THE COMES「バカコケ」
1983年11月発表のアルバム『No Side』より。 オリジナル・レコードは、オークションなどで万以上の高値がついているThe Comesの1stアルバムが2008年8月に初CD化された。1980年代初期、日本のハードコアの中核として活動していたThe Comes。このアルバムは雑誌DOLLがシティロッカーに続いて立ち上げたドグマから、ギズムのアルバム『Detestation』と同時期にリリースされた。 のめり込むビートにハード・ドライヴィンなギター。そして性急さと焦燥感を感じさせるチトセのボーカルが魅力だ。メタリックとも思えるその声は時にヒステリックだが、耳障りではない。奇跡的とも思えるハードコア・サウンドが手軽に聴けるようになった今回のリリースを喜びたい。 今回のCD化ではオムニバス『アウトサイダー』に収録されていた3曲をボーナストラックとして追加。ハードコアの魅力が詰まっているこのアルバム、どの曲もお勧めだが、シンプルかつ深遠な「バカコケ」を。