THE PRESIDENTS OF THE UNITED STATES OF AMERICA「VIDEO KILLED THE RADIO STAR」
1997年11月1日、ソニーからリリース (JPN)のコンピレーション・アルバム『RARITIES』より。
「Video Killed The Radio Star(邦題:ラジオ・スターの悲劇)」は、 映像という新しいメディアによって葬られたラジオ・スターのことを想う内容だが、バグルスが1979年に発表した時は 徐々にビデオ=ビデオ・カセット・レコーダーが人々の間に浸透しつつあった時と重なったのも影響してか、大ヒットとなった。 といっても私はカー・ラジオから流れてきたこのPUSAバージョンのこの曲を聴いて気に入ったのだが。
ナチュラルなギターとボーカルだけの導入部から、ドラム、分厚いベースが入り、歪んだギターのストロークにあわせ、 ”♪Video Killed The Radio Star~”と歌われるところがなんともかっこいい。
ところでベース/ボーカルのクリスは6弦ギター(ギブソン・メロディメーカーやレス・ポールスペシャル)に ベース弦の1、2弦を張り、2弦ベースとして使用していた(彼はこれをベーシターと名付けていた)。ギターのデイヴもストラトキャスターにギターの弦を3本張って使用している。チューニングもC#、G#、C# にしているという、ユニークなセッティングでライブやレコーディングをしていた。
ドラムのフィルを声で表現したり、 ラジオ・ボイス・エフェクトが鼻つまみ声だったりと彼等の持ち味のユニークなアレンジもそこかしこにあり、 かっこよく、楽しくもあるカバー曲だ。
このバージョンは彼等が1997年に来日した時の記念盤としてリリースされた『Rarities』に収録。 このCDにはチャック・ベリー「Too Much Monkey Business」やMC5「Kick Out The Jams」のカバー曲も収録されている。なおライブ・バージョンがシングル「Dune Buggy」にカップリング曲として収録されている。
御存じだとは思うが、バグルスのオリジナルは女性コーラスやシンセサイザーを使用した、 ポップでエレクトロニックなアレンジ。デビュー・シングルとしてリリース、 全英1位を記録(全米では40位)した。デビュー・アルバム『The Age Of Plastic』に収録されている。