My Wandering MUSIC History Vol.10 VAN HALEN『VAN HALEN』

1978年ワーナーよりリリースのアルバム。

1978年と言えば欧米ではパンク・ロックの嵐が1977年に吹き荒れた後で、セックス・ピストルズはもはや空中分解していた。そんな事は露知らず、田舎のガキはまだリッチー・ブラックモアに続くハード・ロック・ギター・ヒーローを求めていた。当時フレッシュなバンドが聴きたい!と感じていたところにアメリカからの強烈な一撃となったのがヴァン・ヘイレンの登場だった。

1曲目のコード感が気持ち良い「Runnin' With The Devil」に続く「Eruption(邦題:暗闇の爆撃)」を聴いたときの衝撃はまさに爆撃級に感じたものだ。速い超絶フレーズの連続、アーム・プレイもかっこよく、ライトハンドのフレーズは奇妙に響き “これ、どーやって弾いてるんだろう!?” とただただ驚くばかり。この2分に満たないインストゥルメンタル1曲が通常のアルバム2枚分くらいに匹敵するくらいの重みというか充実感というか満足度だった。

続く「You Really Got Me」はガキゴキしたリフと合いの手に入るギター・フレーズ、ロックン・ロールなギター・ソロもキマっている名カヴァー。だが当時キンクスのオリジナルはまだ聴いた事がなかった。4曲目「Ain't Talkin' 'Bout Love」はイントロのフレーズがかっこいい。ここまで完璧な流れ。

この後もほとんどが3分台の曲が続きコンパクトにまとまっていて、甘く緩いバラードなんか無くて、ジョン・ブリムのブルース曲「Ice Cream Man」の陽気なカヴァーもあり、フレッシュかつガツンと効いたアルバムだった。
ただ個人的にはヴァン・ヘイレンで気に入って聴いたのはこのファースト・アルバムのみ。

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