PLASTICS「RELAX」
デビュー25周年を記念してリリースされた2枚組ベスト・アルバムで、1979年11月にイギリスのラフトレードからリリースされたシングル 「Copy c/w Robot」の2曲(初CD化)、未発表曲2曲のレアトラックを収録。
その未発表の1曲「Relax」は、曲が似ているわけではないがOMDの「Electricity」を思わせる不思議な浮遊感と疾走感を持った曲。 ギターのペナペナ具合も程良く決まっている。
プラスチックスはクールなイメージのバンドだったが、中西俊夫の低音と裏声を駆使した性急なボーカルスタイルは、クールでありながらも 聴き手の精神をホットにさせる魅力を持っている。そのパンキッシュなダンディズムはこの未発表曲「Relax」や例えば2ndアルバム収録曲でスローな「Park」にも顕著に現れている。
またステージがホットだったことは、同じく25周年を記念して発売された『Hard Copy』のDVD映像や、屋根裏ライブCDのジャケット写真を見ても証明済み。
そしてこのベストには「Copy」が3バージョン!収められている。ラフトレードバージョンはベースラインがダダダダッと直線的、他と歌詞が若干異なり、途中のチカによるホラーな叫びが特徴。 おなじみ1stアルバム『Welcome Plastics』収録バージョンはカラフル&キュートな音作り。 再録音アルバム『Welcome Back Plastics』収録バージョンは、ザクザクと刻むGang of Fourのようなギターがかっこいい。 曲調もファンキーになり(特にベースライン)、ボーカルも3種のなかでは一番力強い印象だ。