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CHATMONCHY「惚たる蛍」

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2005年11月発表の『Chatmonchy Has Come』より。 今や大ブレイクしたチャットモンチーのメジャー・デビュー盤。 何が気になったかというと、ジャケットが1980年代初め頃によく聴いていたアメリカのバンド、The Feeliesの『Crazy Rhythms』のジャケットによく似てる。The Feeliesの1stアルバムだった『Crazy Rhythms』はギターがシャカシャカ、ドラムはタムタムを多用したドコドコなサウンドだったが、 ユルいだけではない楽曲のシャープさを持っていた。 チャットモンチーは飾り気の無い言葉(といっても表面的なものに終わっていない)をグランジ後のサウンドにのせて聴かせる。ボーカル&ギターの橋本絵莉子は高校時代から遊ぶ暇も惜しんで練習していたというだけあって、メロディ、曲の構成や演奏力は確かでオリジナルなものを感じさせる。収録された6曲は緩急つけた選曲でどれも楽しめるが、 “真っ暗の中で光る蛍は まるで私の体の中の悪い部分のように”  という一節がひっかかるスローなこの曲を選んだ。 Drum Technicianとしてクレジットされているのは三原重夫。

TRIBUTE MAIN STREET「TEENAGE DREAM」

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1996年発表の『Tribute』より。 CDライナーによるとメインストリートというバンドは“1976年に野田敏(Vo.G)、渡辺三希雄(Key)を中心に九州熊本で結成され、 2人以外は流動的なメンバーで地元を中心に活動していた。 80年代に入り博多80's Factoryなど九州一円に活動を広げ、80年代後半には東京へ活動の場所を移す。ヒートウェイブの山口洋、アンジーの水戸華之助、アクシデンツのスマイリー原島など多数のアーティストに影響を与えたが、1990年活動を停止”と書かれている。 私は九州の音楽誌Blue Jagのコンサートレビューなどで名前を見たことがある程度で、その音を聴いたことは無かった。 このCDはトリビュート盤という形で、スマイリー原島や山口洋、谷信雄、中村義人(横道坊主)、岡本有史(アンジー)、大島治彦(Ziggy)などが参加し、メインストリートの曲を演奏しているが、メインストリートとしての音源も3曲収録されている。 Track 4「中産階級の子供たち」(録音1981年) Track 7「愛を抱きしめて」(録音1984年) Track 10「夜の行進の途中で」(録音1979年) 他の曲でメンバーが参加したのは、 Track 3「僕らの生まれ変わりに」 Track 11「センセーション」に野田敏がVoとGで参加、 Track 1「カモメ」 Track 5「美しい夜に」 Track 6「何の権利があって」 Track 9「あやまるべきか」 Track 12「Teenage Dream」に渡辺三希雄がKey、Piano等で参加している。 ここで紹介する「Teenage Dream」はOrg.渡辺三希雄、Vo.スマイリー原島、G.高木克、B.岡本有史、D.大島治彦、Cho.中村義人で演奏されたバージョン。モット・ザ・フープル(というかデイヴィッド・ボウイ)の「全ての若き野郎ども」を彷彿とさせるナンバーで、アコースティック・ギターと粘っこいスライド・ギターが作り出すサウンドが印象的なイントロ。押えた演奏に浮かんでくる渡辺のオルガンの音をバックに、ティーンエイジャーの日常の断片を歌うスマイリー原島のボーカルは、年下の少年に向かって語りかけるような、やわらく暖かさをもったものだ。 もっとも、歌われている内容はそのグラムなサウンドとあいまって、スクーター