My Wandering MUSIC History Vol.14 OZZY OSBOURNE『BLIZZARD OF OZZ』
ブラック・サバスが1978年にリリースしたアルバム『ネヴァー・セイ・ダイ!』を当時聴いて、アメリカナイズされた内容に、悪くはないが “なんか違うんだよな~”と違和感を感じたものだが、この後サバスを脱退(というかクビ)したオジーは自身のバンドを結成。クワイエット・ライオットにいたランディ・ローズがギター、レインボーにいたボブ・デイズリーがベース、ドラムスにユーライア・ヒープにいたリー・カースレイクというメンバーにより制作されたファースト・アルバム。邦題は『血塗られた伝説』というタイトルだった。キーボードにレインボーにいたドン・エイリーが参加している。
アメリカ人のランディと組んだ楽曲制作は良い意味でのブリティッシュとアメリカンをミックスしたものとなり、聴き易くメロディアスでありながらヘヴィでダークな世界を表現することに成功しており、オジー・オズボーン完全復活を印象付ける仕上がりとなった。イギリスでは1980年にリリースされたが日本では確か少し遅れて1981年の初めに国内盤が出たと思う。
ランディ作のクラシカルなインスト小品「Dee」も含め全9曲、捨て曲なしの名盤。ハード・ドライヴィンな曲もいいが、リリカルな「Goodbye To Romance」、オカルティックなイメージの「Mr.Crowley」、ドラマティックな「Revelation (Mother Earth)」も聴きどころだ。このオジーのソロ・デビュー作の確かなギター・プレイによりランディは新しいギター・ヒーローとなった。
リアル・タイムで私がハード/ヘヴィのレコードを買っていたのはこのあたりまでで、オジーの2枚目も聴いたがあまり魅力を感じなくなっており、本格的にパンク/ニュー・ウェイヴへ興味が移行していった。