OMNIBUS a Go Go Vol.22『TOKYO FLASHBACK 2』
灰野敬二と共演HIGH RISE、インディーの頃のゆらゆら帝国、ジャックス「マリアンヌ」のアヴァンギャルド・カバーの不失者、HIGH RISEや不失者のメンバーも参加していた狼の時間、等11バンドを収録。なかでもWHITE HEAVEN「Silver Current」は繰り返し聴いた曲だ。
WHITE HEAVENを聴いたのは、このサンプラーが初めてだった。低音が響き、フレーズが美しいベース(志村浩二)と、シンプルでいてメリハリのあるドラミング(石原謙)のリズム隊に、切れ味あるカッティング、パッキングフレーズ、時にパワフル、時にメランコリックなギターソロを聴かせてくれるギター(中村宗一郎)で、サイケデリックなグルーヴを生み出す。野性と妖艶な響き(ジム・モリソンの様だ)を兼ね備えたボーカル(石原洋)が歌うメロディも素晴らしい。この曲はWHITE HEAVENの2ndアルバム『Strange Bedfellow』にもアレンジを変えて収録されている。こちらもベースのフレーズを前面に、ジャジー&ムードのある仕上がり。
この時期は初期~1stアルバム『OUT』録音時のギタリスト栗原ミチオが不在で、 ベースに志村が加入、中村はベースからギターに変わった時期だが、その変化がバンドの魅力を引き出すことに成功していると思う。WHITE HEAVENのアルバムは1st『OUT』を除き入手困難で再発が待たれる。