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11月, 2019の投稿を表示しています

NHK土曜ドラマ『少年寅次郎』

 NHK土曜ドラマ『少年寅次郎』全5話。録画してた最終話を見終わった。 気っ風がよく愛情に満ちた母親役の井上真央の演技が素晴らしかった。その立ち居振る舞い、息子への眼差しは、大林宣彦監督の映画「異人たちとの夏」で秋吉久美子が演じた母親を思い出した。

ROCK'N' ROLL GYPSIES『JUST FOR LIVE AT KYOTO TAKUTAKU』

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2019年8月30日、RRGP.Recordsよりリリースのライヴ・アルバム。 池畑潤二、60歳の誕生日(10月20日)にあわせ、2018年10月19日〜21日の3日間にわたって京都磔磔で開催された「BIG BEAT CARNIVAL IN 磔磔SPECIAL 3days」。 出演はロックンロール・ジプシーズの他、日替わりでゲスト(19日浅井健一・山下久美子、20日イマイアキノブ・SION、21日百々和宏・山口洋・陣内孝則と飛び入りでTOSHI-LOW)が登場し、ゲストの演奏を担当するのはホストバンドのThe Big Beaters(D池畑潤二、G花田裕之、B井上富雄、Gヤマジカズヒデ、Key細海魚)というイベントだった。 このスペシャルなイベントからロックンロール・ジプシーズの3日間の演奏をパッケージしたライヴ盤がリリースされた。ロックンロール・ジプシーズの演奏はゲスト登場の前に各日7〜8曲演奏され、3日間で全22曲だったが、このCDにはそのなかから16曲が収録された。 収録曲は、 1.風の跡 2.Crazy Romance 3.You won't be my Friend 4.危険な日常 5.光 6.Bumble Bee Twist 7.只の夢 8.渇く夜 9.Ho Train Boogie 10.黒の女 11.Honey Bee 12.Lucky Love 13.Natural Powered 1 14.TRUCKIN' 15.空っぽの街から 16.Living On The Borderland 1〜5が19日、6〜12が20日、13〜16が21日に演奏されたもの。 冒頭「風の跡」の花田の渋みと深みを増した迫力あるヴォーカル、後押しする池畑のドラム、彩りを加える下山のギター、支える市川のベース。実際のライヴではこの前に2曲演奏されているのだが、 CDのオープニングに相応しいスピーディでエネルギッシュなナンバーだ。 続いて、ルースターズのアルバム『KAMINARI』収録曲でロックロール・ジプシーズとしてもアルバム『ROCK'N'ROLL GYPSIES III』に再録した「Crazy Romance」は、法律破りの危険で淫らな演奏が堪能できる。下山のギターが自在に駆け巡る「光」やスライドギターが炸裂する「Honey Bee」など

遠藤ミチロウ著『嫌ダッと言っても愛してやるさ!』

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2019年10月筑摩書房(ちくま文庫)より出版 遠藤ミチロウのファースト・エッセイ『嫌ダッと言っても愛してやるさ!』が文庫となって再刊された。今回が3回目の再刊となる。 これまでの出版経歴は、 1982年にダイナミックセラーズから出版されたオリジナル版 2003年にマガジン・ファイブから出版されたDVD付きの2003リミックス版 2007年に2003リミックス版からDVDを無くして出版された2007リミックス新装版 となっているが、私はダイナミックセラーズ版と2003リミックス版を持っているので、どうしようかなぁーと思っていたが本屋で見かけそのままレジへ…。 今回のちくま文庫版は下記の章から構成されている。 第1章【1980年代初期】「玉ネギ病のあやしい幻覚」 第2章【1980 - 1985】「嫌ダッと言っても愛してやるさ!」 第3章【1983.7.20】「カルチャーの瓦礫の中で」 第4章【2000 - 2003】「TALK ABOUT THE COMICS」 第5章【歌詞と詩と未収録エッセイ】 第1章は、 1982年〜1983年にかけて雑誌に発表したエッセイを集めたもので、2003リミックス版で追加された。なかでも雑誌宝島1982年11月号に掲載されていたエッセイ「死にたくない!」は、“ 北へ帰る「演歌」の時代は終わった。しかしそろそろ、北からやって来る「スターリン」の時代は「北方領土」より夢がないのだよ”という名フレーズを含む、東北・福島という出自を自虐的、差別的、肯定的に扱ったもので、ミチロウの東北への愛憎が感じられる必読のエッセイ。 第2章は、オリジナル・ダイナミックスセラーズ版に収録されていたエッセイ集。ZOO、DOLL、ロッキンオンといった音楽雑誌に掲載されたエッセイのためか、ピストルズーPIL、ストーンズ、ジャックス、宮沢正一、自主レーベル、ROCK SONGについて等の音楽的な主題を扱ったものが多い。雑誌ZOO1980年2月号に掲載されていたエッセイ「DISCOMMUNICATION FOR FUTURE!」には “ マスコミの発達・情報の過剰によって何かを表現しようとしたとたん、いやがうえでもたくさんの人々と強制的にコミュニケートさせられてしまう” となにやら表現ということについて、2019年の現代にもぴったり当てはまるような記述があるし、さらに