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近田春夫著『グループサウンズ』

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2023年2月17日、文藝春秋より刊行(文春新書) “GSとは何だったのか” 私がテレビの歌番組やドラマを興味を持って見始めた頃には沢田研二はソロで歌っていたし、萩原健一はマカロニ刑事で傷だらけの天使だった。しかし…ブルー・コメッツの♪もりとんかつ、いずみにんにく、かこーまれてんぷら♪…という「ブルー・シャトウ」の替え歌は歌っていたな。この歌どこで知ったのだろう? 中学生頃に聴き始めた日本のロックは、四人囃子やカルメン・マキ&OZなどで、だいぶGSから時代が下っていたけど、GSの有名曲はテレビやラジオなどから聴こえてきて幾つかは覚えた。先の「ブルー・シャトウ」、「花の首飾り」、「エメラルドの伝説」「想い出の渚」、「長い髪の少女」といったところ。しかしハードロック、プログレ、その後パンク、ニューウェイヴと興味は移っていったが、GSというのは既に懐メロな感じで、少女趣味的な歌詞やルックスもねぇ、まぁ関心はなく当時私の周りにGS好きという知り合いもいなかったな…。 それからしばらくして1983年に小山卓治がデビューアルバム『NG!』でモップスの「朝まで待てない」をカヴァーしているのを聴いて、モップスのベスト盤を借りて聴いた。1980年代中頃からネオGSと呼ばれるバンド群が登場し1980年代後半にはネオGSムーブメントとして盛り上がる。ネオGSはパンクによるロックンロール復権とニューウェイヴによるサイケデリック再評価を受けて日本ロックのルーツとしてGSに再注目、またカルトなGSバンドをナゲッツ/ガレージ・ロック的に掘り起こすという面もあったと思う。いくつかのネオGSバンドのアルバムは聴いたが、オリジナルGSはコンピで聴くくらいだった。 “ 誰もが知るヒット曲でお馴染みの、素人にもそれと名のわかるグループに出来得る限り焦点を絞り、ムーブメント/ブームの検証を試みる” という近田春夫の思いから始まり出版された『グループサウンズ』。“GSとは何だったのか”というテーマはこの本のプロローグで3つの特徴を近田が語っている。 ・バンド自作自演ではなく職業作家による楽曲を演奏して大ヒット。 ・テレビ局と芸能プロダクション主導によるブーム。 ・ロックに興味のない作家の楽曲が醸し出す不思議な魅力。 これを本書は掘り下げていくのだが、第一部は近田春夫とライターの下井草秀の対話によるグループサウ...

高木完著『東京 IN THE FLESH』

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2022年3月20日、イースト・プレスより刊行。 1979年6月25日にゴジラ・レコード第5弾シングル「おきまりの午後 c/w In The System」(GZ-222)をリリースしたFLESHのヴォーカル、その後はDJ/ヒップホップ/クラブシーンへと活動の場を広げていく高木完の自伝的語り、および交友関係の対談を掲載した書籍で2022年に刊行された。 高木完はFLESH(オムニバス『ゴジラ・スペシャル・ディナー』で聴いた)の他、いとうせいこう&TINNIE PUNX『建設的』、ソロは『フルーツ・オブ・リズム』、『グラス・ルーツ』、『ヘヴィ・デューティ vol.1』まで聴いた。あと『星くず兄弟の伝説』のサントラも聴いたな。 この本の冒頭15ページには写真が掲載。母君に抱かれる生後2ヶ月から、FLESH、東京ブラボー、タイニーパンクスのステージ写真等が掲載されている。 文章部分は大きく2部に分かれていて、ひとつは「いくつかの場面」と題された“少年時代からヒップホップに出会うまでの自分語り”が60ページほど。こちらにも写真(モノクロだけど)やチラシ等が数点ある。 ふたつめは「東京 IN THE FLESH」と題された、高木完がナビゲーターを務めるJ-WAVEのラジオ番組「TOKYO M.A.A.D SPIN」の友人や先輩を迎えての対話を収録していて約380ページほど。登場するのは、  1. ヤン富田   2. 近田春夫  3, 高橋盾(UNDERCOVER)  4. 大貫憲章  5. NIGO®  6. 小泉今日子  7. 宇川直宏(DOMMUNE)  8. 細野晴臣  9. 小西康陽 10. 戸川純 11. レック 12. K.U.D.O(MAJOR FORCE) 13. EYE 14. YoshimiO の14名。 日本のロックやクラブカルチャー裏話的な内容から、高橋盾の東京セックス・ピストルズの話や、キョンキョンのアナーキー好きとかあまちゃん挿入歌の教授のエピソードや、戸川純の女優志望の話とか野音でみたRCとリザードの話や、レックのライヴ・オムニバス『東京ロッカーズ』のジャケは気に入ってないとかあの時フリクションのライヴ録音フルで残ってるんじゃないか等々、いずれも色々...

OMNIBUS a Go Go Vol.20『TECHNOLOID』

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副題を“JAPANESE 80's NEW WAVE SAMPLER”、日本でもっとも80'sニューウェイブな漫画家の一人といっても良い江口寿史のイラストによるジャケットで徳間ジャパンから2006年にリリースされたコンピレーション。監修はいぬん堂で『Impossible!』の姉妹編といってもいいかも。 オープニングはPLASTICS「PATE」でシングル「GOOD」のB面曲。緊張感&焦燥感あふれる演奏にボーカルはHOT&COOL!。ゲルニカ「戒厳令」デモトラックは元々8 1/2の曲。ゲルニカの『IN MEMORIA FUTURI』に収録トラックだが、このBOXは現在入手不可・再発希望。 ヒカシュー「プヨプヨ」のライブバージョン(ベストアルバム『ヒカシュースーパー』収録曲)迫力あり。GATE BALLによるクラフトワークのカバー「THE MODEL」(ヒカシューもカバーしてた)はユニーク。SHAMPOO「Tonight」はシングルA面曲。ストロベリースィッチブレイドの先駆けサウンドと言ってもいい感じだ。 8 1/2の曲をリメイクMUSCLE BEAT「Bed-Room Queen」は「暗いところへ」タイプの曲だが、ハードなアレンジになり際どさが薄まった気がする。 8 1/2は「踊れない」を収録。8 1/2をここまでプッシュするいぬん堂から『メモアール』再発してくれないものか。 このコンピで初めて聴いた尾道の女の子バンドGROOPY「かさをさしてライトで照らして」は、1985年PICNIC RECORDSからリリースの6曲入り8インチ『I LOVE YOU』から。これ全部聴きたいなぁ。DIE OWAN「さびた組曲」もこのコンピで初めて聴いた。EP-4「5・21」はソノシートから収録。

OMNIBUS a Go Go Vol.19『IMPOSSIBLES!』

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1980年代日本のロック再評価ということもあって、2000年代に入り作られた様々な80'sコンピレーションのうちの1枚。『REBEL STREET』シリーズから続くジャパニーズ・パンク・ニューウェイブ・コンピの歴史を持つ徳間ジャパンから2002年にリリースされたコンピレーションで、監修は“いぬん堂”。収録されたアーティストも徳間・WAXに限らず選ばれている。 平沢進プロデュースで1982年に徳間音工からリリースされた足立真理と折茂昌美のユニット、SHAMPOOのデビューシングルB面曲「ストック」収録がうれしい。シュールかつテクノかつパンキーな曲だ。アーント・サリー「ローレライ」は1974年4月30日京大西部講堂のライブで 『LIVE 1978-1979』リリース時のディスクユニオン限定特典カセットから。フールズ「わけなんかないさ」は80'sコンピなのに収録時期は1990年12月だが名古屋ハックフィンの未発表ライブテープからで、パブロッキンなバッキング・ギター&グルーヴィーな演奏に痺れる。ヤプーズ「フリートーキング」(ハルメンズのカバー)はクラブチッタ川崎1988年12月2日のライブテープから収録。 他には近田春夫、野元貴子(ガールズ/Pinups)等のGATE BALLによるキンクスのカバー「You Really Got Me」には脱力。突然ダンボール「くそまみれ」は突段の3枚組アルバム『アイ・ラブ・ラブ』(OZ Discリリース)で初めて聴いた時は突段にもこんなパンクチューンがあるのか、とびっくりした。久保田真吾、泉水敏郎、ブラボー小松等のバンドMUSCLE BEATによる8 1/2のリメイク「暗いところへ」(『東京ニュー・ウェイブ '79』に8 1/2のライブ・トラックが収録されていた)は、グラム!で “ゲットイットオン” な仕上がり。 SHAMPOOは今も折茂昌美がKCという男性と共に活動を続けており、2011年5月にはアルバム『BLIZZARD DRIVE』がリリース。 SHAMPOO HP この後もテイチク系インペリアルからは雑誌DOLLの相川和義監修でCD4枚組『Get The Punk』(2003年)、ビクターからはCD2枚組で『爆裂!ニュー・ウェイヴ1980』(2006年)など80'sジャパニーズ・パンク・ニューウェイ...