OMNIBUS a Go Go Vol.2『東京ロッカーズ』

“EDPS Complex”のコンテンツでも紹介しているが、やっぱり並べたくなるので。
『東京ニュー・ウェイヴ'79』より数週間遅れたが、1979年4月にリリースされた。日本のパンクへの目覚めという意味で、個人的にはこの2枚のアルバムは忘れられない名盤だ。 

収録曲全部にそれぞれ思い入れはあるけど、ミスターカイト(バンド名はビートルズの「Being for the Benefit of Mr. Kite!」から)の「Exit B-9」は特にお気に入りだった。
新宿(と思われる)の蛍光灯に照らされた地下道から、地上の喧騒を描き出す歌詞を語るように歌うジーンの歌声、シャープでありながらタメの効いた演奏、曲の後半 “ガラス張りのコーヒーショップ”と歌われる箇所の展開はスリリングにキマっている。
ミスターカイトのもう1曲、“罪なんて知らない、邪悪なんて知らない”と歌われる「Innocent」は、パティ・スミス「Gloria」の “ジーザスは誰かの罪のために死んだ/でも私の罪じゃない ” と言う歌詞との関連を考えたくなる内容だ。

リザード、フリクションと違ってこの後アルバムをリリースする事も無く解散してしまったミスターカイト。このオムニバスを聴いて気に入ったら、2001年リリースの発掘音源CD『Live Innocent』もぜひ聴いてみてほしい。

エスケンもユニーク。コロムビアから出てた『魔都』再発しないかな。オンデマンドCDでは売ってるけど(CD-R)。

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