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サンハウス『55周年記念ボックス』DVD-1・2・5・6

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DVD-1『LIVE AT LIQUIDROOM Shinjuku 1998』 1998年11月2日、新宿リキッドルームで行われたライヴを収録した映像で、ステージ正面、左右、ドラムの後ろからと複数台のカメラで収録されている。また観客もよく映し出されており、ライヴ初っ端から熱狂する観客の様子が演奏をさらに盛り上げているのがわかる。鮎川がストラトキャスターを弾きスライドギターでソロをとる「キング・スネーク・ブルース」で始まり、鮎川の歌う「ねずみ小僧」と「おいら今まで」を途中に挟み、アンコールのフレッド・マクダウェルのカヴァー「Highway 61」まで全25曲を完全収録。鮎川は後半、ギターをヤマハSG-85(ボディ色がマホガニーでピックガードを外している)に持ち替えているのも見所聴きどころ。 この新宿リキッドルームの音源は17曲が2010年にSONRISE2000からリリースされたDVD『ムーンシャイン・ブギー』のボーナスCDとして発表されていた(曲順に変更あり)。 DVD-2『FUKUOKA TALK SHOW 1998』 1998年11月15日、福岡イムズでおこなわれたトークショーの模様を収録したDVD(ジャケット内側にはイムズホールと記載されているが実際はイムズ内のGAYAというスペースでおこなわれたようだ)。このトークショーの模様はFM福岡で11月19日に「イムズ・プレミアム・トーク」としてオンエアーされている。サンハウスのメンバー5人が聴衆を前にサンハウスの歴史や再結成について語るというもので、楽器やマイクを持たないメンバーがやや緊張した面持ち、手持ち無沙汰な感じで司会者の質問に答えるという内容。久しぶりの再結成のため仕方のない部分はあるが、やや“伝説の復活”に寄りすぎた感じでトークショーは進行していく。FMの収録だけあってメンバー各人にマイクがついているので音声は聞きやすい。後半には聴衆からの質問コーナーも設けられ、質問者とのやりとりを見ているとメンバーの様子もだいぶ緊張がほぐれたように思える。その中で柴山は1982年大晦日の新宿ロフトのライヴはサンハウス再結成ではないと語るところもある。 DVD-5『ROAD TO FIELD OF HEAVEN』 2010年7月30日、フジロック・フェスティヴァルのフィールド・オブ・ヘヴンに出演した時の模様全13曲を収録...

サンハウス『55周年記念ボックス』CD-1『YOUNG KILLER LAST DAY 1971』

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今回のボックスリリースの告知を見て、これは聴いてみたいな!と購入するきっかけにもなった音源。サンハウスが博多のダンスホール「ヤングキラー」箱バン(専属バンド)時代の演奏。ほぼブルースのカヴァーで17曲を収録。 マディ・ウォーターズ、ジョン・リー・フッカー、ボ・ディドリー、オーティス・ラッシュ、エルモア・ジェイムスなどの面々に混じり、キンクス好きなんだな「Waterloo Sunset」と「Sunny Afternoon」、フリートウッド・マック「Rollin Man」、「Albatross」、ジェフ・ベック・グループ「Spanish Boots」、それにボブ・ディランの「Positively 4th Street」 も。 驚いたのは「Summer Time」で、ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーのヴァージョンを元にしているが、サンハウス(というか鮎川と篠山)ってこんなギターアンサンブルで演奏するんだ?というほど2本のギターが絡む、素晴らしい、面白い。こういう曲もやるんだというのがゼップの「Tangerine」で、アコースティックでフォーキーな原曲をややヘヴィなムードにアレンジ。   ブルースメン、それにジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、ピーター・グリーン、なによりブルースへの愛情が伝わる録音である。

サンハウス『55周年記念ボックス』DVD-4『CRAZY DIAMONDS YAON 1983』

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“それはARBの社長が仕掛けて、出来るんならやるよって、サンハウスとARB、ルースターズで野音をやった” ー柴山俊之ー(『Bollocks presents 日本パンク・ロッカー列伝』シンコーミュージック・エンタテイメント刊・2015年) 1983年、Vo柴山、G鮎川、B奈良敏博、D浦田賢一という篠山抜きのオリジナルメンバーの四人でサンハウス再結成。同年6月18日渋谷Live Inn、8月7日博多小戸公園「スーパー・ライヴ'83」、9月11日仙台スポーツランドSUGO「ロックンロール・オリンピック'83」でライヴをおこない、9月23日に日比谷野外音楽堂で「CRAZY DIAMONDS」と銘打たれたライヴでこの時の再結成を締め括った。 野音のライヴでは新曲として「ステディ・ドライバー・マン」、「センテ」、「ダイナマイト」がセットリストに組み込まれアンコールを含め20曲を演奏。同年ビクターよりリリースされたLP 『CRAZY DIAMONDS』は12曲入りだったが、カセット『CRAZY DIAMONDS <Absolutely Live>』(VCF-20033)には20曲を完全収録していた。1990年には18曲入りでCD化(オミットされたのは「ロックンロールの真っ最中」と「ミルクのみ人形」)され、2008年には20曲入完全収録(2枚組)でCD化されている。1983年リリース時には収録曲の「ステディ・ドライバー・マン」の一部(“俺は狂った”、“赤信号でも”など)を逆回転に加工・歌詞も伏せ字となっていた。CDでは通常のサウンドに戻され歌詞も印刷されているが、なぜこんなことしたのか不明(話題作り?)。レコードで聴いた時はちょっと興醒めだったな。 その野音のライヴ映像がサンハウス『55周年記念ボックス』に収録された。鮎川誠秘蔵のビデオ・アーカイヴからレストアされ、当日演奏された20曲が収録されている。この映像も1台のカメラで客席の後方から撮影されており、ステージ全体とズームを使用してプレイヤーのアップはあるものの、カメラの切り替えはない、おそらく資料用に撮影したものなのだろう。撮影を前提としていないので照明も不足してぼんやりした映像であることは否めず、収録時間1時間28分を通して観るにはちょっと辛いものもあるが貴重な映像である。オープニングSEにピン...

サンハウス『55周年記念ボックス』DVD-3『LIVE AT SHINJUKU LOFT 1982.12.31』

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“サンハウスのマネージャーやってた柏木って奴から、ルースターズのイベントで1日だけ歌ってくれって言われてさ。やりたくなかったから、諦めてもらうためにギャラの金額を吹っかけたら『分かった』って言うから、『じゃ、今払え』って言ったらその場で払ったけんさ(笑)。それでしょうがないからやった” ー柴山俊之ー(『Bollocks presents 日本パンク・ロッカー列伝』シンコーミュージック・エンタテイメント刊・2015年) “その大晦日のサンハウスも最初は柴山さんを柏木がブッキングしただけの話で、花田たちがバンドでバックする話やったみたいなのが、柏木やったか柴山さんやったか忘れたけれど、ドラムとベースを川嶋と浅田に頼みたいちゅう話になってね。それやったら僕も出らんか?ってことになって、いいよっちなって” ー鮎川誠ー(『月刊 鮎川誠 新宿ロフトの思い出』シーナ&ロケッツ・オフィシャル刊・2021年) 1982年12月31日・新宿ロフト。その日のスケジュールを見ると「LOFT SPECIAL '82-'83」1984 ゲスト・柴山俊之、とある。出演はこの頃体調不良の大江慎也を除いたルースターズの別ユニットとして活動していた1984。当初は1984(花田等)をバックに柴山俊之がサンハウスのナンバーを歌うという企画だったのだろう。しかし上記鮎川の話のようにリズム隊をB浅田孟、D川嶋一秀の当時シナロケ組(70年代サンハウス最終メンバーでもある)に依頼することになり、鮎川も参加することになったことでサンハウス復活+G花田裕之というメンツでライブがおこなわれた。花田は篠山哲雄の代役といった趣でリズムギターに徹している。その時の映像は後に未公認VHSビデオ作品『Previous Live』としてリリースされた。今ではYouTubeで観ることができる。 今回リリースされた55周年ボックスのDVDには12月31日のライヴ映像が2ステージ分収録されており、かつてVHSでリリースされた『Previous Live』の映像は2ステージ目だったことがわかる。いずれも映像は1台の手持ちカメラで収録されており、テープの保存状態のためか1ステージ目はところどころステージ上ではない映像(バンドロゴなど)を映した部分や音が揺れている部分がある。まぁブート映像を観るのに慣れている人なら問...

サンハウス55周年記念ボックス リリース!

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サンハウスの13枚組ボックスがAYU RECORDSより2025年12月25日リリースされた。 リリースのアナウンスを見て、花田裕之が参加した1982年大晦日の新宿ロフトでのライヴ映像2ステージ分(2ステージあったんだ!)、1983年日比谷野音(クレイジーダイアモンズ収録時)のライヴ映像!、これ2つだけでも購入即決した! 届いてひとまず開封したが、まだ未聴・未視聴。数日遅れたがクリスマスプレゼント、いや少し早い年賀か。 以下、SHEENA & THE ROKKETS Official Shopのインフォメーションより 【サンハウス55周年記念BOX】 内容 ・監修:鮎川誠、柴山俊之 ・CD7枚 / DVD6枚(全13ディスク) ・未公開写真を多数収めた 大判豪華ブックレット付属(88ページ) ・全紙ジャケット仕様+三方背スリーブケースの初回限定パッケージ ・全107曲中、完全未発表音源101曲(全初出) ・初DVD化映像6作品をまとめた豪華13枚組【完全限定生産】 サンハウス55周年記念ボックス2025年12月25日発売!トレーラー サンハウス55周年記念ボックスの 特設サイト あり。

Guitar Magazine 2023年5月号『特集・鮎川誠/トム・ヴァーレイン』

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2023年4月13日、リットーミュージックより刊行。 ギター・マガジン買ったのは何十年振りだろうな…。なにしろ鮎川誠とトム・ヴァーレインの2大特集。それに“鮎川誠の1969年製レス・ポール・カスタム原寸大ポスター付きだ!これは買うよね…(ポスター壁に貼るのか?)。 鮎川の特集は写真、記事含めて53ページ。大鷹俊一による鮎川の活動を振り返る文章、過去のインタビュー再掲載3本、愛機1969年レス・ポール・カスタムをはじめとして鮎川所有ギターの紹介、愛用のマーシャル・アンプ紹介、鮎川が通った楽器店のオーナーへのインタビュー、ディスコグラフィ、様々なミュージシャンからのメモリアル・メッセージを掲載。 どの記事も興味深く読めるが、なかでも愛機1969年レス・ポール・カスタムの詳細な紹介は驚異的だった。確かにブラックの塗装は剥がれているが、フレットやブリッジ、ピックアップや電装系、スイッチなどは使い易いように、常に良い音が出せるようにメンテしているんだろうな、と思っていたが、いやいやそうじゃなかった。錆で固まったテールピース、ブリッジ、割れたピックアップ・カバー…錆びついて回るネジは1本もないというギター…恐るべしパーツを換えないオリジナルの音へのこだわり。ほかに所有ギター24本がカラー写真で紹介。レス・ポール・カスタムは6本、ギブソン・レス・ポール・ジュニア・ダブルカッタウェイTV、アルフィーの高見沢にプレゼントされたというブルーのフライングV、『クール・ソロ』のタイトルの由来となったグヤトーンLG-120Tも。機材関係の紹介文は小林弘昂によるもの。 ディスコグラフィは前田栄達と小川真一が担当。ミュージシャンからのメモリアル・メッセージには、最も好きな曲という質問があるが、これは難しすぎる…「ユー・メイ・ドリーム」、「レモンティー」、「DEAD GUITAR」、「キング・スネーク・ブルース」…といった曲が選ばれているが…チャーが「ビールス・カプセル」を選んでる!カヴァーして欲しい! トム・ヴァーレインの特集は20ページ。五十嵐正によるバイオ記事、ディスコグラフィは行川和彦、トム愛用ギター紹介は川上啓之によるものでステージ写真も交えながらダンエレクトロ、ジャズマスター、ジャガー、ダン・アームストロング、STタイプなど12本を紹介。 トムのソロ〜再結成テレヴィジョンを支えたギタリ...

「ベイビー・メイビー」SHEENA & THE ROKKETS

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Baby Maybe I Love You Baby Maybe I Love You Baby Maybe I Love You Baby Maybe I Love You ベイビー そっと目を閉じて メイビー きこえてくるでしょう ため息だけで すぎてしまうなんて ベイビー 貴方にあわない ベイビー あたしの好きな人 メイビー いつまでも変わらないわ 恋のかけ橋 宇宙の果てまで ベイビー 誓ってほしいの 真夜中の光が 窓辺をさした時 おきざりのハート 貴方は気づく 「ベイビー・メイビー」from Album 『CHANNEL GOOD』SHEENA & THE ROKKETS 作詞:シーナ 作曲:高橋幸宏 編曲:鮎川誠 突然の訃報、昨日からいろいろと聴いたり、読んだり、眺めたり。 シナロケのアルバム『チャンネル・グー』に収録されている「ベイビー・メイビー」は、バブルガム&テクノ・フレーヴァーでキャッチーな曲。作詞作曲のクレジットを見ると、ちょっと寂しい気持ちになる…。高橋幸宏はこの曲でドラムも担当していた。 1983年の再結成サンハウス『クレイジー・ダイアモンズ』、鮎川誠名義の 『クール・ソロ』 、シーナ産休中の3人組ロケッツ『ロケット・サイズ』、サンハウスのレア音源集『ハウス・レコーデッド』…どれも新鮮だった。『LONDON SESSION』も好き。

鮎川誠 Play The SONHOUSE『 ASAP (THE LATEST LIVE & STUDIO ’22)』

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2022年7月24日、HOUSE ROCKIN’ RECORDSよりリリース。 鮎川誠、サンハウスを歌う。 2022年5月2日の鮎川誠・74歳バースディライヴ(at下北沢シャングリラ)から12曲、4月23日大江戸・鬼平祭(at 南青山レッドシューズ)から3曲、6月22日博多Bassicでのライヴから7曲、6月23日博多ハートストリングス・スタジオの録音から14曲の全36曲をCD2枚に収録。 メンバーは、 Vocal&Guitar:鮎川誠 Bass:奈良敏博 Drums:坂田“鬼平”紳一 Guitar:松永浩 Vocal:LUCY 鮎川誠・74歳バースディライヴからは当日Play The SONHOUSEとして演奏した全曲が収録されており、音質もよく、サンハウスの名曲の数々を鮎川のヴォーカルで堪能できる。こうしてまとめて鮎川のヴォーカルで聴いてみると、サンハウスのヴォーカル柴山の持つシアトリカルな雰囲気や発せられる毒気というものが鮎川のヴォーカルにはほぼ感じられない。そのストレートな歌声は諧謔さを含み、“ちぎっては投げるような歌い方”はディランに似ているなと思うところもある。 メンバーとのコンビネーションは完璧とは言えないところもあるが、円熟の演奏、時にレイジーなブルースと白熱のロックンロールをどうぞ。「僕にもブルースが歌える」と「もしも」では鮎川の娘LUCYがヴォーカルを担当している。 4月23日レッドシューズのライヴと6月22日博多Bassicでのライヴ、松永浩がオーナーの博多ハートストリングス・スタジオでの録音(リハーサル風景という感じ)はいずれもエアー録音なのか、あまり音質は良くない。 ハートストリングス・スタジオでの録音で「あとの祭り」が収録されているが、サンハウスの音盤でリリースはされていない曲と思う(鮎川誠『LONDON SESSION #1』には「Rumour (Atonomatsuri)」のタイトルで収録されていた)。 私はAMAZONで購入したのだが、A4サイズのブックレット『月刊鮎川誠 No.2』とSONHOUSEのステッカーが付いてた(右上のジャケ写)。 アルバム・タイトルの『ASAP』は、録音〜リリースまで短期間(6月23日からはほぼ1ヶ月)だから、“できるだけ速く”なのかな。 ブログ『Let's Go Steady--Jポッ...

サンハウス『1974ワンステップ・フェスティバル』

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2019年12月18日、Super Fuji Discsよりリリースのライヴ・アルバム。 待ってました。サンハウスのワンステップ・フェスティバルに於ける演奏を収録したライヴ・アルバムがリリースされた。 帯には、2010年2月17日にテイチクよりリリースされたサンハウスの8枚組ボックスセット『THE CLASSICS 〜35th ANNIVERSARY〜』に使用した同ソースの音源マスターを元に新たにマスタリングを施した、と記載がある。サンハウスの『THE CLASSICS 〜』も『1974郡山ワンステップフェスティバル永久保存盤21枚組ボックス』も、どちらも持っていないのでありがたいリリースだ。 1曲目「キング・スネーク」のイントロがフェイドインで始まるのが残念なのと、ドラムのハイハットの音が潰れ気味な音質が気になるが、ドラムが鬼平(坂田紳一)に代わって約4ヶ月後、デビュー・アルバム『有頂天』のリリースは翌1975年6月という時期のライヴで、レコードはまだ何もリリースされておらず、九州ではその名前が知られていたものの、博多からはるばる福島県郡山までやってきてのサンハウスの演奏は集まった観客の度肝を抜いたのではないかな、と想像してしまう内容だ。 鮎川、篠山、奈良、鬼平のエキサイティングな演奏、柴山はなんだかリラックスしているような余裕のあるヴォーカル(いつもかな?)のライヴ。ライヴ終盤では観客とのやりとりも聞け、盛り上がっているのがわかる。 鮎川は雑誌「ユリシーズ No.3」(シンコーミュージック刊)のインタビューで “ちょうどワンステップの頃が、ある意味スタートライン ” だったと語っていたが、全10曲で収録時間およそ36分と短いものの、博多を拠点としながらもレコードデビューに向け動き出した頃の演奏が聴けるのはうれしい限り。 10曲中6曲が後にファーストアルバム『有頂天』に収録される楽曲で、その他は「おいら今まで」がセカンド・アルバム『仁輪加』に収録される曲、「ぬすっと」と「すけこまし」はどちらもサンハウスがオリジナルを作り出して早期に出来ておりライヴでは演奏されていながら、1980年にリリースされた『ストリート・ノイズ』で初めて音盤化された曲。 「ねずみ小僧の唄」は作詞作曲・鮎川誠の痛快なロックン・ロール・ナンバーで、1998年にリリースされたCD3枚+VHSのボッ...

サンハウス「LOCO MOTION」

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2017年6月20日、HOUSE HEADS RECORDよりリリースのライヴ・アルバム『SON HOUSE SHOW 1973.3.12』より。 1973年3月12日、福岡市の明治生命ホールでおこなわれたサンハウス初のワンマン・コンサートの模様を収録した2枚組CDがリリースされた。メンバーは柴山、鮎川、篠山、ドラム浦田賢一のオリジナル・メンバーに、ベースは浜田卓から奈良敏博に変わって数ヶ月過ぎたという時期のもの。 オープニングSEや途中のMCも含め2時間余り、ブルースのカヴァーを序盤に、当時曲数の増えていったオリジナル曲を中盤にたっぷり、終盤はロイド・プライス「Lawdy Miss Clawdy」、 ジョニー ・ティロットソン「Cutie Pie」、ファッツ・ドミノで知られている「Bluebelly Hill」、 リトル・エヴァ「Loco Motion」、ラストはおなじみチャック・ベリーの「Johnny B.Goode」とロックン・ロール、オールディーズのカヴァーで盛り上げている。このオールディーズ・カヴァーはサンハウスのメンバー達がオリジナル曲やブルースのカヴァーを始める以前、ダンスホールや米軍キャンプでライヴ演奏していた曲達なのではないかと想像するが…。 サンハウスのオールディーズ・ポップスの演奏は珍しいと思って取り上げてみたのは「Loco Motion」。 ゲリー・ゴフィン/キャロル・キング作でリトル・エヴァによる1962年のオリジナルは全米1位のヒットとなった。日本では伊藤ゆかりの日本語カヴァーでも知られている。 サンハウスのカヴァーは普段聴きなれてる歌唱からすると、やや違和感がある投げやりな柴山のヴォーカルだが、曲調からなんだか可愛らしくも感じる。ただこの曲の訳詞を調べてみるとドゥ・ザ・ブランニュー・ダンスで、それも“A chug-a chug-a motion like a railroad train”なダンスってことで、 なかなかサンハウス向きかなとも思えてくる。 タイトなドラムと鮎川のギターソロも印象的。コーラスも…まぁ決まっているか…。 「Loco Motion」演奏前に柴山が“参加したい人ステージに上がって”と繰り返し呼びかけているが、CD付属の解説書によればこの曲のコーラスには若きシーナも参加しているということだ(1973年3月というとシー...

田代俊一郎著『博多ROCK外伝』

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2016年6月9日、INSIDEOUT刊 西日本新聞に現在も連載されている“九州近代歌謡遺聞”のロック編をもとに加筆・修正、上田恭一郎と吉村輝幸の写真を加えて出版されたもので、博多ロック先駆者であるサンハウスの誕生と活動にフォーカスし、他にもブロークダウンエンジンや山善の活動が取り上げられた1960年代~1970年代後半、フルノイズ、ロッカーズ、モッズ等を取り上げた1980年代、と大きく2つの年代の博多ロックシーンを現代の状況も踏まえながら振り返り、昭和、ぱわあはうすといったライヴ喫茶、本格的なライヴハウス80'sファクトリーの誕生、レコードショップ(ジュークレコード、ボーダーラインレコード)開店や、イベントのジャンピングジャム開催、タウン誌シティ情報ふくおか、音楽専門誌ブルージャグの発刊なども絡めて博多という都市の音楽的拠点を検証する。もちろん関わった人物も多彩に取り上げられている。 興味深いエピソード満載、シーナと鮎川の結婚式での写真やアーティスト若かりし頃、80'sファクトリーの店内等々珍しい写真が掲載されている。ルースターズは連載1回分、他にはアクシデンツやモダン・ドールズ、アンジー、ヒートウェイヴなど。巻末に掲載されている博多ロック略年表は、もうちょい詳しい年表にして欲しかったが、著者の博多ロックへの熱い思いはこの本の刊行された日付に象徴されているだろう。 著者は1950年北九州市生まれで慶大卒業後に西日本新聞社入社、現在は客員編集委員。 西日本新聞のHP 西日本新聞・連載・九州近代歌謡遺聞のページ 過去記事でロック編が読める。本ではモノクロだがここではカラー写真で掲載されているものも。現在は民謡編が連載されている。

サンハウス「GOT MY MOJO WORKIN'」

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2016年3月26日、SON RECORDSからリリースのアルバム『Tiger In Your Tank!(Tribute To Muddy)』より。 マディ・ウォーターズ生誕100年(マディの誕生年は1915年とされているが1913年誕生説もある) を祝って2015年9月12日に下北沢ガーデンでおこなわれたライヴからサンハウスのライヴがCD化された。菊、鮎川、奈良、浦田という(1983年『クレイジーダイアモンド』録音と同じ)メンツだ。サンハウスが当日演奏した全15曲、「キングスネークブルース」や「レモンティー」などサンハウスの7曲に、マディのカヴァーが8曲、それにスタジオアウトテイク2曲をプラスして17曲が収録されている。 アルバム・タイトルにもなっている「タイガーインユアタンク」はマディ・ウォーターズが1960年に発表した曲でウィリー・ディクソン作。柴山俊之による日本語詞で歌われているが、ブルースライオンの2001年リリースのアルバム『X-01』でも録音されてい(作詞・柴山、作曲・ブルースライオン名義で大分アレンジは違うけどね…)。 「Got My Mojo Workin'」は当日ライヴでのラストナンバーで、パンタ・バンドで長く活躍していた中山努がピアノ、永井“ホトケ”隆がボーカルとギターでゲスト参加している。スピード感のある奈良&浦田のリズム隊に鮎川のぶっといギターの音色をのせた演奏はドライヴ感抜群。中山のピアノもファンキーに絡み、永井ホトケのギターソロもフューチャーされている。この曲は日本語詞ではなく英語で歌われている。「Got My Mojo Workin'」はマディ・ウォーターズ作(本名のマッキンリー・モーガンフィールド名義)だが、原曲があってアン・コール&サバ―バンズによってリリースされた「Got My Mo-Jo Working」(プレストン・フォスター作)。アンの「Got My Mo-Jo Working」はヴ―ドゥーなアイテムが数多く登場する歌詞で、マディのとはかなり違うところがあるが訴訟となったようだ。まぁそのあたりもあるのかもしれないが、このアルバム、ジャケ記載と歌詞カード記載の作詞・作曲クレジットがなんか適当な感じ…。 下北沢ガーデンのライヴは“BLUES BABY ROCK AND ROLL”というタイトルもつけられていた...

私の放浪音楽史 Vol.69 サンハウス『ストリート・ノイズ』

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1980年10月、日本コロムビアよりリリースのアルバム。 1980年代前半、サンハウスは既に伝説のバンドで音源が入手困難だったと思う。『有頂天』も『仁輪加』も『DRIVE』も聴いたことがなかった。最初の再結成ライヴが行われ、そのライヴ盤がリリースされた1983年頃にベスト・アルバム『ポイズン』がリリース、そのあたりで再発されたオリジナル・アルバムを聴いたんじゃないかな。 なのでこの未発表曲集という形で1980年にリリースされた『ストリート・ノイズ』が私にとって初めて聴いたサンハウスのレコードだった。たしか友人のKBちゃんに借りたと思う。レコード盤は10インチで縦長のスリーブに入っていた。当時は知らなかったけど1977年春に博多で録音したデモが7曲と1976年のライヴ2曲が収録(雑誌「ロック画報17」より)されている。だから音質はいまひとつ、だけどドライヴ感は抜群って印象だった。 パンキッシュで後に映画『爆裂都市』にも使われるスピード感のある「カラカラ」はレフト側にミックスされている鮎川のギターが強烈なサウンド。ラモーンズ・ライクでこれもパンキーな「キザな奴」と続いて、ミディアムな「悲しき恋の赤信号」、シナロケでも取り上げた「アイ・ラブ・ユー」、シャッフル・ビートの「魅惑の宵」、ブギーな「傷跡のロックンロール」、前回紹介した曲「夜は恋人」、ここまでがギターの篠山が脱退してから、菊・鮎川・奈良・鬼平の4人で録音されたデモ。  ラストの2曲は篠山を含めた5人の録音でブルージーな「ぬすっと」とボ・ビートの「恋をしようよ」。 “すけこまし”というタイトルを変更した(リリース当時は問題だったんだろう)「恋をしようよ」は、まぁ要するに“I Just Want To Make Love To You”で“やりたいだけ”な訳だが、このタイトル変更は、サンハウスから影響を受けたルースターズからのブーメラン現象ともいえる。 私が持っているのは1991年に再発されたCDで、ジャケットに関する詳しい記載は無いんだけど、裏ジャケに“写真:アサヒグラフ(朝日新聞社刊)より” の記載があるが、今回改めてネットで探してみたら、このジャケット、二・二六事件で大渋滞する新橋を写したものだったんだな。 探検コム  写真と証言で綴る「二・二六事件」 の中にこの写真がある。私はこのジャケ、日本じゃない...

サンハウス「夜は恋人」

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2015年11月23日、SON RECORDSからリリースのアルバム『HAKATA』より。 2015年11月28日にシーナのバースディを記念するライヴが博多で開催されることになった。出演はシーナ&ロケッツとサンハウス。そのライブの為にサンハウスの菊・鮎川・篠山・奈良・鬼平というメンバーが2015年10月12日博多・ハートストリングス・スタジオに集まり、リハ―サルを行った。その時のリハーサル音源が2枚組CD化されリリースされた。ライヴ会場と通販のみの販売だが、AMAZONでも取り扱いがあり入手した。歌詞カードや解説書なんかはなくダブルジャケットにCDをそのまま入れた簡素なつくりだが、まぁ廉価盤といことで。 このリハーサルは柴山(菊)が曲名を告げ次々とプレイするというもの。鮎川によれば、1曲目の「爆弾」の途中からスタジオのルーム・サウンドを録音するレコーダーの録音ボタンを押した、ということだ。ラインやミックス卓を使わないルーム・サウンドを録音したものなので音質はそこそこ。でもリハーサル・ライヴの緊張感と醍醐味を感じる事が出来るし、なによりCDを聴いて感じるのは、曲名を告げられ、せーので演奏したとは思えない完成度だ。曲がメンバーそれぞれの体に染み込んでるんだなぁ~と感心してしまう。徐々に菊のヴォーカルがこなれてきて、奈良のベースもグイグイとグルーヴを生み出し、バンドのノリが出てくるのがわかる。 「夜は恋人」は1980年に未発表音源集としてリリースされたアルバム『ストリート・ノイズ』に収録されていたナンバーで、イントロのギターのカッティングから“ほら夜が~”で始まるメロディがスケール感を感じさせる力強いナンバー。歌詞の内容も柴山の世界を簡素に表現したようで面白い。この曲、他のライヴ・アルバムなんかではあまり聴けない曲なんじゃないかな。 HELLO!! SONHOUSEでCDの紹介。 sonhouse 'HAKATA' New2CD 2015/11/23 on sale! プレス・キットや紹介動画もあり。

初音ミク『ミク★パンク創世編』クロスフェード

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   初音ミクというのは以前NHKの土曜の番組『週刊ニュース深読み』で特集されていたのを見たくらいで縁遠いのだが、これはどうなんだろうか。2012年10月24日にリリースされる初音ミク『ミク★パンク創世編』。発売はビクターより。 収録されているのは、サンハウス、ルースターズ、モッズ、INU、スターリン、じゃがたら、ARB、シナロケ、ゼルダ、ブルーハーツ、ラフィンノーズ、フリクション、頭脳警察、ボルシーという吉田豪により選ばれた強力なバンド達のカバー・バージョン。 選曲に関してはいろいろ意見もあろうかと思うけど、無機質な女性ボーカロイドの声で歌われると妙な哀愁感(?) があるような気がする。じゃがたら「裸の王様」、フリクション「Crazy Dream」、INU「気い狂て」、ARB「魂こがして」なんかは面白そう。一番の目玉は菊とのデュエット「レモンティー」か。ボルシー「ノスタルジック・ボーイ」やアナーキー「タレント・ロボット」の選曲もよい。