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QUEEN「BOHEMIAN RHAPSODY」

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1975年10月発表のアルバム『A Night At The Opera』より。 映画『ボヘミアン・ラプソディ』をレンタルのDVDで鑑賞。ブルーレイは全部貸出中だったよ。 クイーンは私が中学生時代にアルバム『A Night At The Opera(邦題:オペラ座の夜)』を聴いて、やはり「Bohemian Rhapsody」という曲には圧倒された。「Bohemian Rhapsody」のコーラスに続く冒頭の歌詞、  “母さん、今、人を殺してきた  そいつの頭に銃を突きつけ  僕は引き金を引いた” と歌われる、こんな歌がチャートの1位になるなんて凄いことだ。日本じゃ考えられないな…と思った、というか今も思う。 遡って1st『戦慄の王女』〜『シアー・ハート・アタック』を聴いて『華麗なるレース』〜『ザ・ゲーム』、『フラッシュ・ゴードン』までは聴いたかな。ギターキッズ達にはブライアン・メイの暖炉ギターが生み出す暖かで豊かなサウンドが話題だったし、ロジャー・テイラーとジョン・ディーコンのパワフルなリズム隊、重層的なコーラスも魅力だった。華麗なメロディを歌うフレディ・マーキュリーのピチピチのタイツ衣装、マイクスタンドの半分というか先端を使ったパフォーマンスも注目されていた(漫画「マカロニほうれん荘」にも登場してたしね)。 で、映画『ボヘミアン・ラプソディ』だが、クイーンというバンドの歴史を振り返るには、 3時間越えの長さが必要だと思うが、ピークの持っていきかたも含め、2時間ちょっとにうまくまとめてあるなと思う。バンド結成から成功までのスピードが早く、トントン拍子に話が進みすぎる感じがしたり、時系列的にこうだったかな?という箇所があったけど、パッケージとしてみれば良くできていると思う。 サクセス・ストーリー、フレディの抱える孤独、バンドの強い結束力に焦点を絞り、グレイテスト・ヒッツなステージ・シーンやレコーディング・スタジオのシーンを多数盛り込んだ内容は、クイーンを聴いてきた世代のみならず、クイーンを全く知らない世代を含む多くの観客から支持される結果につながったと思う。それにしてもバンドメンバーを演じた役者はよく似てたなー。特にブライアン・メイは立ち姿、弾き方、表情そっくりだった。フレディは長髪の頃がすごく似てた。 「Bohemian Rhapsody」という曲にはフレデ...

GILLAN「TROUBLE」

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1980年12月20日、ビクター/ヴァージンよりリリースのミニ・アルバム『レディング・ライブ&モア』より。 The Bernie Tormé Bandはファースト・シングル「I'm Not Ready」リリース後、1979年に4曲入りのセカンド・シングル「Weekend / Secret Service c/w All Night / Instant Impact」をリリース、BoysやGeneration X、Bethnalといったバンドをサポートし、自らもライヴをおこなっていたが、バーニー ・トーメは自己パロディ化したパンク・シーンに幻滅していた。さらに彼のバンドが2枚のシングルをリリースしたJet Recordsから契約解除され、The Bernie Tormé Bandはあえなく解散。 その頃バーニーはかつてスクラップヤードというバンドで一緒にプレイしていたベーシストのジョン・マッコイに再会、マッコイが参加していたバンドGILLANのヴォーカリスト、イアン・ギランに誘われバーニー・トーメはギタリストとしてGILLANに加入する。バーニー加入についてイアン・ギランは、 “バーニーを初めて見たのはコルチェスター大学のライヴで凍えるほど寒い冬のある日だった。彼がギターをアンプに繋ぐと、寒々とした会場に暖かい流れるようなサウンドが満ち溢れたよ。次の瞬間、彼は爆発したんだ。膝をついて、ギターを食いちぎり始めたのさ。あんな光景は見たこともなかった。だから、ギランにメンバー交代があるとすれば、バーニーに加入してもらうのが当然に思えたんだ” と語っている(イアン・ギランのオフィシャルHP Cramba! のGigographyによるとバーニーはアベリストウィス大学のギグで初めて会ったと言っていたらしい)。 更にドラムをミック・アンダーウッドに交代、ニューラインナップのGILLANがスタートした。 1979年6月からアルバム『ミスター・ユニヴァース』のレコーディングを開始、7月10日から3日間ロンドンのマーキー・クラブでニューラインナップでのデビューライヴ。 8月25日、第19回レディング・フェスティヴァルに出演。この時の模様の一部はBBCによって録音され「フライデーロック・ショー」で放送された。 小規模なドイツツアーの後、9月19日、ロンドンのパリス・シアターでBB...

ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK「ELECTRICITY」

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1980年、ヴァージン/ビクターよりリリースのシングル。 前回オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク (OMD)「Of All The Things We've Made」を紹介するのに改めてOMDを聴いていて、なんか「Electricity」のヴァージョン違いが随分あるな…と思い、ちょっと調べもの。ウィキペディアによると、 Version 1…ヴァージン傘下DinDiscから1979年9月にリリースしたシングル・ヴァージョン。エコー感、シンセの音など個人的にはこれが好み。 Version 2…ファクトリー・レコードから1979年5月にリリースされたシングル・ヴァージョン。OMD最初のシングル。シンセ、ドラムの音などややチープな音作りだがラフな魅力あり。 Version 3…DinDiscから再度1980年3月にリリースされた3回目のシングルで、ファースト・アルバムに収録されたアルバムヴァージョンを収録。Version 1をリミックスしたもの。 Version 4…セカンド・アルバム『オーガニゼーション』制作時にレコーディングされ、DinDiscのコンピ『DINDISC 1980』に収録されたヴァージョン。ドラムはマルコム・ホルムスが参加。 スタジオ・ヴァージョンは以上4つのヴァージョンがあるということだ。ウィキぺディアによればVersion 1がオリジナル・ヴァージョンとなっている。 ややこしいのはファクトリーからリリースされた最初のシングル(FAC 6)にはファクトリーのマーティン・ハネット(=マーティン・ゼロ)によるプロデュースの「Electricity」 がオーヴァープロデュースであるとして使われず、リヴァプールのスタジオでOMD自身とポール・コリスター(=チェスター・ヴァレンティノ)がプロデュースし録音した「Electricity」 が使われていることだ(さらにややこしい事にこちらはデモ・ヴァージョンだとかオリジナルとする説もある…)。そしてOMDがファクトリー・レコードを離れて契約したヴァージン傘下のDinDiscからリリースした初回のシングル(DIN 2) にファクトリーのシングルで使われなかったマーティン・ハネットがプロデュースしたヴァージョンの「Electricity」が使われている。そのためかUK盤などには“Factory Re...

ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK「OF ALL THE THINGS WE'VE MADE」

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2000年、Virginよりリリースのアルバム『PEEL SESSION 1979-1983』より。 オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク (OMD)といえば大江慎也がアルバム『ぺキュリア』(1989年)リリースにあわせたツアーでOMDの「Electricity」を演奏、その時期と思われる「Electricity」のライヴ・ヴァージョンを日本コロムビアが大江のソロアルバム『BLOOD』を1991年にリイシューした際にボーナス・トラック収録、 と、そんなところからOMDの「Electricity」や初期ヒット曲「Enola Gay」のシングル盤なんかは購入していたんだが、それ以外は聴いたことがなかった。 少し前に紹介した、1984『逆噴射家族フィルムサウンドダイジェスト』のラストに収録されていた「新しい生活~レクイエム(Requiem)ラストテーマ」、または、1984がリリースしたカセット収録の「Walkin' In The Space」やアルバム『Birth of Gel』収録の「Space 1999」、この曲がOMDの「Of All The Things We've Made」から影響を受けて作られたらしいというのを聞いたのはいつ頃だったか…。で、たまたま中古で見つけた「Of All The Things We've Made」が収録されているこの『PEEL SESSION 1979-1983』を購入した。 『PEEL SESSION 1979-1983』は、OMDが4回のBBCピールセッションで録音・放送した楽曲を集めたアルバムで、下記の日付に録音されている。 1979年8月20日 1980年4月14日 1980年9月29日 1983年1月29日 1回目のセッションは、まだファースト・アルバム・リリース前の録音で、後にファースト・アルバムに収録される4曲が演奏されている。1980年2月ファースト・アルバム・リリース後に録音された2回目のセッションでは、ファースト・アルバムから2曲(「Pretending To See The Future」が「Pretending To See The Light」と表記されている)、1980年9月にリリースされるシングル曲「Enola Gay」、 1980年10月リリースのセカンド・アルバム...

THE CLASH「THIS IS ENGLAND」

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1985年9月30日リリースの12インチ・シングル。 たぶんクラッシュのアルバム『カット・ザ・クラップ』はリリースされた当時誰かに借りてすぐに聴いたと思うが、まるで興味持てなかったな。カセットテープにも録音しなかったから、1990年代になってCD化された際に一応買っとくかという程度で、それも一通り聴いてCDラックから取り出すことはほとんどなかった。この「This is England」の12インチ・シングルも、 ニック・シェパード、ヴィンス・ホワイト、ピート・ハワード参加後のクラッシュのライヴブートCDで聴いた「Sex Mad Roar」がロカビリーぽくてカッコ良くて「This is England」の12インチにスタジオ・ヴァージョンが収録されているのを知り、やはり90年代初め頃中古で入手したものだ。 前回のストラマー、シムノン&ハワードの「Czechoslovak Song / Where is England」を紹介するのに、クラッシュの「This is England」を改めて聴いたのだが、メロディとしては良いものがあるなと思いつつ、フェイニー(Fayney)というサウンド・デザイナーがプログラミングしたデジタル・サウンドは正直好みではない。だがメロディにのせた歌詞は注目に値するもので、これこそが「This is England」が近年再評価された要因でもあるだろう。 2012年にリリースされたクラッシュのドキュメンタリーDVD『THE RISE AND FALL OF THE CLASH』のなかで、ヴィンス・ホワイトは自分達の演奏・アレンジで作品化出来なかったことを嘆き、涙ながらに語っていた。 “考えるだけでつらい。本当に泣きたくなるよ。 「ディス・イズ・イングランド」は英国の現状を表す素晴らしい曲だと思うんだ ” 1979年、英国首相に就任したマーガレット・サッチャーは当時“英国病”と呼ばれていた経済的・社会的衰退から脱却すべく、国営企業の民営化、労働組合の弱体化、税制改革、福祉政策の削減、規制緩和といった政策を打ち出す。税制改革に対する反応や人員削減など合理化による失業者の増加等により支持率を下げていたが、1982年のフォークランド紛争勝利後にサッチャーは支持率を上げ、総選挙に圧勝、首相に再選されると、サッチャリズムと呼ばれるその政策をさらに強力に推し...

STRUMMER, SIMONON & HOWARD「CZECHOSLOVAK SONG / WHERE IS ENGLAND」

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2018年9月28日、Ingition Recordsからリリースのジョー・ストラマーのアンソロジー『Joe Strummer 001』より。 ジョーが亡くなってから16年、初めてクラッシュ以外に焦点を当てたアンソロジーがリリースされた。遅いよー。でもリリース形態がなぁ。まず限定盤のスーパー・デラックス・ボックスセット(2CD+アナログLP3枚+12インチ+7インチ+カセット+ブック+バッジやステッカー等)。このボックスセットの7インチに入っているストラマー、シムノン&ハワード名義の2曲 「This Is England (Unreleased demo) c/w Before We Go Forward (Unreleased demo)」 とカセット・テープに入っている「Full Moon (Unreleased basement demo)」はこのスーパー・デラックス・ボックスセットでしか聴けない。しかし価格は15,000円超えと高額のうえ、置き場所にも困りそうなので購入を見合わせた。 他はアナログLP3枚+12インチ仕様、ブック+2CDのデラックス盤仕様、通常盤の2CD仕様、と4形態(他にデジタルがあるが)でリリース。日本盤が出るのはCD2枚の通常盤のみ。ジョー・ストラマーは訳詞が読みたいので出れば国内盤を買っているが、今回は64ページのブックがどんなものか見たくてブック+2CDのデラックス盤を輸入盤で購入。国内盤でブック付きを作ってくれればよかったがなぁ。 注文したのはリリース日の少し前だったが、品切れだったのか届いたのは1ヶ月後だった。届いたブツはA4サイズのハードバック・ブックの裏表紙部分に2つの紙ケースに入れたCDを差し込んだ仕様。サイズがデカいが私のような既に老眼で細かい字が苦手になってる人には見易いか。ブックにはジョー手書きの歌詞(それも推敲の書き込みやイラストが描いてある)が掲載されていて、これは面白い。写真はあまり載っていなくて、レコード会社のプロモーション写真などで、あまり多くはない。まぁブック付きを買ってよかったかな。 収録された音源だが、CD1枚目はThe 101ersからメスカレロスまで既にリリースされた楽曲からクラッシュを除いて選ばれた20曲。 The 101ers「Key To Your Heart」、映画『シド・アンド・ナンシー...

汝、我が民に非ズ「夏の午後」

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2018年9月26日、Ren'dez-vousよりリリースのアルバム『つらい思いを抱きしめて』より。 町田康が新バンドでライヴ活動をしていることはネットで読んでいたが、その新しいバンド “汝、我が民に非ズ”(なんじわがたみにあらず)のファースト・アルバムがリリースされた。町田康としては前作『犬とチャーハンのすきま』(2010年)から8年ぶりのアルバム・リリースとなる。それにしてもイイ名前のバンド名だ。メンバーは、 Vocal:町田康 Guitar:中村敬治 Bass:瀬戸尚幸 Keyboard:大古富士子 Drums:高橋結子 Sax、Flute:浅野雅暢 全作詞は町田康、作曲はギターの中村敬治が8曲、キーボードの大古富士子が3曲。アレンジはバンドが全曲をおこなっており、 プロデュースは中村敬治。 演奏陣は私は初めて見る名前ばかりだが、調べてみるとそれぞれキャリアのある手練ればかり。柔軟な演奏は町田のヴォーカルに合っていて、私は『メシ喰うな!』以来の演奏と歌の一体感を感じた。 取り上げたのはアルバムの6曲目に収録されている「夏の午後」。 キーボード大古富士子作曲のボサノヴァ調の演奏にのせて、町田はメロディを丁寧になぞり、心の星を射る、心に水を撒く誰かへの恋を歌う。  “星を射るのは誰なのかしら  あたら狩人みたいに  私の人生なんて二流映画のできそこないよ  なのに言葉が響いて  嘘がよみがえる” アコースティック・ギターの響き、リリカルなピアノ、間奏のアコーディオンもいい。 だれか女性歌手にカヴァーしてもらいたいなぁ。 他、オープニング「だから君は今日も神を見る」や「リターン」、「いろちがい」といった曲では町田康節炸裂。これもキーボード大古富士子作曲の「RB」はエレピが印象的で演奏だけ聴いていればフュージョン的と言ってもいい曲。ユーモラスな「ひがくれ哀話」、殺伐とした歌詞だが演奏にはまろやかさがある「貧民小唄」。サックスが効いている。 クイーンのようなコーラスとアレンジの「風のなかで君は」はダイナミックさが魅力でこれも非常に印象に残る曲だ。こざっぱりした演奏だがそれがまた切ないタイトル・トラック「つらい思いを抱きしめて」、与えられた安全地帯で満足していていいのか?という意味にも聴こえる歌詞がロッキンな演奏にのせて歌われる 「白線の内側に下がってお祈りくださ...

Shiggy Jr.「お手上げサイキクス」

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2018年5月23日、ビクターエンタテインメントからリリースのミニ・アルバム『KICK UP!!E.P.』より。 5月のある晴れた日、車のラジオをチューニングしていると耳馴染みのある声が。これはShiggy Jr. 池田の声か...ライヴだな…。 江口ジャケのミニ・アルバム『Listen To The Music』で興味を持って、メジャーのユニバーサルへ移籍後リリースしたシングル「サマータイムラブ」までは購入していたが、続くシングル「GHOST PARTY」を聴いて、曲もだけどジャケットやPVのイメージも含めて個人的にはちょっと違うかな…思って離れてたんだけど、このFMで放送されたライヴ(TOKYO FMのKIRIN BEER "Good Luck" LIVE)はポップな中にもなかなかパワフルなバンド・サウンドもあって、くるりのカヴァー「ばらの花」の演奏あり、新曲あり、このFMライヴ途中から聴いたので帰ってからラジコで最初から聴いたけど(8曲がライヴ演奏された)通してよかった。 で、新しくリリースされるというCDをチェックするとどうやらタワレコだけ、くるりのカヴァー「ばらの花」のCDが特典になってる (さきのFMライヴのなかでも特典の事を言ってた)。 まぁこの齢でおまけ目当てに買うのもどうかと思ったが買いましたよ。タワレコで。Shiggy Jr.のディスクとしては3年振りだ。 このカヴァーは原曲にほぼ忠実なアレンジで、良い出来なのでこの曲を紹介しようと思ったが、やっぱりオリジナル曲をね。 アニメのオープニング曲で“アニメのキャラクターたちを踊らせたい”というスタッフからの要望で出来上がった「お手上げサイキクス」。 メタルコアやプログレバンドをかけ持ちしていたという諸石和馬が叩きまくるドラムが何より爽快でスピード感抜群。絡むベースのフレーズもダイナミックに動き回り、エナジーみなぎるギター炸裂。ヴォーカルの池田はアニメに沿ったフレーズ(全てを操るとか君を支配するとか)をおり込みながらスラップスティックな歌詞を歌う。一度聴いたら“Put your hands up”の部分は覚えてしまうカッ飛びチューン。 “たとえばもし明日が来ないとしたらどうするんだろうって最近ふと思ったんですけど…”で始まるセリフ・パートも意表をついてる。 漫画原作のアニメ『斉木楠雄...

井上尭之「一人」

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1976年、ATLANTIC/ワーナーよりリリースのアルバム『ウォーター・マインド』より。 花田裕之が2015年にリリースしたDVD『NAGARE KYUSHU 2014』には北九州市、久留米市、熊本八代市、鹿児島出水市へと流れ、ひとりホームで電車を待つシーンや文庫本片手に電車に揺られ移動するドキュメントを挟みながら、小さなライヴ会場で歌う花田の姿が収められている。2014年11月21日北九州市門司PENNY LANEでのライヴでは、 “チュチュチュチュ誰も いない チュチュチュチュひとりだけでただ歩く” という印象的なフレーズの曲が歌われていた。 クレジットを見ると「一人」という曲で、作詞:岸部修三、作曲:井上尭之とある。調べてみたら井上尭之がリリースしたアルバム『ウォーター・マインド』に収録されている曲だとわかった。筋肉骸骨腕ジャケットが印象的な『ウォーター・マインド』というアルバムは何度かアナログの中古を見かけて手に取ったことはある。井上尭之と言えば「傷だらけの天使」のテーマや「太陽にほえろ!」のテーマ曲演奏なんかで名前を知っていたから、内容はインストっていうか劇伴なんだろうな、と思いこんでいて購入することはなかったのだが、実際は1曲(ラストの「さよならログ・キャビン」)を除き井上尭之のヴォーカル入り、歌ものアルバムだ。 それにこの「一人」という曲、ドラマ『傷だらけの天使』の挿入歌としても使われていた。『傷だらけの天使』の本放送は1974年~1975年だが私はリアルタイムでは見てない。まだ小学生だったからね。再放送は何度か見たなぁ。特にオープニングの映像に影響された。あれ見てトマトに塩かけて丸ごと食べるようになった。腹が減ったら牛乳に丸ごとトマト、それにコンビーフ、魚肉ウィンナー。あと修と亨が住んでいた屋上の部屋、あんな所に住みたいなぁと思ったものだ。 つい先日までTVKで再放送していた『傷だらけの天使』が終了した。 あらためて見ると、ショーケンはアドリブが多いなとか、出演者のセリフと共に白い息が映る事が多く、寒いところで撮影してるんだなぁとか細かいところに気付く。 最終回、修がヌード写真が敷き詰められた部屋で死んでいる亨を見つけるシーンはやはり強烈だった。ラスト、夢の島でドラム缶をのせたボロボロのリヤカーをひくショーケンの姿はやはり圧倒的に迫ってきた。そのド...

JEFF BUCKLEY「HALLELUJAH」

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1994年9月8日、Sony Music Entertainmentよりリリースのアルバム『GRACE』より。 これを書いている2018年4月1日、もうすっかり季節は春、私の住む地域ではいつもより早めに満開となった桜もあと数日で散ってしまうだろう。 平昌オリンピックもあったウィンター・スポーツの今シーズンは既に終了。オリンピックはお隣韓国開催で時差が無い分、夜と休日はよく見たなぁ。 今シーズンのフィギュア・スケートもグランプリシリーズ、全日本、四大陸選手権、オリンピック、世界選手権とテレビ放送があれば見てた。オリンピック出場権を手に入れたいという緊張感、怪我からの復活、世代交代など男女とも色々話題があったシーズンだった。個人的には宮原知子の怪我からの復活、全日本優勝、オリンピック出場、世界選手権で銅メダルが嬉しかった。フィギュア・スケートでは数年前から演技に使用する曲に、歌詞付き(ヴォーカル入り)の曲が使用できるようになって、今シーズンは多くのスケーターがヴォーカル入りの曲を使用していた。今シーズン幾つかの国際大会を見ていてパトリック・チャンのフリーの演技に使われている曲が気になった。 アイス・スケートリンクに静かに響き渡るエレクトリック・ギターのテンションを感じさせる爪弾き、リヴァーブの効いたカッティングを折り込んで、囁くように歌が始まる。弾き語りで曲は進み、そして“Hallelujah、Hallelujah”と神を賛美する歌詞が繰り返される。 なんだかデイヴィッド・リンチの映画に使われてもいいような曲だ…ディス・モータル・コイルとかクリス・アイザックとか、そんなアーティストを連想させるムードを持った曲だった。放送では曲のタイトルを「ハレルヤ」と紹介していたから、それでさっそく調べてみた。 レナード・コーエンの曲…使用している演奏はジェフ・バックリィのカヴァー・ヴァージョンなんだ。ジェフ・バックリィ…名前は聞いたことがあるが、ん…このCDジャケットは見た事ある。 新譜で出ていたころ雑誌等では大きく紹介していたんじゃないかな…。確か誰かの息子って扱いで。 まぁ今度中古CDを見に行って忘れずにいたら探してみよう…。 平昌オリンピック終了後しばらくしてジェフ・バックリィのアルバム『グレース』を入手。1994年にリリースされた日本盤CDだ。オープニング「Mojo Pin」...

花田裕之「あの頃さ」

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2017年12月1日、soapland recordsよりリリースのアルバム『NAGARE 2017 at GALLERY SOAP』より。 GALLERY SOAPは1997年5月北九州市小倉北区にオープン。2017年4月からは“GALLERY SOAP 20th ANNIVERSARY”として20周年を記念するさまざまなイベントが開催された。2017年6月18日には“花田裕之アコースティックライブ 流れ”が開催され、この時の模様を収録したCDがリリースされた。 PYGの「花・太陽・雨」、“シーナの曲を…”と言って歌い始めるシーナ&ロケッツの「TRAIN TRAIN」、サンハウスの「魅惑の宵」といったカヴァー、ルースターズのラストアルバムから「LADY COOL」と「鉄橋の下で」、 ロックンロール・ジプシーズが2016年に発表した4作目から「あきれるくらい」と「空っぽの街から」、band HANADAが昨年リリースした『ROADSIDE』から「遠くまで」、「ガラガラ ゴロゴロ」、「あの頃さ」と新旧交えて10曲が収録されている。 取り上げたのは「あの頃さ」。 band HANADAの傑作スタジオアルバム『ROADSIDE』に収録されていた曲の弾き語り。このライヴ・アルバムではラストに収録されている。 バンド・ヴァージョンもいいが、この歌とギターとハーモニカのみのライヴ・ヴァージョンも新鮮な魅力がある。深みを増した歌声、語尾には風景と心情が漂う。 ライヴの収録は6月だが今、冬の終りに聴くとまた味わい深い。  “ガキの頃にはぐれた夢  あの森に探しに行こうか  久しぶりに  冬枯れのあぜ道の上に  置いてきたままの気分のかけらを  忘れることなんて出来ないから  どんなにオレが変わっても 変わらない  どんなにオレが変わっても 変わらない  あの頃さ” 誰の心にも残っている風景の中で感じた気持ちをうまく歌に込めていると思う。 年をとったとしても、この先も変わることのない、あの頃。忘れないからいつでも探しに行けるし、久しぶりでも必ず見つかる。 このライヴでは付け足された歌詞が歌われている。  “どんなにこの世が変わっても  どんなにおまえが変わっても 変わらない  あの頃さ” それに、なんといってもCDジャケットのギルドを抱えた穏やかな表情の花田...

RICHARD HELL & THE VOIDOIDS「BLANK GENERATION」

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2017年11月24日 Sire/Rhinoからリリースの『BLANK GENERATION -40th Anniversary Deluxe Edition』より。 リチャード・ヘル・アンド・ザ・ヴォイドイズが1977年にリリースしたファースト・アルバム『ブランク・ジェネレイション』が、CD2枚組の40周年記念デラックス・エディションとしてリリースされた。CD1枚目にはリマスタリングしたオリジナル・アルバム『ブランク・ジェネレイション』10曲。1990年にリイシューされた時に別ヴァージョンに差し替えられていた「Down At The Rock And Roll Club」はオリジナルLP収録のヴァージョンに戻されている。 CD2枚目は「Love Comes In Spurts」や「Blank Generation」、「Whow Says?」の別ヴァージョンや、エレクトリック・レディ・スタジオで録音されたアウトテイクの「You Gatta Lose」(以前オムニバス『The Sire Machine Turns You Up』に収録されていた)、バンドとしては公式デビュー・ライヴとなる1976年11月16日CBGBでのライヴ2曲、1977年のCBGBでのライヴ、1976年のオークレコード・リリースEPから「Another World」、2000年のオリジナル・ヴォイドイズ復活リリース「Oh」、サイアー・レコードの1977年ラジオ・スポットCMを収録している。 パッケージはデジパックだが、ジャケットはオリジナル・アートワークが使用されて、24ページのブックレットが付属している。ブックレットにはヘルのコメント、ヘルとアイヴァン・ジュリアンの対談、メンバーのレアな写真、「Blank Generation」の草案歌詞が書かれたヘルのノートや、当初計画されていたジャケットもあり興味深い(1990年のCD化の際ブックレットの裏に使用されていた、4人がにらみを利かせている写真がフロントに使われている)。この計画ジャケット(printer's proof for originally planed version of Blank Generation)の曲順は下記の通り。 side one 1.Love Comes In Spurts 2.Liars Beware 3.N...

MODERN DOLLZ「時代は変わる」

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2017年12月25日、HEROESよりリリースのアルバム『THE UNRELEASED TRACKS vol.2』より。 モダン・ドールズの未発表トラック集の第2集がリリースされた。 第1集からほぼ2年振りのリリースだ。前回が1981年11月~1983年10月までの録音を集めたものだったので、今回はその続き、CDには1983年11月~1984年8月までの録音(ライヴ録音を含む)が集められ20曲を収録、DVDには1984年のミュージック・ヴィデオや1984年に行われた4ヶ所のライヴから選ばれた映像35曲を収録した2枚組、全55曲のボリュームだ。メンバーはドラムが倉井から下鳥にかわり、Vo佐谷、G松川、G平山、B田中、D下鳥というラインナップとなっている。 1984年4月にはバンドしてピクチャー・ソノシートに続く音源となるカセット・テープ『robber & lover』をリリース(今回の『THE UNRELEASED TRACKS vol.2』のジャケットは、このカセットのジャケットを模したものになっている)、4月26日には天神のビブレホールでワンマン・コンサート、5月からは広島・神戸・大阪・名古屋・東京へのツアー、8月10日には都久志会館で“CHANGES”と銘打ったコンサートを行うなど、バンドとしてひとつのピークに達した1984年の記録だ。 取り上げたのはCDの1曲目に収録されている「時代は変わる」。 曲の副題に~Changes~とあり、それは8月10日の都久志会館のライヴのタイトルにもなっている (DVDにはこの日のライヴが7曲収録されているが映像は6曲で「時代が変わる」は静止画)。自分が変えようとしている古い世代の感覚、古きモラル、因習といったものと、否応なく変わり続ける時代を見据え、飽くまでもモダンにこだわり、若者に自分の心の変革を促す。 ギターのオクターブ奏法が特徴のエネルギッシュなナンバーだ。  “とにかく とにかく時代は変わる  さあ走れ バスが今を乗せて過去へと走り出す  バスが今を乗せて過去へと走り出す前に  Change Own Mind ” 親の世代とのギャップ、自分達の考える音楽業界とのギャップを感じ、その葛藤を表わした曲でもある。  “親と呼ばれる者よ 分かったふりはやめる事さ  若い冒険旅行はあんたの手におえる相...

ANGEL'IN HEAVY SYRUP「君に」

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2017年11月15日、テイチクエンタテイメントよりリリースのライヴ・アルバム『Dreamy Live -Unreleased Live Album-』より。 エンジェリン・ヘヴィ・シロップ初のライヴ・アルバムがリリースされた。 1989年結成~2000年バンド消滅の間に4枚のスタジオ・アルバムをリリース、いくつかのコンピレーションに参加、と決して多くはない作品数ながら、濃密な内容を作り出していた彼女達の実像をさらに補完する意味でも、このライヴ作品のリリースは意味深いものだと思う。リリースされたライヴ・アルバムには下記の9曲が収録されている。 1.Breath of Life 2.Thirsty Land 3.Naked Sky High 4.Crazy Blues 5.君に 6.Water Mind 7.Breath of Life 8.君に 9.My Dream(Bonus Track) 1~5が1994年9月10日、大阪・難波ベアーズでのライヴで3rdアルバム録音中の時期にあたる。 6~8が、その3rdアルバムをリリース後しばらくしての1995年9月22日、同じく大阪・難波ベアーズでのライヴ。 9が1993年9月3日、ロスアンジェルス・バークレイのLarry's Blakeにおけるライヴだ。 ボーナストラック扱いの9曲目がおそらくオーディエンス録音のカセットテープをマスターとしているらしく音質が劣るが、1~8はライン録音されたものをマスターとしていると思われ、発掘音源としてはまぁまぁ良好と言っていいだろう。 今回紹介する「君に」は、4枚目のスタジオ・アルバム収録曲だが、4thアルバムは1999年10月のリリースだから、その5年も前、1994年9月の時点でライヴ演奏されていた。それに4thアルバムはドラムがオタニナオコにチェンジしているから、タカハラトモコのドラム演奏による同曲は初出ということになる。 スタジオ・ヴァージョンでは冒頭からダイナミックなアレンジだが、このライヴ・ヴァージョンではブルースがかったギター・フレーズがイントロに少し入り、徐々に盛り上げてダイナミズムを作り上げていくアレンジ。この曲は1994年と1995年の2回分が収録されているが、1994年のライヴがやや不安定な歌と演奏なのに対し、1995年のライヴではしっかりと安定した演奏で、ド...

THE ROLLING STONES「COME ON」

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2017年12月1日リリース、『オン・エア ~2CDデラックス限定盤~』より。 ザ・ローリング・ストーンズがBBC(British Broadcasting Corporation:英国放送協会)に残した音源が初めて公式リリースされた。 ストーンズ最初のBBC音源は1963年だから、なんと54年前だ。ビートルズ(1994年)、ゼップ(1997年)、スモール・フェイセス(1999年)、フー(2000年)、ボウイ(2000年)等々のBBC音源がリリースされていたこと思えば随分と待たされたな、という感じ。 とはいっても、これまでストーンズのBBC音源はブートで接していたファンも多いと思うが、 私が愛聴していたのは『GET SATISFACTION…IF YOU WANT!(The Best of BBC Radio Recordings 1963-65)』と題された、Swingin' Pigから出てたブートだった。確かアナログ盤を友人のKBちゃんに借りたと記憶しているが、Discogsで調べてみるとリリースは1988年、2枚組のLPだったんだな。ブートとは言え放送音源だからクリアな音質で聴ける初期ストーンズのソリッドなライヴは新鮮でかっこよかった。それをカセットに録音して随分愛聴したなぁ。パソコンを買ってからはカセットからCD-Rに録音して部屋で聴いたり、iPodに入れて車で聴いたり、数年前にこのブートのCD盤を見つけて購入(やれやれこれでカセットとCD-Rは不要になるな)と、お気に入りのブート盤だった。ジャケットもいいしね。今回の公式盤のジャケよりもよっぽど良いと思うんだけど。ブート盤『GET SATISFACTION…』はインタビューを除くと18曲入りで8曲はBBCのテレビ番組からの音源だったけど、今回の公式盤は全てBBCラジオで放送された音源からで、デラックス盤はCD2枚全32曲が収録されている。もっともCDの収録時間を考えるともうちょっと曲数増やしてもよかったんじゃないかっていう気はする。 収録曲は初期のストーンズらしい、チャック・ベリーやボ・ディドリー、マディ・ウォーターズ等のカヴァー曲がずらりと並ぶが、今回紹介するのはストーンズのデビュー・シングル曲でもある「Come On」。 チャック・ベリーの「Come On」をデビュー・シングルに選曲したのはスト...

THE SMITHS「I KNOW IT'S OVER」

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2017年10月25日リリース、『ザ・クイーン・イズ・デッド~デラックス・エディション』より。 ザ・スミスの1986年6月にリリースした3枚目のオリジナル・アルバム『ザ・クイーン・イズ・デッド』が3枚のCD(日本盤はSHM-CD)、1枚のDVDというデラックス仕様でリリースされた。オリジナルに加えて収録曲の別ヴァージョン、ライヴ・ヴァージョン、映像と多角的に『ザ・クイーン・イズ・デッド』を堪能出来るデラックス版だ。 CD1はオリジナル『ザ・クイーン・イズ・デッド』の2017年最新リマスターで、マスタリングはダン・ハーシュとビル・イングロットのコンビによる。 CD2は“アディショナル・レコーディング”と題された『ザ・クイーン・イズ・デッド』収録曲のデモ、別ヴァージョン、シングルB面曲を集めたもの。 CD3は“ライヴ・イン・ボストン”と題されたザ・スミスにとって2回目の北米ツアー中の1986年8月5日、マサチューセッツ州マンスフィールドにあるグレート・ウッズ・センター・フォー・パフォーミング・アーツ(現在はエクスフィニティ・センター)で行われたライヴを収録。 当日は19曲が演奏されているがCDに収録されたのは13曲。このパッケージのどこにもクレジットがないが、クレイグ・ギャノンが参加していた5人態勢での演奏だ。クレイグ・ギャノンはザ・ブルーベルズやアズテック・カメラに一時期在籍していたギタリストだが、『ザ・クイーン・イズ・デッド』リリース直前にドラッグ依存でバンドを解雇されたアンディ・ルークの代わりにベーシストとしてザ・スミスに加入、アンディがすぐに戻ってきたためセカンド・ギタリストとしてバンドに参加した。 既に1988年にリリースされている1986年10月23日のライヴを収録したライヴ・アルバム『ランク』に比べ 今回の『ライヴ・イン・ボストン』は各楽器・ヴォーカルともセンターにまとめて配置されているので楽器のセパレーションが今一つ、そのせいか「How Soon Is Now?」、「The Queen Is Dead」、「Rubber Ring/What She Saidメドレー」といった曲では2本のギターを活かした演奏を聴かせるが、その他のシンプルでジャングリーな曲ではクレイグが参加した効果があまり確認できない。まぁもともとギターのアンサンブルはあまり考えられていない...

サンハウス「LOCO MOTION」

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2017年6月20日、HOUSE HEADS RECORDよりリリースのライヴ・アルバム『SON HOUSE SHOW 1973.3.12』より。 1973年3月12日、福岡市の明治生命ホールでおこなわれたサンハウス初のワンマン・コンサートの模様を収録した2枚組CDがリリースされた。メンバーは柴山、鮎川、篠山、ドラム浦田賢一のオリジナル・メンバーに、ベースは浜田卓から奈良敏博に変わって数ヶ月過ぎたという時期のもの。 オープニングSEや途中のMCも含め2時間余り、ブルースのカヴァーを序盤に、当時曲数の増えていったオリジナル曲を中盤にたっぷり、終盤はロイド・プライス「Lawdy Miss Clawdy」、 ジョニー ・ティロットソン「Cutie Pie」、ファッツ・ドミノで知られている「Bluebelly Hill」、 リトル・エヴァ「Loco Motion」、ラストはおなじみチャック・ベリーの「Johnny B.Goode」とロックン・ロール、オールディーズのカヴァーで盛り上げている。このオールディーズ・カヴァーはサンハウスのメンバー達がオリジナル曲やブルースのカヴァーを始める以前、ダンスホールや米軍キャンプでライヴ演奏していた曲達なのではないかと想像するが…。 サンハウスのオールディーズ・ポップスの演奏は珍しいと思って取り上げてみたのは「Loco Motion」。 ゲリー・ゴフィン/キャロル・キング作でリトル・エヴァによる1962年のオリジナルは全米1位のヒットとなった。日本では伊藤ゆかりの日本語カヴァーでも知られている。 サンハウスのカヴァーは普段聴きなれてる歌唱からすると、やや違和感がある投げやりな柴山のヴォーカルだが、曲調からなんだか可愛らしくも感じる。ただこの曲の訳詞を調べてみるとドゥ・ザ・ブランニュー・ダンスで、それも“A chug-a chug-a motion like a railroad train”なダンスってことで、 なかなかサンハウス向きかなとも思えてくる。 タイトなドラムと鮎川のギターソロも印象的。コーラスも…まぁ決まっているか…。 「Loco Motion」演奏前に柴山が“参加したい人ステージに上がって”と繰り返し呼びかけているが、CD付属の解説書によればこの曲のコーラスには若きシーナも参加しているということだ(1973年3月というとシー...

小森みちこ「鏡の中の水平線」

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2017年4月26日、クリンク・レコード/徳間ジャパンよりリイシューのアルバム『REMEMBER』より。 パンタ(中村治雄)がプロデュースした小森みちこのアルバムが初CD化された。 小森みちこは、1978年~1981年にかけて活躍した3人組アイドル・グループのトライアングル(キャンディーズ・ジュニアから改名)の元メンバー。当時は本名の森光子という名前で愛称はミッチ。1981年1月にトライアングルは解散、森光子は小森みちこと名前を変えて、1982年10月公開のにっかつ映画『あんねの子守歌』、1983年3月公開の『あんねの日記』に主演している。1983年4月25日にシングル「リメンバー c/w 鏡の中の水平線」でソロ・レコード・デビュー。A面の「リメンバー」は映画『あんねの日記』の挿入歌でもあった。1983年5月25日には先のシングル両面曲を含むアルバム『REMEMBER』がジャパン・レコードよりリリースされた。 アルバムのプロデュースはパンタこと中村治雄。パンタはアルバム11曲中、語りの「ひとり遊び」と「めざめ」を除く9曲を作曲(「めざめ」は編曲でクレジットされている)、パンタ作詞はシングル曲だった「リメンバー」と「鏡の中の水平線」の2曲で、他の作詞は佐藤奈々子、篠塚満由美、高橋修、よこすか未美、青木茗。レコーディング・プレイヤーはパンタのスウィート路線のレコーディングやライヴで関係の深かったT-BIRD、アディショナル・プレイヤーとして元PANTA&HALの平井光一、浜田文夫、中谷宏道、この後パンタ・バンドに参加する鈴木匠、等が参加するなど、パンタ人脈が活用されている。編曲は平井光一の他、元・美乃家セントラル・ステイションのメンバーだった小田健二郎、式部聡志がクレジットされている。 当時も今も元アイドルでハダカ路線へ、というのはよくある事だが、映画公開当時は結構話題になったのではないかな。私のまわりではパンタ・プロデュースでその存在を認識されていた小森みちこだけど。たぶん貸しレコードで借りたのか、パンタ好きのHS君に借りたのか。確かテープに録音したはずだが、大量にあったカセット・テープは殆ど処分してしまったからね。時々中古レコードを見かけたが、購入するまではいかなかった。だけど三十数年振りの初CD化、久しぶりに聴いてみたいなと思って購入。 ボーナストラック2...

band HANADA「お天道さま」

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2017年4月1日、HANAYA RECORDSよりリリースのアルバム『ROADSIDE』より。 band HANADAのアルバムがリリースされた。花田裕之は弾き語りスタイルやRock'n' Roll Gypsiesとは別に、2001年頃から井上富雄と椎野恭一とともに花田裕之バンドとして活動を始め、コンスタントにライヴをおこなっていた。2005年頃からはギタリストに大西ツルを迎えバンド表記は“band HANADA”に。band HANADAとしてはライヴ・アルバム『Live Rollin'』を2008年にリリースしているが、スタジオ録音の音源リリースは初めてとなる。 収録曲は7曲、全て花田作の新曲。 1. 遠くまで 2. ガラガラ ゴロゴロ 3. あの頃さ 4. 渡るしか 5. 二人なら 6. お天道さま 7. 根無し草 CDプレイヤーのプレイ・ボタンを押して流れる1曲目「遠くまで」のサウンド、一瞬で傑作とわかるものだ。あくまでも低い井上のベース、独特の湿度感のある椎野のドラム、揺らぎ、浮遊感のある大西と花田のギター・プレイ、枯れた味わいのある花田のヴォーカル、歌われる気怠く投やりな歌詞。 続く「ガラガラ ゴロゴロ」はギター抱えての旅の歌。ロックンロール・ビジネスで時々出会う場面なのかな、欲の皮とツラの皮の厚い人達が登場する。“シラフじゃやってられない”って歌う花田がいい。こういうタイプも時々作っているなぁ、昔を懐かしむ「あの頃さ」。 “この世の甘い汁の上澄み食って生きてるオレ達”ってフレーズにドキリとする「渡るしか」。こんなラヴ・ソングがアルバムに一緒に入ってるのが素敵だなと思う「二人なら」。これからも流れ続けると歌う「根無し草」。 と、全曲いいんだけど、1曲選んだのは「お天道さま」。 生身の肌の温もりと生きている実感を感じさせてくれる曲だ。無理のない歌詞とメロディ。花田裕之にしか生み出せない歌。  “流れてるのか流されているのか  オレにはもうわからない  でも本当はそんなことどうでもいいのさ  お天道さまを拝めれば今日も” 花田が “ハイウェイを降り” たのは、ソロになってリリースを続けていた東芝EMIを離れ、リスぺクタブル・ルースターズ・トリビュート盤の盛り上がりも一息ついた2000年頃と思う。ひとり弾き語りのライヴを始め、その身軽...

じゃじゅうか「Why…!?」

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2017年3月15日、LABORATORY RECORDSよりリリースのアルバム『じゃじゅうか』より。 前作リリースから約2年半ぶりの新作。ヴォーカル&ギター・ヒノケン、ドラム・マルに、日本脳炎の元メンバー、ギター・パティ、ベース・130(ヘルプらしい)が加わりメンツは最強に。私的に思うのはROCK'N' ROLL GYPSIES化したな…。バンド名の表記はひらがなの“じゃじゅうか”にあらためられた(ロゴの感じから思うに暗黒大陸じゃがたらの南蛮渡来の影響あり)。予算の関係なのか、プラケースやジャケットもなく、CD収納袋にCDを入れて曲名表記のシールを貼ってあるだけの簡素な作り。作詞作曲者名も、メンバーや録音クレジットも、もちろん歌詞を印刷したカードも付属していない。まぁ大方のインフォメージョンはネットから得られるということか…。私は通販で購入したが思わず購入先にジャケットはないのかと連絡したくなった。うーん、これでいいのかと思ったが、そんな些末な事はCDプレイヤーのプレイ・スイッチを押すまでの事だ。これだよ、これ。パティのポップなギターとヒノケンのブルージーなギターの絡み。キレとパワーのあるリズム隊、ヒノケンのヴォーカルにはロックンロールの魂が宿っている。今回はアルバムということで、これまで発表してきた曲も新たにレコーディングして収録されている。 収録曲は、 1. Howlin' 2. Frustration Army 3. Particular Girl 4. 真夜中のシークレット 5. 100%の退屈 6. Why...!? 7. 僕と悪魔のブルーズ 8. サヨナラベイビー 1はTHE BACILLUS BRAINSのアルバム『祭り囃子が聴こえる』に「Hellhound」として、Jajoukaの1stシングル「Hellhound On My Trail」として収録、Jajoukaの2ndシングルにもボーナストラック収録されていた曲の再録。 4はJajoukaの3rdシングルに収録曲の再録。5は日本脳炎のアルバム『香港カフェ』やTHE BACILLUS BRAINSのアルバム『電撃都市通信』収録曲の再録。7はJajoukaの1stシングルやJajoukaの3rdシングルに収録曲の再録。8はTHE BACILLUS BRAINSのアル...