレンジ、歌詞の内容は非凡なものと思う。 1978年11月19日の S-KENスタジオでのライヴ(CD1)は、「ロボット・イン・ホスピタル」を除く曲が全て3分未満で、ミッド・テンポで凡庸への埋没を歌う「Heavy」以外はカッ飛びチューン連続、その勢いが魅力的だ。1978年9月24日の新宿ライヒ館モレノでのライヴ(CD2)も曲目は若干異なるが同様のハイ・スピード、ショートチューンのライヴ。個人的にはこのCD1のライヴ部分が好み。 ボックスのハイ...

HEARTBREAKERS『L.A.M.F. 』the found '77 masters

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ハートブレイカーズ『L.A.M.F.~最終版ファウンド・マスター』がMSI(ミュージック・シーン)から2021年10月27日に発売。 以下、日本盤インフォメーションより。 ジョニー・サンダース率いる、ハートブレイカーズの名盤『L.A.M.F.』はマスタリング工程のミスで音が籠った状態の悪名高き通称”泥”ミックスが施された状態で発売され、ミックスに対する批判が溢れたものの、泥ミックス前のオリジナル・マスターが見つからないため、何度かオリジナルに近づけたリミックスやリマスターが行われ、現在ではアウトテイクからオリジナルに近いヴァージョンで構成された「ロスト77ミックス」(94)が『L.A.M.F.』として流通していたが、昨年本作の共同プロデューサー、ダニエル・セクンダのロフトからアーティスト名が表記されていない「Copy Master 12.7.77」と書かれたマスター・テープが見つかり、それこそが泥を被る前のオリジナル・マスターであることが判明し発売から40年以上の歳月を経て遂に本物の『L.A.M.F.』がオフィシャル・リリース!!  ディスク1はオリジナル・アルバム全14曲を、ディスク2には「ボーン・トゥ・ルーズ」「チャイニーズ・ロックス」のシングル・ミックス、77年2月エセックス・スタジオでのデモ3曲、76年夏、ビリー・ラス加入後のジェイ・ナップ・スタジオでのデモ6曲、同年1月リチャード・ヘルが参加したSBSスタジオでのデモ4曲、ジェリー・ノーランが脱退しクラッシュのオリジナル・メンバーだったテリー・チャイムズが加入した77年12月リヴァーサイド・スタジオでのデモ3曲に、シングル「ワン・トラック・マインド」のカップリングだった「キャント・キープ・マイ・アイズ・オン・ユー」のライヴを収録。ハード・カバー・ブックレット使用。32ページに及ぶブックレットの対訳付。

THE ROOSTERZ『LEGENDARY LIVE IN 1984 Person to Person 1 新宿LOFT 1984/9/1』

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2004年9月29日リリースのオフィシャル・パーフェクト・ボックス『Virus Security』CD-23より。 「ルースターズが8月の終わりから1週間、7日間のライヴを新宿ロフトでやるんだって」 「おー、それは見たいな。1日アルバム1枚の内容をやる感じかな」 「初日はファースト、2日目はà-GOGO、3日目インセインってことか」 「最近の曲は今年のライヴで見ているから、見たことのない初期を見に行こう」 などという会話を友人と交わし、どうなるかわからないが最初の3日間を、ということで新宿ロフトへ前売りチケットを買いに行ったのだった。 1984年8月のROOF TOPのスケジュール欄には、 27日(月)〜9月2日(日)、ルースターズ1WEEK 「PERSON TO PERSON」ー連日のスペシャル・ライヴ全150曲ー と書かれていた。ちなみに前売り1,300円、当日1,500円。 さて、夏休みも終わりに近づいた8月27日「PERSON TO PERSON」初日。 この日はファースト・アルバムの曲を中心にと思っていたがそれほどでもなく、「Walking The Dog」で始まり「Tell Me Your Name」、「ブラック・レザー・ブーツ」等の当時未発表曲やカヴァー曲、人間クラブの「サタデーナイト」を演奏、ライヴ後半では「Good Dreams」、「She Broke My Heart's Edge」という(当時の)新しめのナンバーも演奏された。大江が上半身裸になる場面もあり、もはやイギー・ポップな印象だった。 8月28日「PERSON TO PERSON」2日目。 「ワイプ・アウト」で始まり、セカンド・アルバム『à-GOGO』収録曲から「I'm A Man」と「テルスター」を除く全曲を演奏した他、「恋をしようよ」、「モナ」、「どうしようもない恋の唄」と初日に演奏しなかったファースト・アルバム収録曲を演奏、シングル「どうしようもない恋の唄」のカップリング「ヘイ・ガール」、ストーンズのカヴァー「Under My Thumb」などを演奏。 8月29日「PERSON TO PERSON」3日目。 3rdアルバム『インセイン』を中心に…と思いきや、チャック・ベリーの「Come On」で始まり、ファーストとセカンド・アルバム『à-GOGO』から数曲をセレクト...

四人囃子『1974ワンステップ・フェスティバル』

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2018年11月28日、Super Fuji Discsよりリリースのライヴ・アルバム。 1974年8月4日~10日に福島県郡山市開成山公園で行われたワンステップ・フェスティバルの8月5日に出演した四人囃子の演奏をほぼ丸ごと収録したCDがリリースされた。四人囃子のワンステップの音源は、これまで2001年にリリースされた『From The Vaults』に「泳ぐなネッシー」と「Cymbaline」が収録され、2017年12月にリリースされた『1974郡山ワンステップフェスティバル永久保存盤21枚組ボックス』に「泳ぐなネッシー」、「Cymbaline」、「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」、「一触即発」が収録されていた。 四人囃子のオフィシャルHPの紹介によると、 “本CDは、フェスティバルの2日目、8月5日のトリに出演した四人囃子の演奏全てを収めたもの。昨年発売した『1974郡山ワンステップフェスティバル永久保存盤21枚組ボックス』に収められたものはエアー録音であったこと、また「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」がごく一部しか収録できなかった、のであるが、新たにミキサーからのラインアウトのテープを発見、そこにはこの日の全貌が収められ、また音質と各楽器のバランスが飛躍的に向上!それを初めてCD化したものである” ということである。 収録曲は、 1.Introduction(未発表のPAライン音源) 2.泳ぐなネッシー(未発表のPAライン音源) 3.Cymbaline 4.Members Introduction(未発表のPAライン音源) 5.空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ(未発表のPAライン音源、欠落パートなし) 6.一触即発(未発表のPAライン音源) 私は『~永久保存盤21枚組ボックス』は入手していないので(高額だったからね…)内容や音質がどうだったかわからないけれど、 今回のCDは奥行きはあまり感じられないものの各楽器の音量のバランスはよく、『From The Vaults』収録の「泳ぐなネッシー」(こちらはオーディエンス録音)と比べるとかなり良くなっている。それにしてもこの曲の中盤でのハイテンションな森園は…。ヘイ・メ〜ン!そしてメンバー紹介での更にハイタイムな森園…。 「Cymbaline」を除き、ライン録音だから当然観客の声や拍手はほぼ無くなっている。「空飛ぶ円盤~」のイントロに一...

MODERN DOLLZ「時代は変わる」

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2017年12月25日、HEROESよりリリースのアルバム『THE UNRELEASED TRACKS vol.2』より。 モダン・ドールズの未発表トラック集の第2集がリリースされた。 第1集からほぼ2年振りのリリースだ。前回が1981年11月~1983年10月までの録音を集めたものだったので、今回はその続き、CDには1983年11月~1984年8月までの録音(ライヴ録音を含む)が集められ20曲を収録、DVDには1984年のミュージック・ヴィデオや1984年に行われた4ヶ所のライヴから選ばれた映像35曲を収録した2枚組、全55曲のボリュームだ。メンバーはドラムが倉井から下鳥にかわり、Vo佐谷、G松川、G平山、B田中、D下鳥というラインナップとなっている。 1984年4月にはバンドしてピクチャー・ソノシートに続く音源となるカセット・テープ『robber & lover』をリリース(今回の『THE UNRELEASED TRACKS vol.2』のジャケットは、このカセットのジャケットを模したものになっている)、4月26日には天神のビブレホールでワンマン・コンサート、5月からは広島・神戸・大阪・名古屋・東京へのツアー、8月10日には都久志会館で“CHANGES”と銘打ったコンサートを行うなど、バンドとしてひとつのピークに達した1984年の記録だ。 取り上げたのはCDの1曲目に収録されている「時代は変わる」。 曲の副題に~Changes~とあり、それは8月10日の都久志会館のライヴのタイトルにもなっている (DVDにはこの日のライヴが7曲収録されているが映像は6曲で「時代が変わる」は静止画)。自分が変えようとしている古い世代の感覚、古きモラル、因習といったものと、否応なく変わり続ける時代を見据え、飽くまでもモダンにこだわり、若者に自分の心の変革を促す。 ギターのオクターブ奏法が特徴のエネルギッシュなナンバーだ。  “とにかく とにかく時代は変わる  さあ走れ バスが今を乗せて過去へと走り出す  バスが今を乗せて過去へと走り出す前に  Change Own Mind ” 親の世代とのギャップ、自分達の考える音楽業界とのギャップを感じ、その葛藤を表わした曲でもある。  “親と呼ばれる者よ 分かったふりはやめる事さ  若い冒険旅行はあんたの手におえる相...

ANGEL'IN HEAVY SYRUP「君に」

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2017年11月15日、テイチクエンタテイメントよりリリースのライヴ・アルバム『Dreamy Live -Unreleased Live Album-』より。 エンジェリン・ヘヴィ・シロップ初のライヴ・アルバムがリリースされた。 1989年結成~2000年バンド消滅の間に4枚のスタジオ・アルバムをリリース、いくつかのコンピレーションに参加、と決して多くはない作品数ながら、濃密な内容を作り出していた彼女達の実像をさらに補完する意味でも、このライヴ作品のリリースは意味深いものだと思う。リリースされたライヴ・アルバムには下記の9曲が収録されている。 1.Breath of Life 2.Thirsty Land 3.Naked Sky High 4.Crazy Blues 5.君に 6.Water Mind 7.Breath of Life 8.君に 9.My Dream(Bonus Track) 1~5が1994年9月10日、大阪・難波ベアーズでのライヴで3rdアルバム録音中の時期にあたる。 6~8が、その3rdアルバムをリリース後しばらくしての1995年9月22日、同じく大阪・難波ベアーズでのライヴ。 9が1993年9月3日、ロスアンジェルス・バークレイのLarry's Blakeにおけるライヴだ。 ボーナストラック扱いの9曲目がおそらくオーディエンス録音のカセットテープをマスターとしているらしく音質が劣るが、1~8はライン録音されたものをマスターとしていると思われ、発掘音源としてはまぁまぁ良好と言っていいだろう。 今回紹介する「君に」は、4枚目のスタジオ・アルバム収録曲だが、4thアルバムは1999年10月のリリースだから、その5年も前、1994年9月の時点でライヴ演奏されていた。それに4thアルバムはドラムがオタニナオコにチェンジしているから、タカハラトモコのドラム演奏による同曲は初出ということになる。 スタジオ・ヴァージョンでは冒頭からダイナミックなアレンジだが、このライヴ・ヴァージョンではブルースがかったギター・フレーズがイントロに少し入り、徐々に盛り上げてダイナミズムを作り上げていくアレンジ。この曲は1994年と1995年の2回分が収録されているが、1994年のライヴがやや不安定な歌と演奏なのに対し、1995年のライヴではしっかりと安定した演奏で、ド...

MODERN DOLLZ「チェリーに夢中」

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2016年1月20日、YOUTHからリリースのアルバム『THE UNRELEASED TRACKS vol.1』より。 モダンドールズの未発表トラック集がリリースされた。モダンドールズの音源といえば2002年にUKプロジェクトからリリースされたCD『Complete Best』があったが、今回リリースCDのブックレットに記載されたクレジットによれば、収録された音源で『Complete Best』とのダブリはなく同タイトルが数曲あるが録音時期の異なるトラックだ。『THE UNRELEASED TRACKS vol.1』に収録された音源の録音時期は1981年11月~1983年10月、Vo佐谷、G松川、G平山、B田中、D倉井というメンバーで録音されている。 『THE UNRELEASED TRACKS vol.1』のCD収録全22曲のうち、ラスト2曲「ソーダポップ」と「チェリーに夢中」が最も古い1981年11月の録音。1981年はベースの田中、ドラムの倉井が正式加入しバンド名の表記をMODERN DOLLSからMODERN DOLLZに変更した時期だ。今回選んだ「チェリーに夢中」はのちの「チェリーに首ったけ」の初期ヴァージョンなのだろう、スピーディなアレンジは同じだが、中盤部分に一旦スピードダウンしてレゲエアレンジが組み込まれているところが面白い。歌詞はほとんど同じで後半の“チェリーに首ったけ”が“チェリーに夢中さ”と歌われている。なのでタイトルも「チェリーに夢中」。粗削りな魅力あるトラックだ。まぁ若干ブロンディの「I'm On E」(アルバム『プラスティック・レターズ』収録)なメロディではある。 その他少しだけ紹介すると、「ソーダポップ」は、いまやマッサンとして有名な玉山鉄二が陣内孝則監督の映画『ROCKERS』(2003年) のなかで歌っていてサントラにも入ってるモダンドールズの代表曲といっていいグラマラスなナンバー。「素敵なハニーキャット」は後の「ストレイキャット・ブルース」でアレンジはほぼ同じだ(しかしストレイキャッツの影響は大きかったな…)。バディ・ホリー的なリズムが軽快な「夜のシーサイドラヴ」、スリリングなビートチューン「Monkey Drive」などなど。 少々キザな歌詞が似合うポップなメロディとビートの効いたナンバー、洋楽からの影響が垣間見えるアレ...

自殺『LIVE AT 屋根裏 1979』

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2014年12月11日、いぬん堂からリリースのライヴ・アルバム。 オムニバス・ライヴ・アルバム『東京ニュー・ウェイヴ'79』に2曲、津島秀明監督の映画『ロッカーズ』に1曲が収録されていたのみで、1978年9月~1980年にかけて活動していたバンド、自殺の発掘音源ライヴ・アルバムがリリースされた。 今から35年前、1979年6月ライヴ・ハウス屋根裏での記録。音はプライヴェート音源に慣れている耳であればまぁ良好と言えるものだ。マスターはおそらくオーディエンス録音のカセット・テープだろうと思うが、元のテープの状態により再生が安定していない箇所がある。この録音時はヴォーカル:川上浄、ギター:栗原正明、ベース:中嶋一徳、ドラム:佐瀬浩平というメンバーで、『東京ニュー・ウェイヴ'79』の時とはベースとドラムが交代しているが、ベースの中嶋一徳は『東京ニュー・ウェイヴ'79』録音時は8 1/2のメンバーであった。『LIVE AT 屋根裏 1979』は企画:佐瀬、監修:中嶋、栗原という元メンバーの協力のもとに制作されている。ブックレットの写真は地引雄一。 アルバムはイギー・ポップの「Gimme Some Skin」の凶暴日本語カヴァーで始まる。構成が面白い「みずたまりにて」。川上浄が自殺の前に活動していたバンドは“セカンド・スーサイド”だったが、そのバンド名と同じ「セカンド・スーサイド」はヘヴィなナンバー。ベースの中嶋一徳が作詞作曲したロックンロール・ナンバーで、もともとは中嶋が在籍していた8 1/2のレパートリーだったという「3-2-1-0」はポップな曲調。 「I Got A Right」は再びイギーのカヴァー(こちらは英語詞のまま)。「I Got A Right」と「Gimme Some Skin」はイギー・ポップがアルバム『Raw Power』(1973年)とほぼ同時期に録音していた曲で当時未発表だったが、Siamese Recordsが1977年頃にこの2曲を収録したシングル盤をリリースしている。ほぼインストに近い「ファンシー」はイメージ的にはTHE WHO×NEU!な感じか。CD後半は長尺な曲が続く。「Woo-」は穏やかなさと激しさが交差する曲でベースのフレーズが印象的だ。ファンキーかつ混沌とした「ひなたぼっこ」で破壊的に終了。 初回限定でボーナスC...

RCサクセション「ぼくとあの娘」

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2013年5月リリースのアルバム『悲しいことばっかり オフィシャル・ブートレグ』より。 2002年に発売された雑誌『ロック画報』10号の付録CDに収録されていた初期のRCサクセションのライブは、当時(1972年)化粧品会社勤務の熱心なファンが密かに録音していたライブ・テープがもとになっていた。雑誌付録CDには6曲が収録されていたが、今回 “オフィシャル・ブートレグ ”としてユニバーサルから公式リリースされたCDもソース(提供元)は同じ。40本(!)のカセット・テープから選ばれた曲で全21曲を収録している。1972年から1973年にかけて渋谷ジャンジャンでのライブ11曲、青い森が4曲、収録場所不明が6曲という内容だ。当時未発表でのちにスタジオ録音された曲もあれば、完全未発表曲もあり、既発曲もちろん貴重なライブ・テイクなので全篇興味深いものだ。 「ぼくとあの娘」は後にアルバム『HEART ACE』で発表されているが、月並みな言い方になるけどこのブートレグ版の演奏はプリミティブな魅力とパワーを感じる。アウトサイダー同士の結びつきを描いた、あけすけで切なくも強力なナンバー。“あの娘はズベ公で~”という歌いだしから、ウッドベースの自由なライン、コーラスも練られたアレンジに改めて非凡さを感じる。ストレートで確信的な清志郎のボーカルが突き刺さってくるようだ。この曲はロック画報と同じトラックと思われるが、『悲しいことばっかり』収録のほうがスピードが半音位速くなっているような気がする。 『悲しいことばっかり』は個人がラジカセで録音していたもので音質が良くないのはあたりまえだし、私のようなブート盤も聴いてしまう者にとっては抵抗の無いサウンドではあるが、ロック画報付録CDと比べてしまうと少し違いを感じてしまう。ロック画報のCDは清志郎と破廉ケンチが立ち会ってマスタリングをおこなった、と記載があるので、雑誌の付録とはいえ、メンバーの2人の承認したサウンドで世に出たといって良いだろう。特に清志郎の耳を通っているという事は重要だ。今回のリリースに清志郎以外のメンバーがどの位関わったのかはわからないが、ロック画報付録CDよりも低音から中域が少なくなり、高音を主にしたマスタリングになっているようだ。それに音圧が高く聴きづらいと思うところもある。もちろん現在では清志郎のチェックを受ける事は出来ないの...

THE STALIN「玉ネギ畑」

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2007年10月発表の『Stop Jap Naked』より。 1982年7月にリリースされたスターリンのメジャーデビューアルバム『Stop Jap』がレコ倫によってかなり歌詞修正を余儀なくされた、という事はミチロウのエッセイ集『2003年版 嫌ダッと言っても愛してやるさ!』にも書いてあった。 それもスターリン・シフトで、他のアーティストが良くてもスターリンだとダメな言葉があった(“偏執狂”がルースターズはOKでスターリンはダメだった等)。このレコ倫によるチェックは、ミックスダウンした後におこなわれた。“ピー音で消す事も検討されたが、結局修正箇所の歌を入れ直し、 再度ミックスダウンしたものが1982年に発売された『Stop Jap』だ。 今回の『Naked』は残されていた修正前の歌詞の歌に戻し、テープスピードを早めていた「ロマンチスト」、「Miser」は元のスピードに戻している。ミックスダウンも新たにおこなわれ、全体的に太い音に生まれ変わっている。修正された箇所はかなりの数で、なぜダメなのか理解に苦しむような言葉もあるし、これではミチロウも怒るはずだ。 「玉ネギ畑」はスターリン初期から「コルホーズの玉ネギ畑」として演奏されている曲だが、 1982年版『Stop Jap』の呟くようなボーカルから、この『Naked』ではボーカルトラックがまるごと差し替えられ、ミチロウの激しいボーカル(ヒステリー・バージョン)になっている。 “玉ネギ病”については先の『2003年版 嫌ダッと言っても愛してやるさ!』に詳しいが、訳も無く泣けて、ほおっておくと死ぬほど健康的になるというのがこの病気の特徴らしい…。 それにしてもこの曲の“雨、風、陽照り”と歌われる箇所は最高にイマジネイティブ。この曲に限らずアルバム全て素晴らしい出来上がり。