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頭脳警察「見知らぬ友への反鎮魂歌」

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2004年10月発表のアルバム『music for 不連続線』より。 頭脳警察が演劇の音楽を手掛けている、というのはパンタ詩集「ナイフ」などを読んで知っていたが、その音に接する事は出来ないだろうと思っていた。 映画と違って演劇は手軽に繰り返し見られるメディアではないし、なにしろ70年代のことだ、演劇そのものをフィルムに記録するというのも難しいことだろう。 しかし、このCDは実際の公演で使用していた6mmのオープンリール・テープをマスターとして製作され、今我々の耳に届いた。 パンタの活動の中でも歴史的な記録であることは間違いない。 全20曲のなかでパンタがボーカルをとるのは5曲。 凶暴な「鴉の歌」や後にアルバム『歓喜の歌』に再録される「最終指令自爆せよ」もいいが、 「見知らぬ友への反鎮魂歌」のスローな曲にのった菅孝行の叙情的な歌詞が耳に残る。 このアルバムの歌詞は「最終指令~」など3曲を除き全て劇団・不連続線主宰の菅孝行だが、 革命の演劇を目指していた不連続線の志と、 パンタが常に持っている‘世界は未だ闇に包まれている’というイメージはこの歌の中で共鳴している。 “見知らぬ友よ まだ世界は夜だ   たとえ殺したおまえと殺されたおまえが手をとりあっても   冷えた心に炎は還らない” というフレーズが秀逸。

RIDE『TODAY FOREVER』

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1991年発表のシングル。 ロックに痺れるのは音だけじゃなくてジャケットも、というわけで今回は気に入りジャケを紹介。90年代に活躍したライドが1991年に発表したシングル。 動物系のジャケはいろいろあるけど、ホオジロザメの美しい写真を使ったこの4曲入りシングルはいいですね。水の揺らぎ、サメの開かれた口から流れ出る水、白い歯、静かな目に魅入られます。12インチなら迫力増してなお良し。 ちなみに裏ジャケはサメなら一度に沢山食べられそうな稚魚の群れです。あ、サウンドももちろんいい。繊細で獰猛なUKロック。