Guitar Magazine 2023年5月号『特集・鮎川誠/トム・ヴァーレイン』
2023年4月13日、リットーミュージックより刊行。
ギター・マガジン買ったのは何十年振りだろうな…。なにしろ鮎川誠とトム・ヴァーレインの2大特集。それに“鮎川誠の1969年製レス・ポール・カスタム原寸大ポスター付きだ!これは買うよね…(ポスター壁に貼るのか?)。
鮎川の特集は写真、記事含めて53ページ。大鷹俊一による鮎川の活動を振り返る文章、過去のインタビュー再掲載3本、愛機1969年レス・ポール・カスタムをはじめとして鮎川所有ギターの紹介、愛用のマーシャル・アンプ紹介、鮎川が通った楽器店のオーナーへのインタビュー、ディスコグラフィ、様々なミュージシャンからのメモリアル・メッセージを掲載。
どの記事も興味深く読めるが、なかでも愛機1969年レス・ポール・カスタムの詳細な紹介は驚異的だった。確かにブラックの塗装は剥がれているが、フレットやブリッジ、ピックアップや電装系、スイッチなどは使い易いように、常に良い音が出せるようにメンテしているんだろうな、と思っていたが、いやいやそうじゃなかった。錆で固まったテールピース、ブリッジ、割れたピックアップ・カバー…錆びついて回るネジは1本もないというギター…恐るべしパーツを換えないオリジナルの音へのこだわり。ほかに所有ギター24本がカラー写真で紹介。レス・ポール・カスタムは6本、ギブソン・レス・ポール・ジュニア・ダブルカッタウェイTV、アルフィーの高見沢にプレゼントされたというブルーのフライングV、『クール・ソロ』のタイトルの由来となったグヤトーンLG-120Tも。機材関係の紹介文は小林弘昂によるもの。
ディスコグラフィは前田栄達と小川真一が担当。ミュージシャンからのメモリアル・メッセージには、最も好きな曲という質問があるが、これは難しすぎる…「ユー・メイ・ドリーム」、「レモンティー」、「DEAD GUITAR」、「キング・スネーク・ブルース」…といった曲が選ばれているが…チャーが「ビールス・カプセル」を選んでる!カヴァーして欲しい!
トム・ヴァーレインの特集は20ページ。五十嵐正によるバイオ記事、ディスコグラフィは行川和彦、トム愛用ギター紹介は川上啓之によるものでステージ写真も交えながらダンエレクトロ、ジャズマスター、ジャガー、ダン・アームストロング、STタイプなど12本を紹介。
トムのソロ〜再結成テレヴィジョンを支えたギタリスト、ジミー・リップへのインタビューは長年トムの近くにいたギタリストだからこそ語れる内容だ。ジミーとトムの近年撮影の写真(小さいけど)もいい。ウィルコのギタリスト、ネルス・クラインのインタビューもトムとジャズマスター愛に溢れるもので読み応えあり。私もあらためて『ドリームタイム』聴いてみたい。どちらも質問作成:錦織文子・通訳:トミー・モリーによるものでテレヴィジョン/トム・ヴァーレイン・ファンは必読。
それに!シーナ&ザ・ロケッツ「レモンティー」とテレヴィジョン「マーキームーン」のギタータブ譜掲載!