STRAWBERRY SWITCHBLADE『1982 4-PIECE DEMO』
ストロベリー・スウィッチブレイドがデュオとしてデビューする以前に4人のオリジナル・ラインナップで録音したデモを収録した7インチが再プレスされた。最初のリリースは2017年で、欲しいなーと思っていたら既に売り切れ、2022年に再発されたものを入手した。
このデモは、ジル・ブライソンとローズ・マクドウォールに加えて、ベースにジャニス・グッドレット、ドラムにキャロル・マッゴーワンというラインナップで1982年、グラスゴーのベルファイアクラブでレコーディングされたもの。
私がこのデモ音源を初めて聴いたのはストロベリー・スウィッチブレイドのファン・サイトで、このデモの他にもBBCラジオセッションやライヴ、ホームデモ等が聴けたし、写真や文章もかなり充実した内容のサイトだったが、いつの間にか閉鎖されたようだ。
この7インチ収録にあたっては、ジルが所有していたカセットテープからリマスタリングされたという。
収録されているのは、
Side-A「Spanish Song」
Side-B1「Trees & Flowers」
Side-B2「Go Away」
の3曲。
B面の2曲「Trees & Flowers」と「Go Away」は、ジルとローズのデュオとなったストロベリー・スウィッチブレイドが1983年にウィル・サージェントのNinety-Two Happy Customersから、シングル「Trees And Flowers c/w Go Away」(Haps 001)としてリリースする曲。
「Spanish Song」は未発表曲で、ネット上にある歌詞を読むとスペインのアラゴンへの旅がテーマらしい。アウトロ部分のギターがスペイン風。
「Trees & Flowers」はヴェルヴェッツからの影響が伺えるピュアなアレンジ。
「Go Away」は、Ninety-Two Happy Customersシングルではヴォーカルとギターとオーボエのみの演奏、1985年のアルバムでは哀愁のエレポップ・ヴァージョンだったが、このデモではシンプルなバンドヴァージョンの演奏。ドラムの演奏は安定しているし、ベースのフレーズはどの曲もよく練られていると思う。
素朴な演奏だがバンドとしての初期衝動を感じさせる内容だ。