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ANGEL'IN HEAVY SYRUP「君に」

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2017年11月15日、テイチクエンタテイメントよりリリースのライヴ・アルバム『Dreamy Live -Unreleased Live Album-』より。 エンジェリン・ヘヴィ・シロップ初のライヴ・アルバムがリリースされた。 1989年結成~2000年バンド消滅の間に4枚のスタジオ・アルバムをリリース、いくつかのコンピレーションに参加、と決して多くはない作品数ながら、濃密な内容を作り出していた彼女達の実像をさらに補完する意味でも、このライヴ作品のリリースは意味深いものだと思う。リリースされたライヴ・アルバムには下記の9曲が収録されている。 1.Breath of Life 2.Thirsty Land 3.Naked Sky High 4.Crazy Blues 5.君に 6.Water Mind 7.Breath of Life 8.君に 9.My Dream(Bonus Track) 1~5が1994年9月10日、大阪・難波ベアーズでのライヴで3rdアルバム録音中の時期にあたる。 6~8が、その3rdアルバムをリリース後しばらくしての1995年9月22日、同じく大阪・難波ベアーズでのライヴ。 9が1993年9月3日、ロスアンジェルス・バークレイのLarry's Blakeにおけるライヴだ。 ボーナストラック扱いの9曲目がおそらくオーディエンス録音のカセットテープをマスターとしているらしく音質が劣るが、1~8はライン録音されたものをマスターとしていると思われ、発掘音源としてはまぁまぁ良好と言っていいだろう。 今回紹介する「君に」は、4枚目のスタジオ・アルバム収録曲だが、4thアルバムは1999年10月のリリースだから、その5年も前、1994年9月の時点でライヴ演奏されていた。それに4thアルバムはドラムがオタニナオコにチェンジしているから、タカハラトモコのドラム演奏による同曲は初出ということになる。 スタジオ・ヴァージョンでは冒頭からダイナミックなアレンジだが、このライヴ・ヴァージョンではブルースがかったギター・フレーズがイントロに少し入り、徐々に盛り上げてダイナミズムを作り上げていくアレンジ。この曲は1994年と1995年の2回分が収録されているが、1994年のライヴがやや不安定な歌と演奏なのに対し、1995年のライヴではしっかりと安定した演奏で、ド...

OMNIBUS a Go Go Vol.30『THE LAND OF THE RISING NOISE』

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サンフランシスコのCharnel House Productionsから1993年(か1994年)にリリースされた、日本のガレージ・パンクと並んで海外で評価されている“ジャパノイズ”をコンパイルしたオムニバス。 シリーズとして3枚出ているようだが、これは1作目。ジャケットの人形と写真は吉田良一(現・吉田良)によるもので、訳題『雑なる音出づる処の国』を上手くイメージしていると思う。 想い出波止場の「IN」はサイケデリックでプログレッシブ、エクスペリメンタル。最初のギターカッティングとドラムで“IN”だ。カルトムービー『ピノキオ√964』にも音楽で参加していた長嶌寛幸のTokyo Dowser「Suimin Party Edit」はクールで刺激的なトラック。 エンジェリン・ヘヴィ・シロップ「My Dream」は想いを深く、そして高めようとする意識が感じられる曲だ。静謐でありながら熱を持った演奏が素晴らしい。このコンピのみに収録されていたが、2002年になり『Very Best of Angel'in Heavy Syrup』 に収録された。非常階段の「Sound of Bay Area」は強烈な瓦礫の音塊が迫る、圧倒的に暴力的で破壊的なトラック。 他には、幻想的でスペイシーな空間の広がりを感じさせるDMV「Outer Mind」、マシナリーでインダストリアルな演奏に咆哮が重なるDissecting Table「Dead Gods」、モダンチョキチョキズのメンバーも参加しているChildren Coup d'Etat「Saigo no Hoknoh」、ミュージックというより物音といったほうがいいかもAgencement「Tegmen」や、C.C.C.C.「Monde Bizarre」、Aube「Amniotic Fluid」、メルツバウ「Moon Over The Bwana A」、灰野敬二「The Man Who Wring Under The Name of Gratification」を収録。

OMNIBUS a Go Go Vol.21『TASTE OF WILD WEST 3』

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“西部無法地帯の味”と題された関西地方のノイズ系コンピレーションでシリーズ3作目。1990年、徳間ジャパンからリリースされた。 タイトルはアルケミーからリリースされたLP『WEST PSYCHEDELIA』や1988年8月大阪エッグプラントでおこなわれたライブ“WALK ON WILD WEST”を収録した『WEST PSYCHEDELIA 2』の流れをくむものだ。 山塚アイ・Unrimited Freak Out or Dieの正にワイルドな演奏や、ユーモラスかつキケンなボアダムズ、そのボアダムズにも在籍した山本精一・思い出波止場のフリーキーな楽曲、インキャパシタンツの不安感を増す音響、ソルマニアのハイパーに捻れた演奏、このコンピのオーガナイザーでもあるJOJO広重率いるキングオブノイズ・非常階段の27分に及ぶノイズと絶叫...と物凄い無法地帯ぶりだが、轟音、雑音、騒音、爆音、奇声と怒号、唸り、叫び声の狭間に、ひっそりと静かに、しかし色彩豊かに咲いたエンジェリン・ヘヴィ・シロップの演奏がとても魅力的だ。 表情豊かなベース、多彩なリズムを刻むドラムス、澄んだ音とノイジーな音を使い分けるギター、透明感のある歌声・スキャット、それらが一体となり、SEで水の音を使用しているからか、音で水面に波紋を描いているような印象を与える「Crazy Blues」は、エンジェリン・ヘヴィ・シロップとしての初レコーディング曲。アレンジは多面的だ。 エンジェリンは板倉峰子(Vo&B)、中尾峰(G)、マンドレイクヨウコ(Ds)により1989年に結成され、このコンピに1曲を提供した後、1991年にファーストアルバムをリリースした。アメリカ・カリフォルニアの“Subeterranean Records”からリリースされたエンジェリンのファーストアルバムには、この「Crazy Blues」がボーナストラックとして収録されている。 アルケミーレコードHP内 JOJO広重こころの歌・最後の歌 第99回 には、再発されたAngel'in Heavy Syrupのベスト盤をJOJO広重が推薦している。このベスト盤には『TASTE OF WILD WEST』収録とはバージョン違いの「Crazy Bules」(セカンドアルバムからの選曲)が収録されている。