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『レコード・コレクターズ 2010年8月号 日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100(60〜70年代編)』

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最近ではめっきり購入機会も減っているレココレ。 2010年8月号は「日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100」60〜70年代編という特集なので買ってみた。60~70年で100枚といっても、60年代からはジャックス、フォークル、岡林、早川義夫、スパイダース、加藤和彦のソロ、加山雄三(ランチャーズ)と数える程。 1位のみ1ページ全てを使って紹介されているが、2位からは1ページに2枚~4枚のアルバムを紹介。その1ページに1枚は、はっぴいえんど~ティンパンアレー、風都市系の関連アーティストがランクイン。やはりはっぴいえんどのメンバーの確かな演奏力、技術力に裏打ちされた、ミュージシャンとしての仕事の広がり、新しいものや異文化を積極的に取り込んでいく姿勢、によるものなのか...。 しかし欧米で76年から始まったパンクムーブメントの日本での広がり、というか音源のリリースが本格的になるのは80年になってから。その系列ではアーントサリーのスタジオアルバム39位、コンピ『東京ロッカーズ』73位のみとは寂しい...。リザードのファーストは、『東京ニューウェーブ79』は。 “闇雲に音盤をランキングする、という暴挙” は話題の喚起であったり、趣味的なものだと思うけれど、ランキングした上での考察がもっとあって良かったのでは。 個人的には志田歩の選んだ25枚がほぼストライクな気がする。1位~3位は特に。

中込智子監修『ジャパニーズ・オルタナティブ・ロック特選ガイド』

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2010年5月、CDジャーナル・ムックより出版。 日本のオルタナティヴ・ロックの本というと、ミュージックマガジン社から出ていた『NU SENSATIONS -日本のオルタナティヴ・ロック 1978-1998』が重宝していたが、現在は2010年、1999年から現在までのバンド/ディスクで良いものに出会いたいと思っていたところに、CDジャーナル・ムックから出版されたのがこの「ジャパニーズ・オルタナティヴ・ロック特選ガイド」。 年代は5つに区切られていて、各章にはキーマンへのインタビューや対談があり、また、その年代のトピックなアーティスト、バンド、イベント等が 1ページまたは2ページ分の記事として紹介され、ディスク・ガイドがあるという構成。以下各章の年代分けとインタビューについてを紹介。 第一章は1979年~1985年。ここでは遠藤ミチロウのインタビューがあり、自らのサウンドの変遷やインディ/メジャー に対する考え方について等が語られている。 第二章は1986年~1990年。ラフィン・ノーズのチャーミーへのインタビュー。古くからのファンは知っている内容なのかもしれないが、バンド結成以前からラフィンの盛衰、再開後について語られていて興味深い内容。 第三章は1991年~1995年。インタビューはビヨンズの谷口健。ハードコアに惹かれるムード、そして自身のサウンドとしてのハードコア後について等が語られている。 第四章は1996年~2000年。ここではブラフマンのTOSHI-LOW、バックドロップ・ボムのSHIRAKAWA、フロンティア・バックヤードのTAGAMIの対談。 “ロックに、バンドに救われたっていう世代でいえば、俺達が最後の世代なんじゃないか”というTOSHI-LOWの言葉が印象深い。インタビューはPIZZA OF DEATHレコーズのスタッフDA。アメリカの大学のミュージック・ビジネス科に進んだDAがハイスタと出会い、 PIZZA OF DEATHで勤め始めるまでの経緯や、プロモーションなどの仕事について語っている。 第五章は2001年~2010年。インタビューはバンド・アパートの荒井岳史と原昌和。意外性を追求する彼らの意欲に注目。 遠藤ミチロウとDA以外はインタビューを監修者の中込智子がおこなっており(対談も)、リアルタイムで現場を見て、音源を聴いてきた者ならではの視