MY PLAYLIST Vol.6『SLOW PANTAX'S WORLD 1976-1989』
スローな曲を集めた編集アルバムというと、例えばストーンズ『スロー・ローラーズ』やビートルズ『ラヴ・ソングス』とか、日本だったらサザンの『バラッド』や佐野元春『スローソングス』、浜田省吾の編集盤というよりセルフ・カヴァー・アルバム『サンド・キャッスル』なんかがあるけど、パンタのスローなバラードを集めてみようと思ったのはアルバム『P.I.S.S.』をリリースした頃だった。ソロ1作目『PANTAX'S WORLD』〜『P.I.S.S.』までのスタジオ・アルバムとシングル「ルイーズ」、12インチ・シングル『プラハからの手紙』から14曲を選曲したが、PANTA & HALのアルバム『1980X』、スウィート路線のアルバム『KISS』と『唇にスパーク』、それに『クリスタル・ナハト』からは選曲しなかった(まぁなんとなくトータルな印象で…)。
以下、私の選んだパンタ・スロー・ソングス『SLOW PANTAX'S WORLD 1976-1989』
1. 夜明けはまだ
2. ふたりじゃいられない
3. 奴と俺とおまえと
4. ブーゲンビリア
5. スカンジナビア
6. 裸にされた街
7. やかましい俺のROCKめ
8. 明日天気になれ
9. ONE NIGHT LOVER
10. 素直な気持ちでいられたら〜入江にて AM4:00
11. 綺羅と紛れて
12, ステファンの6つ子
13. Good Morning Blues
14. 35番目の朝に
Track1. 7. アルバム『走れ熱いなら』(1977年)
Track2. アルバム『16人格』(1984年)
Track3. 11. 14.アルバム『反逆の軌跡』(1985年)
Track4. アルバム『R☆E☆D』(1986年)
Track5. 12inchシングル『プラハからの手紙』(1987年)
Track6. アルバム『マラッカ』PANTA & HAL (1979年)
Track8. アルバム『PANTAX'S WORLD』(1976年)
Track9. アルバム『P.I.S.S.』(1989年)
Track10. 13. アルバム『SALVAGE(浚渫)』(1983年)
Track12. 7inchシングル「ルイーズ c/w ステファンの6つ子」PANTA & HAL (1980年)
という内容。全14曲で収録時間は約68分。
ピアノのリリカルなフレーズが魅力の1、収録アルバムからするとフツーのラヴ・ソングじゃないけど普通のラヴ・ソングとして聴ける2、フォーク・ロック的な3、南国のスコールに煙る映像が浮かぶサウンドの4、北欧での暮らしを思い描いたストイックなラヴ・ソングの5は広く聴かれて欲しい名曲。
偽りの静けさに包まれた無防備な都市TKOを描いた6、命尽きるまでROCKに取り憑かれていたパンタのテーマソングといえそうな7、ブルージーでソウルフルな8ではチャーのE.ギター、佐藤準のハモンドも聴きどころ。ラフなサウンドで松原みきとのセクシーなデュエットを聴かせる9、男女間のヘヴィな内容を扱った10、諦めと後悔、珍しくそんな表情が垣間見える11、6と並んでHAL時代を代表するバラードの12はパンタの母君が勤務していた病院に入院していた少年に捧げられた曲。独り迎えた朝をややキザに描く13、大きく背伸びした真新しい朝にささやかな社会性と希望を滲ませた14はスライド・ギターも印象的だ。
右上の画像は選曲したアルバム(作ったときはLP→カセットだったけどね)。