投稿

ラベル(ディスク・ガイド)が付いた投稿を表示しています

チバユウスケ著『EVE OF DESTRUCTION』

イメージ
2022年9月13日、ソウ・スウィート・パブリッシングより刊行。 以前紹介した、 真島昌利の『ロックンロール・レコーダー』 に続き、チバユウスケが所有するアナログ盤をディスクガイド的に紹介した本『EVE OF DESTRUCTION』が発売された。本のサイズは7インチ・シングル・レコードのサイズ。 チバのレコード・コレクションというと雑誌『ROCKS OFF Vol.6』の「オレの100枚」という連載企画で取り上げられていたから、まぁ同じ様な内容になるかなーと思って購入するか迷ったんだけどね…。 チバのROOTSを始めに、PUNK、PUB ROCK、GARAGE、ROCKABILLY&PSYCHOBILLY等ジャンル分けをし、アルバムや7インチのジャケット写真を掲載している。それぞれの章にはチバのコメントがある。T-SHITコーナーはいらなかったかなぁ。意外にブルースのレコードなかったけど、このあたりはあまり聴かないのか、それともCDで聴いているのかな。 ROOTSではルースターズやザ・モッズ、爆裂都市のサントラが掲載されていた。クラウンからリリースされたルースターズ『unreleased』のジャケット写真はタイトルのエンボス加工がよく出ていて綺麗。 ダムド、好きなんだなぁ。まぁミッシェルのバンド名由来だし。ダムドは一番多い10枚のレコードを掲載。パブロック系もフィールグッズ、ウィルコ関係、ビショップスのシングルなど多く取り上げている。私の好きなオムニバス『The London R&B Sessions』も取り上げられていた。「オレの100枚」では、“さすがにブートは紹介できません”と言われていたコステロの1979年ワシントンでのブート・ライヴ盤『Elvis Goes To Washington And Dave Edmunds And  Rockpile  Don't』のジャケットも掲載されている。 ロカビリー、サイコビリー系も多く紹介されているが、BRITISHのコーナーではロカビリーな要素もあるザ・スミスやモノクローム・セットのレコードも。90年代中期のモッド/ポップ・バンド、ザ・ウィークエンダーズの3曲入りシングル「Inelelegantly Wasted In Papa's Penhouse Pad In Belgravi...

真島昌利著『ロックンロール・レコーダー』

イメージ
2022年2月10日、ソウ・スウィート・パブリッシングより 真島昌利の “自伝的ディスク・ガイド” 『ロックンロール・レコーダー』が発売された。 本のサイズは7インチ・シングル・レコードのサイズで、裏表紙は7インチ・アナログ盤のレーベルを模してある。マーシーが小学6年生で出会い衝撃を受けたビートルズから50年代のロックンロール、ストーンズ、ブルース、ソウル、パンク、レゲエ、ネオスカ、ネオアコ等の私物レコードのLP、7インチ(日本盤シングル多し)をオール・カラー撮り下ろしで紹介している。さらに日本のグループのレコードも紹介しているのもうれしい。まぁディスク・ガイドというより、レココレで連載していた大鷹俊一の「レコード・コレクター紳士録」や雑誌『ROCKS OFF』に連載されていた「オレの100枚」的な内容ともいえる。ピストルズ「God Save The Queen」やダムド「炎のロックン・ロール(原題:Neat Neat Neat」など、7インチ・ジャケットが原寸大で紹介されているものもあり。 ディスクを紹介する文章はマーシーがレコードを手に入れ聴いた当時のピュアな感想・衝撃をその時の出来事も交えて綴られており、“ロックンロールの神様の声” が何度も聞こえる、読んでいてわくわくするような内容だし、さりげなく名言多し。1978年クリスマス・イヴ at S-Ken Studioでマーシーライヴしてるんだ(B中嶋一徳、D田島カズヒト)…もはや東京ロッカーズ/ニューウェイヴと言っていいな。お兄さんや親父さんとのエピソードも微笑ましい。初めて手に入れたエレキ・ギターのグレコ・レスポール・モデルなどのギターも紹介されている。フジロックでのジョー・ストラマーにはホロリ。 あっという間に読了したが、ロック/パンクの初期衝動と暴力性、自由な感覚とスピード感をオールカラーのジャケ写とマーシーの言葉でうまくパックした、Fuck Boredom, Let's Rock!な一冊。Vol.2出して欲しいな。 右上の表紙写真はディスクユニオンのオリジナル特典“レコード帯型特製しおり”と一緒にスキャンしたもの。

Kadoi The Heartbreak & Hiroshi The Golden Arm監修「『JOHNNY THUNDERS Complete Works - the Art of Cosa Nostra」

イメージ
2020年4月11日 シンコーミュージック・エンタテイメントより出版。 しばらく前に出版されたジョニー・サンダースの全仕事(2019年にリリースされた音源まで)をまとめた労作。大きさがA4判で、個人的にはこの手の本としては、ちょっと大きいなーと思って購入するのを迷ってたんだけど、結局6月頃に買ってみて、ジョニー本人、ウォルター・ルアーやパティ・パラディン、ニーナ・アントニア、グレン・マトロック等のインタビューを読んだり、メモラビリアや、アナログ盤ベースで大きく紹介されているニューヨーク・ドールズ、ハートブレイカーズ、ソロ作をパラパラと眺めて、やはり大きい、重い、と言う本だったのだが、日本盤CDの帯付ジャケット写真がずらりと掲載されているのが壮観。 初版から再発されてるもの、再々発されてるもの、小さい写真ながら125枚が並んでいて、リリース年、カタログ番号、短くコメントも記載されてるのを見て、これは凄い本だ、という思いがじわじわと湧いてきた。 ジョニー・サンダースはそれほど枚数聴いてない。 ソロ・アルバム『So Alone』を聴いたのは1980年代初め頃か。1984年にリリースされた『L.A.M.F. Revisted(邦題:L.A.M.F.〜復活)』、ライブ盤『DTK』、リチャード・ヘル在籍時のハートブレイカーズのライヴ盤『What Goes Around』や『Live At Mothers』、ROIRからカセットで出てた『Too Much Junkie Business』、アコースティックな『ハート・ミー』、このくらいか。『コピー・キャッツ』は聴いてないな。あとニューヨーク・ドールズのファースト、セカンドか。 1988年2月6日に渋谷公会堂でおこなわれたイベント、THE COVER SPECIALでジョニー・サンダースを見た。 ピンクのスーツに身を包んだジョニーは、ディランのカヴァー「Joey Joey」、ジョニーのオリジナル「You Can't Put Your Arms Round A Memory」をアコースティックの弾き語りで演奏した後、G花田裕之、B寺岡信芳、D Kiethという職人肌のミュージシャンをバックに、ギターをレスポールJr TVに持ち替え、「Gloria」、「Rock Me Baby」を演奏、その派手な佇まいもさることながら、次第に自...

湯浅学監修・選『日本ロック&ポップス・アルバム名鑑1979-1989』

イメージ
ミュージック・マガジン社発行、レコード・コレクターズ増刊、2014年2月14日発売。 『1966-1978』が出版された時、続巻は2013年11月の発売予定だったから大きくずれ込んだが、 『日本ロック&ポップス・アルバム名鑑1979-1989』が発売された。湯浅学監修・選による1,005枚のアルバムを発売順に掲載。発売日の2月14日は関東地方で大雪。これまで経験したことの無いくらいの積雪で本屋へ行くのに難儀した。ようやく手に入れたのは2月20日、この辺りの年代はほぼリアルタイムなのでどんな内容か楽しみにしていた。 前巻の序文で湯浅学が“解説枠の大小はその盤の重要度ではない”と記しているとはいえ、ルースターズの紹介された6枚のアルバムのうち、どれか大ワクで紹介してほしかったなぁ。選盤についてはいろいろ意見はあろうかと思うが、個人的には11年間でこれだけのジャンル/量は納得して良いと思う。今回もジャケットは全てカラーで掲載されており見ていて飽きない。中にはオリジナルが手に入らず再発CDで掲載されているものもある。山口フジオ『PRIVATE CASSETTE』なんか誰か持ってそうだけど。 1979年頃からの日本パンク/ニュー・ウェイヴの勃興はアルバムではなくシングルやソノシートのみのリリースも多いから今一つ解り難いかも。なので巻末の“発掘盤”ではミスター・カイト『ライヴ・イノセント』が紹介されているのがうれしい。同じ頃出たミラーズ『リアル・ステイト』も紹介してほしかった。 だけどクレイジーライダー…が大ワク使って“日本のラモーンズ”って書かれてもねぇ。

湯浅学監修・選『日本ロック&ポップス・アルバム名鑑1966-1978』

イメージ
ミュージック・マガジン社発行、レコード・コレクターズ増刊、2013年8月31日発売。 湯浅学監修・選による893枚のアルバムがほぼ発売順に掲載されている。以前やはりミュージック・マガジン社から発売された『日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100 1960-1989』のようなランキング本ではない。 序文で湯浅学いわく“生来の年表好き”なので“世の中に出た順番に見たい”、“音盤年表”ということだが、これはわかる。世の中に出た順番や年代は私も非常に気になる。ガイド本もわりかし見てきたので少々値も張るし、どうしようかなと購入をためらっていたのだが、この湯浅の序文を読み、こういう基準で選んでいるなら、と購入したのだが、なかなか面白い。 1966年(その前に前史として24枚が選ばれている)を起点として1978年まで、ジャケットは全てカラーで掲載されており壮観だ。ジャケの下にはオリジナル発売時のレーベルと番号が記載されているが、このあたりもCD化、未CD化といった事や、現行CD番号を掲載して入手の可否といった事にとらわれない、単純に年表的な並べ方を目指している事が徹底されていて良い。 それに200字程度の解説が掲載されている。盤によっては2枚分を使って解説。ロック・フォークに限らずポップス、というか歌謡曲・演歌系からも選盤されている。読み進めていくと“園まり”、”森進一”、“黛ジュン”、“伊東ゆかり”、“藤圭子”、“トワエモワ”、“野坂昭如”なんかのアルバムに興味が湧いてしまう今の気分。そうかと思えば、見た事も(勿論聴いたこともない)自主制作盤も載っていたり、とにかく幅広い。 1976年は英米でパンク・ムーブメントが勃興し、1977年には次々にパンク・アルバムがリリースされたが、こうして見ると日本では1978年までにアルバム単位でのパンクの出現は無かったんだなと改めて思う(もちろん影響はあったが)。むしろニュー・ウェイヴのとっかかりは見て取れる。巻末には“発掘盤”の括りがあり、そこにはガセネタのボックスやゴジラ・レコードのコンピ『ゴジラ・スペシャル・ディナー』が選出されている。 この本に紹介されている音盤で我が家にある最古の音盤はフォークルの『ハレンチ』(1967年)だった。CDだけど。2013年11月発売予定の続巻『1979-1989』も楽しみだ。

中込智子監修『ジャパニーズ・オルタナティブ・ロック特選ガイド』

イメージ
2010年5月、CDジャーナル・ムックより出版。 日本のオルタナティヴ・ロックの本というと、ミュージックマガジン社から出ていた『NU SENSATIONS -日本のオルタナティヴ・ロック 1978-1998』が重宝していたが、現在は2010年、1999年から現在までのバンド/ディスクで良いものに出会いたいと思っていたところに、CDジャーナル・ムックから出版されたのがこの「ジャパニーズ・オルタナティヴ・ロック特選ガイド」。 年代は5つに区切られていて、各章にはキーマンへのインタビューや対談があり、また、その年代のトピックなアーティスト、バンド、イベント等が 1ページまたは2ページ分の記事として紹介され、ディスク・ガイドがあるという構成。以下各章の年代分けとインタビューについてを紹介。 第一章は1979年~1985年。ここでは遠藤ミチロウのインタビューがあり、自らのサウンドの変遷やインディ/メジャー に対する考え方について等が語られている。 第二章は1986年~1990年。ラフィン・ノーズのチャーミーへのインタビュー。古くからのファンは知っている内容なのかもしれないが、バンド結成以前からラフィンの盛衰、再開後について語られていて興味深い内容。 第三章は1991年~1995年。インタビューはビヨンズの谷口健。ハードコアに惹かれるムード、そして自身のサウンドとしてのハードコア後について等が語られている。 第四章は1996年~2000年。ここではブラフマンのTOSHI-LOW、バックドロップ・ボムのSHIRAKAWA、フロンティア・バックヤードのTAGAMIの対談。 “ロックに、バンドに救われたっていう世代でいえば、俺達が最後の世代なんじゃないか”というTOSHI-LOWの言葉が印象深い。インタビューはPIZZA OF DEATHレコーズのスタッフDA。アメリカの大学のミュージック・ビジネス科に進んだDAがハイスタと出会い、 PIZZA OF DEATHで勤め始めるまでの経緯や、プロモーションなどの仕事について語っている。 第五章は2001年~2010年。インタビューはバンド・アパートの荒井岳史と原昌和。意外性を追求する彼らの意欲に注目。 遠藤ミチロウとDA以外はインタビューを監修者の中込智子がおこなっており(対談も)、リアルタイムで現場を見て、音源を聴いてきた者ならではの視...