AKEBOSHI「WIND」
2002年8月発表のミニ・アルバム『Stoned Town』より。 Akeboshi=明星嘉男を初めて聴いた(見た)のは2005年5月日比谷野音でのイベント“MAZRIの祭”の時。 トップバッターだったので、まだ明るい5月の夕刻、アコースティックでキレのあるサウンドを聴かせてくれた。 その時のMCで「今日はロックな集まりなので、ロックじゃない曲を云々...」みたいなことを話していたが、 聴いた歌も演奏も、その辺の“ロックバンド”なんかより、よっぽど硬質な意志を感じたものだ。 「Wind」は野音のライブでも演奏していた曲で、 イントロのクラシカルなピアノ、ドラムのリムショット、何度も“Don't try to~”と歌われる箇所が耳に残る英語詞の曲。、 縦笛(Tin Whisle)や弦が使われていてケルト・アイルランドな印象が残る。 曲の後半に出てくる歌詞“Winding Road”と“Straight Way”の対比も鮮やか。 この曲はアニメのエンディング・テーマとしてTVで流れていたらしい。だから、ある人にとってはこの曲を聴くとそのアニメのエンドタイトルが 思い浮かぶのかもしれないが、私にとっては暮れ行く野音の景色と缶ビールの味を思い出すのだった。