OMNIBUS a Go Go Vol.84『READY STEADY GO The Countdown Records Story』

副題にカウントダウン・レコード・ストーリーとあるが、1980年代からのモッド・リヴァイヴァル重要人物エディ・ピラー・ストーリー1982-1988ともいえる内容。収録曲は年代で並べ替えたが以下の通り。2003年ビック・ビートからのリリース。

1982年にエディ・ピラーが始めたウェル・サスペクトからリリースしたファスト・エディのシングル曲「My Babe」はウィリー・ディクソンのモッド・カバー。続いて1985年に始めたカウントダウン・レコードから最初のリリースでジャケットも非常に洒落てるコンピレイション『5-4-3-2-1-Go』から、ファスト・エディの「I Don't Need No Doctor」はレイ・チャールズ、ハンブル・パイでヒットした曲のカバー。オーストラリアのバンド、ステュピディティはオルガンやホーンも入った豪華なアレンジでパワフルな「Bend Don't Break」、ダイアモンド・レコードからシングルをリリースしていたシーンは「Inside Out(For Your Love)」、ALLJACKS「Guilty」は洗練されたアレンジでグルーヴィーな曲。非常に良い。 キック「Stuck On The Edge of A Blade」はスピーディなビート・ナンバー、 他にモーメント「Stick & Stones」。

1985年リリースのメイキン・タイムのアルバムからは「Where The Rhythm Takes You」で、クールかつサイケな演奏が魅力。1986年リリースのプリズナーズのアルバムから「Wish The Rain」で、メロディアスな曲をポップなアレンジで仕上げている。1986年リリースのキックのシングル「I Can't Let Go c/w Armchair Politician」からは両面を収録。特にA面はポップ&ドリーミィーで魅力ある曲だ。

カウントダウン・レーベルは2年程で終ってしまうが、その後エディ・ピラーはリ・エレクト・ザ・プレジデントを始め “カウントダウン” コンピレーションをリリースする。1986年に第2弾のオーストラリア・バンドを集めた『Party At Hanging Rock』を、1987年には第3弾『スマッシング・タイム』をリリースする。その『スマッシング・タイム』からは、メイキン・タイムのもはや神秘的とも言えるサイケデリック・ビート・ナンバー「Honey」、プリズナーズの「Don't Burst My Bubble」はスモール・フェイセスの1969年リリース編集盤『In Memoriam』に収録されていた曲のカバーで、エキサイティングな演奏が聴ける。オルガンがシビレる程カッコいい。コンバイン「Dreams Will Come True」はビート・ナンバーだがコーラス部分等なかなか凝ったポップな仕上がり。ALLJACKSの「The Real Thing」は、こちらもキレのあるスタイリッシュな曲。このバンドはカウントダウンのコンピに参加した2曲のみなのだろうか。もう少し他の曲も聴いてみたい。他にリフレクション(リフレクションA.O.B.名義だった)「All I Want To Be」、ステュピディティ「I Read A Book」。

1988年リ・エレクトからのリリース・コンピ『ファイナル・カウントダウン』からは、メイキン・タイムのソウルフルな「Take What You Can Get」、 ロング・トール・ショーティのパンキッシュな「Falling For You」、ファスト・エディはこれまたレイ・チャールズで有名な(オリジナルはThe Five Du-Tones)「Shake A Tail Feather」のカバー。The Ambassadorsはスピーディでパンキッシュな「Don't You Ever Change」、他にリフレクション「Trapped In Time」。再結成ロング・トール・ショーティは2002年リリースのアルバムから「Shine On Me」。イントロが「クラッシュ・シティ・ロッカーズ」みたいなノイジーなパンク・チューン。エディ・ピラーが1987年に始めたアシッド・ジャズ(名義はカウントダウン)からのリリースだった。

このブログの人気の投稿

TH eROCKERS「可愛いあの娘」

NICO『LIVE IN DENMARK』

ザ・ルースターズ「PLAYLIST from ARTISTS」