OMNIBUS a Go Go Vol.36『KILLERMONT STREET 2001』
LD&Kレコードから2001年リリース。飛田薫のライナーによると“姿や形を進化させた21世紀の「ジャパニーズ・ネオアコ」をコンパイルした” アルバム。アルバム名はAztec Cameraの曲名に由来か。CD帯にも書いてあるが注目はCymbalsとadvantage lucy。
Cymbalsは新録カバー「(Love is Like)A Heat Wave」を収録。ロウ・ガレージ・スピーディ・キュート&クールな仕上がりで最高。
advantage lucy「地球」はリミックスヴァージョンで“far away ver.”。シングル「杏の季節」カップリング曲だが、元曲のシンプルなアレンジから子供の声やモールス信号風のSE、ギターのフレーズを加え、ドラム(打ち込みか)は差し替えられているようだ。元曲にあったスペイシーな部分を増幅した印象で、7分の長尺ナンバーになった。
もちろんその他にも魅力的な曲は収録されている。
CITROBALはシナトラやフォーフレッシュメン等で有名な「Day By Day」のカバーでラテン&クラブなアレンジ。3人組みガールズポップ・Sylvia 55の「Molly」にはゲストでCymbalsの矢野がドラムで参加。坂本和賀子と橋本由香利のユニットMaybelle「かげぼうしの頃」は伸びやかなボーカル、瑞々しくサニーサイドな演奏で正統的ジャパニーズ・ネオアコ曲。
フォーキーでありながら手数の多いドラムやオルガンも魅力的なRaymonds「Pages」、グッドメロディでピアノも印象的に使われているRunt Starは「落陽とファンファーレ」、 Apila(竹元悠子/ex. Honey Skoolmates)の「Goodbye Daydream」、Sunny Side Super Star(平野航)の「夢は終った(And there's no one around me)」はディラン・テイストのグッドフォーキーナンバー。
他、スピーディなエレクトロポップのSonic Coaster Pop、Color Filterによるリミックスバージョン「Floater」を収録したJet Ragや、cigarett、polyABC、パトラッシュ(諏訪好洋)、our hourの 全15アーティストを収録。
ルーシーとシンバルズのリリース当時の対談がloft-projectの記事にあり、このオムニバス盤について触れている。