OMNIBUS a Go Go Vol.46『TRIP IN HARDCORE』
2000年代のバンドで一番入れ込んだのは日本脳炎かもしれない。 80'sのテイストとロックンロール、パブ、パンク、ハードコアの歴史をミックスさせた音像は魅力的だ。気付けば音源のほとんどが手元に…。 このオムニバスはTRIPIN' ELEPHANT RECOREDSから2006年11月にリリースされた。日本脳炎はEP『HARD HIT VIRUS』、アルバム『CRAZY SATURDAY NIGHT』(ともに2004年リリース)に続いて3度目の収録になる「OUT SKOOL PARTⅡ」と、ライブでの配布カセットテープ『導火線まで45分』(2005年)に収録されていた「やけっぱちのALL RIGHT」、「電光石火の色男」の再録を収録。もちろんゴキゲンなバチラスロックンロールを聴かせてくれるが、初期からのメンバー(+Patty)の音源としては最後の録音になった。 その他、the原爆オナニーズのストロングな3曲、BAREBONESのファスト/ヘヴィチューンが3曲、チバユウスケとイマイアキノブによるMidnight Bankrobbersの1曲を収録。 日本脳炎はこの後2007年には初期音源をまとめた『KICK BOY FACED Vol.1』をリリース、2008年にはバンド表記をTHE BACILLUS BRAINSに変更、桜田と火野の他はメンバーを入れ替え再び4人組となり、メジャーのAVEXから3枚アルバムを発表するが2010年に解散した。 このオムニバスがリリースされた2006年頃がひとつのピークだったと思うが、次へのステップアップがうまくいかなかったようで非常に残念だ。 日本脳炎の『HARD HIT VIRUS』リリース時と『CRAZY SATURDAY NIGHT』リリース時のインタビューが loft-project2004年4月 の記事と loft-project2004年10月の記事 にあり、彼らの音楽的背景が窺える。