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佐野元春『警告どおり 計画どおり』

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ピクチャ・レコードでリリースされたこの7インチは、タイトルの書かれた赤いステッカーを貼ったビニール袋にレコードとレコードを保護する為の台紙が封入されていた。レコードのA面には佐野のポートレイトに曲名等のクレジットがプリントされている。 B面は「風の中の友達」を収録しているが、盤面には“アメリカのスリーマイル、ソ連のチェルノブイリ、英国のウインズケール、そして次は?”のメッセージが印刷されていた。 このシングルはオリコン第9位にランクされた。 アナログ・レコードを保護する為の厚い台紙の片面には“アメリカのスリーマイル、ソ連のチェルノブイリ、英国のウインズケール、そして次は?”のメッセージ。佐野元春が担当していたFM東京の番組で企画した反核・反原発ソング特集に政治的圧力があった事をきっかけにこの歌がうまれたという。また、リリース前のインタビューでは“日本の原子力の行政について音楽家の立場で異議申し立てをしたい”、(原発問題について)“周りの友達やバンドの連中が騒いでいる”というコメントもしている。 台紙のもう片面にはAB面の歌詞と録音メンバーが印刷されている。 「警告どおり 計画どおり」は佐野元春と、ギターにバービーボーイズのいまみちともたかとthe REDSによる録音。リリース当時は原発の建設/推進が“計画どおりにいけば、警告どおりになる”という意味合いだと受け取っていたのだが...。 Label : M's Factory・EPIC/SONY Release : 1988年8月18日 Format : 7inch Analog  Catalog Number : 10・5H-3046 TRACK LIST A Side: 警告どおり 計画どおり B Side: 風の中の友達

THE RC SUCCESSION『LOVE ME TENDER』

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スリーブ式ジャケットの表面には右側から半分以上を荒廃した地面の写真に、左側には髑髏とスペイン語の一部。スリーブ裏もあわせて読むと“触るな・死の危険”という意味になる。 A面はエルビス・プレスリーの、B面はエディ・コクランの(意訳)カバー。もともと東芝EMIから1988年6月25日発売予定だったが親会社が原発関連企業の東芝であることからリリース中止、キティより発売された。 スリーブ裏面にはAB面の歌詞、作詞作曲者名、メンバーとゲスト参加者(高井麻巳子や泉谷しげる、三浦友和)が印刷されている。2011年3月11日以降に聴けば予言的とも言えるが、当時多くの人に読まれていた広瀬隆著『危険な話』や『東京に原発を!』がベースにあると思う。リリース当時は原発という分かりやすい対象を歌にして安易だとかオリジナルはこんな歌じゃないとかいろいろ批判があった。生前“俺は死んだ後にしか評価されない”と何度も清志郎は言っていたが...。 Label : KITTY Release : 1988年8月15日 Format : 7inch Analog  Catalog Number : 7DS0165 TRACK LIST A Side: LOVE ME TENDER B Side: SUMMERTIME BLUES

THE BLUE HEARTS『チェルノブイリ』

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ペーパースリーブの表面はタイトルのみのシンプルなデザイン。 インディの“ジャグラー”からリリースされたが、当時所属レコード会社だった三菱系の“メルダック”に配慮したものだったという。 スリーブ裏面にはロシア語で“チェルノブイリ”・メンバー名・歌詞と作詞作曲者名(ともに真島昌利)が印刷されている。右下には放射線マークと“For What?"。 リリース当時あまりピンとこなくて、日本のどこかの都市がチェルノブイリみたいになったら嫌だ、みたいな歌なのかなと思っていた。2011年3月11日以後に聴くと“誰かが線をひきやがる騒ぎのドサクサにまぎれ”という部分が印象にのこる。あの放射能拡散の騒ぎの中10km・20km・30kmと線が引かれていった。 この7インチは片面1曲のみのシングルでレーベル面はやはり放射能マークを模したデザイン。 リリース当時は“チェルノブイリには行きたくねぇ”と聞いてソ連(ウクライナ)の人がどう思うかなんて考えてもみなかったが、 今“フクシマには行きたくねぇ”と歌われるとあまり気分は良くない。でも何処かの国のパンクスが歌っているのだろうか。 Label : JUGGLER Release : 1988年7月1日 Format : 7inch Analog  Catalog Number : 04-JEM-0001 TRACK LIST A Side: チェルノブイリ

OMNIBUS a Go Go Vol.50『THE VERY BEST OF PIZZA OF DEATH Ⅱ』

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PIZZA OF DEATH RECORDSの『The Very Best of~』第2弾コンピレーションで前回に引き続き全曲新曲新録、レーベル外からの参加もあり、2010年4月のリリース。 2000年代のバンドの中で私がよく聴いていたバンドのOCEANLANE。ファーストアルバム『On My Way Back Home』が気に入って、他のシングルやアルバムも聴くようになった。このコンピに収録された「Chain of Hatred」は、親しみやすいメロディ(しかし歌われている内容は“憎しみの連鎖”だ)やコーラス、タイトなリズム隊に幾つも重ねられたギター、緊張感のあるアレンジ。力の入った1曲と思う。 “You hold the hidden vanity  Then all you do is misery” と歌われるところが美しい。 惜しくも彼らは2011年12月に活動停止してしまったが、これまでに発表してきた 心揺さぶるメロディとアレンジ、広がりのあるサウンドは英語詞ということを除けば幅広いリスナーに受け入れられると 思っていた。次なるブレイクを期待していたが本当に残念。 BBQ CHICKENS「Shu Ha Ri」は刺青師、三代目彫よしの “守破離”(守って、破って、離れる)という日本刺青の伝統に対する三代目の考えについて歌ったもの。 “First of all, learn and protect that culture  Second of all, fuckin' break it, and then leave it” この“守破離”という考え方は刺青師だけのものじゃないだろうって事だ(実際いろんな所で使われているようだが)。途中に出てくるIron Maiden「Phantom of the Opera」風のギターフレーズがユニーク。 異色の参加ともいえる怒髪天「男じゃないか」は、マーチ風な演奏に“男じゃないか、ガンガンいこう” って直球歌われても、と思えるが、そこが彼らのキャラ、許せるところ。植木等に通じるところがある。最後のコーラスは気持ち悪いが.…。このバンドのギタリスト上原子友康はギターが良く歌うソロを弾く。 他、LOW IQと恒岡章のユニットLOW IQ & THE BEAT BREAKERのファストチューン「Don