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DUSTY SPRINGFIELD「The Look of Love」

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前回取り上げたWHITE HEAVENのアルバム『NEXT TO NOTHING』に収録されていた「The Look of Love」のカヴァー。オリジナルは1967年公開の英米合作映画『カジノ・ロワイヤル』(監督:ジョン・ヒューストン他)のためにバート・バカラック/ハル・デイヴィッドによって書かれた。バカラックによると、当初は歌詞をつけるつもりはなくメロディは出演女優ウルスラ・アンドレスの身体と顔を見ていたら自然に浮かんできたものだ、という(CD『Burt Bacharach presents Sweet Melodies』2001年・ブックレット解説より)。ハル・デイヴィッドが歌詞を作り、ダスティ・スプリングフィールドが歌い、映画『カジノ・ロワイヤル』のサウンドトラックとして録音(プロデュースはフィル・ラモーン)・リリースされている。 その後この曲は再録音されイギリスでシングル「Give Me Time c/w The Look of Love」のB面曲として1967年にリリースされた。サウンドトラック・ヴァージョンが曲の後半はサックスソロなどの演奏が長いのに対し、シングル・ヴァージョンの後半は“I can hardly wait〜”とダスティの歌が繰り返されサントラ版より40秒ほど短い(約3分30秒)。涼しげに聴こえるサウンドだが、曲が進むにつれ歌詞はエモーショナルな印象を強くしていく。最高に蠱惑的でロマンティック、ミステリアスなムードのある曲だ。 “あなたの瞳に愛が宿っている  やさしい微笑みでも隠せない そのまなざし  愛のまなざしは どんな言葉よりも多くを語りかけ  私の心に届く あぁ、息も出来ないほどよ  あなたを抱きしめるのが待ちきれない  私の腕の中にあなたを感じたい  どれほど長い間待ち焦がれたか  ただあなたを愛するために待ち続け  今、巡り会えた  あなたの顔に 愛を携えた瞳  時でさえ消せない あなたのまなざし  今夜は私だけのものになって  こんな夜が幾晩も続く ほんの始まりであって欲しい  愛を誓いましょう そしてキスでその誓いを確かなものにするの  あなたを抱きしめるのが待ちきれない  私...

WHITE HEAVEN『NEXT TO NOTHING (Remastered and Expanded)』

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ホワイト・ヘヴンのサード・アルバム『NEXT TO NOTHING』。1994年に4曲入りミニ・アルバムとして自身のレーベルNOON DISKからCDリリースされたが、1996年になり「Look of Love」をロング・ヴァージョンにし、新たに「Strange Bedfellow」と「Wednesday」を追加収録した6曲入りアルバムとしてアナログのみ、250枚の限定盤でリリースした。 その長らく入手困難だったアナログ盤仕様の『NEXT TO NOTHING』が30年の時を経てアメリカのレーベルBLACK EDITIONSからリマスター、3曲の未発表ヴァージョンを収録した2枚組LPとして2026年5月に再発された。これは是非とも手に入れねば…しかし最近のアナログ盤は2枚組ともなると8,000円前後…なかなかに高価な商品ではある。配信も開始されているが結局フィジカルで入手。トレペに包まれ、重厚な作りのゲートホールド・ジャケット、メタリックに印刷されたジャケット・アートと丁寧な再発である。 1枚目は1996年リリースのアナログ盤仕様のリマスターで、CD盤には未収録だったリリカルでドラムレスの「Strange Bedfellow」、5分以上のフィードバック・ノイズが冒頭に吹き荒れ10分近くに拡張したロング・ヴァージョンの「Look of Love」、インストでガレージ/サーフな印象もある「Wednesday」の3曲が聴けたのは感激。2枚目は45回転盤で、3曲の別ヴァージョン(別テイク)、C面には中盤のソロがオルガン〜ギターになっている「Midsummer Stroll」を、D面にはギターの弾き語りで始まりバンドのライヴ感のある「Look of Love」と、こちらもバンドのグルーブ感のある「Shadow of The Sun」を収録している。 今回リリースのアナログ盤は半透明のトレーシングペーパーに包まれていた。 1994年にアナログ盤に先駆けてリリースされたCD仕様の『NEXT TO NOTHING』。ジャズ、ボサノヴァ、ラウンジ、ソフト・ロックを内包しながらもメランコリーなサイケデリア。気怠い夏の午後の眠りのようだが時折鋭い光を放つ。4曲でトータル約20分だがコンパクトな魅力がこのCD仕様にはあると思う。完成度は非常に高い。 WHITE HEAVEN『NEXT TO...

追悼・三原重夫

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2026年7月31日、三原重夫が逝去。66歳だった。 三原重夫がルースターズ参加前に在籍していたメトロファルスのライヴを観た花田裕之は「すごい上手いや、ほんとにやってくれんの、あいつ?」と下山淳に言ったという(『ロック画報17・特集めいんたいビート』2004年)。 そしてルースターズに加入しアルバムを完成させた後のインタビューで三原はルースターズの今後について“すぐ終わるか、持ち直すか”という比率の話題に「9:1くらいかもしれない」と答えている(『ROCKIN' ON JAPAN vol.11 1988』)。 1988年5月1日にリリースされたザ・ルースターズ最後のスタジオ・アルバム『FOUR PIECES』で私は初めて三原重夫のドラムを聴いた。三原のテクニック、パワーとも申し分ないのは1曲目「Gun Control」のイントロを聴いただけでわかった。ファストな曲のドライヴ感、スローな曲での繊細さと安定感、ミディアムな曲での重量感、ルースターズは生まれ変わったと思った。しかし三原には知らされていなかったが、三原が参加した時点でルースターズの解散は決まっており、1987年12月から1988年7月22日渋谷公会堂のラストライヴまでわずか7ヶ月あまり、という短い期間の活動だった。1988年7月31日には追加公演がMZA有明でおこなわれた。 THE ROOSTERZ『FOUR PIECES』(BODY AF-7484)アナログ盤 THE ROOSTERZ『FOUR PIECES』(BODY 32CA-2277)同時リリースされたCD盤 THE ROOSTERZ『FOUR PIECES LIVE』(BODY 32CA-2716)CD 1988年7月22日の解散ライヴより15曲(「Hurt By Love〜Land of Fear」のメドレーを含む14トラック)を収録したライヴ盤が1988年10月10日にリリースされた。当時はアナログ盤のリリースはなくCDのみで発売された。「Crazy Romance」導入部の三原と下山のかけ合いがスリリング。 1990年12月には7月22日の解散ライヴの模様を収録したヴィデオがリリースされた。こちらは10曲を収録。大江、井上、池畑のオリジナルメンバー3人が参加した「CMC」、そのステージ上でタンバリンを叩く三原の姿は解散時のルースター...

ARB Hisashi Shirahama Years 1986-1990 Vol.1『ONE and ONLY DREAMs』

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1986年6月28日、兵庫県立文化体育館「GOD BLESS THE RING」ツアー最終日、ARB2代目ギタリスト斎藤光浩が脱退、その日ゲストで参加した白浜久がARBの後任ギタリストとして紹介された。9月より「We are ARB Let us introduce Hisashi Shirahama to you」と題されたツアーを開始、11月21日には白浜参加後初スタジオ・アルバム『ONE and ONLY DREAMs』と7インチシングル「プライベート・ガール c/w SPEED OF LOVE」をビクター/invitationより同時リリース。サウンドプロデュースは白浜久で、これまでのシンプルなギターサウンドからシンセ/キーボードを大胆に取り入れサウンド面では大きくイメージチェンジをした作品。 白浜久のギターリフが印象的な「Set Me Free」で始まり、性急にたたみかけるニューウェイヴィーでハイな感覚の「Day Dreamer」、ビシッと決まったアレンジのシングル曲「Private Girl」は“目覚まし時計が鳴るまでの恋 いつまでも続くわけはないだろう”という歌詞がせつない。ベースの岡部滋作曲でドライヴしたギターサウンドが魅力の「Freedom」、“だんだん良くなってるよ/よくなるはずだよ"というコーラスが印象的な「Pride」のバッキングトラックには間奏以外にギターの音色は無い。ほぼ全て白浜が弾くシンセとキースのドラム(パーカッション)が少しという感じ。 アナログではここからB面になり、セッション風のサウンドから始まるブギーな「Speed of Love」、続いて個人的には大好きなパワーポップでグッドメロディの「悪の華」は、そのはずラズベリーズの「Tonight」が基になっているという。 “腹の中まで化粧を しなくても充分きれいだよ  きれいな花より今は 毒のある実が食べたいから” 退廃的で官能的な歌詞も魅力だ。この曲のヴォーカルは白浜久。 間髪いれずに始まる「朝(あした)のかげりの中で」。白浜は石橋凌に、絶望的な男と女をテーマに書いて欲しかったが石橋はリリースされたような“画面の中で響き渡る銃声の キナ臭いNEWSが今日もまた聞こえる”といったポリティカルな歌詞になったという。この曲もいいメロディ。 “不幸な時代に生まれてきたね”と歌い出...