木梨憲武+忌野清志郎「ガンバレ日本」

2002年リリースのシングル。

2014年サッカー・ワールドカップ・ブラジル大会。決勝戦はドイツ VS アルゼンチン。スペインやイタリア、イングランドのグループリーグ敗退、コスタリカやコロンビアの躍進がサプライズだったが、やはり決勝戦に上がってくるのはワールドカップ優勝経験国。開催国ブラジルは失速、オランダとの3位決定戦にも敗れてしまった。日本時間の7月14日朝には優勝国が決まる。

今回取り上げたのも時を遡り、2002年日韓ワールドカップの時に木梨憲武がホストをしていたフジテレビのバラエティ番組から企画された応援歌。番組内では2002年4月19日にオンエアされているようだが、CDとしては同年6月12日にリリースされた。

「ガンバレ日本」の作詞は木梨と清志郎、作曲は清志郎。この頃の清志郎はLOVE JETSとしての活動をしていた時期でもあるので、LOVE JETSに変名で参加していたKANAME(ベース、キーボード、プログラミング)と阿部耕作(ドラム)によって録音されている。もちろん清志郎はヴォーカルとギターだ。但しメインのヴォーカルは木梨といえるだろう。加えてバッファロー・ドーターの大野由美子がミニ・モーグで参加している。

曲としては、まぁ木梨憲武がプロデューサーとしてクレジットされていることから、全体的な主導というかカラー/雰囲気は木梨憲武色が強いかな、と。清志郎はサウンド・プロデュースとしてクレジットされているので、演奏はタイトでTHE WHOライクでワイルドな仕上がりだ。

カップリングには2002年日本でのワールドカップ開催決定から心配されていた“フーリガン”を題材にした、なかばコミック・ソングの「フーリガンがやって来るヤーヤーヤー」を収録。こちらも作詞は清志郎と憲武、作曲は清志郎、KANAME、阿部がクレジットされたガレージ・パンク・テイストな仕上がりの曲。清志郎と木梨のダブル・ヴォーカルといえるが、木梨の語り部分がどうにもいただけない。現実の笑い事では済まない深刻なフーリガン被害を未然に防ぐため、2002年のワールドカップにあわせて出入国管理及び難民認定法にフーリガンの上陸を拒否したり強制退去させる条項が追加された。

「ガンバレ日本」、「フーリガンがやって来るヤーヤーヤー」ともにインストゥルメンタル・ヴァージョンが収録されていて、こちらはメインのヴォーカル・トラックが取り除かれたカラオケ・ヴァージョンだが、清志郎のコーラスは一部残されており、タイトな演奏のみが聴けるこちらのヴァージョンの方が清志郎ファンにはいいかな?

改めて2002年ワールドカップ日程を見てみるとこのシングルがリリースされた2002年6月12日の6日後、決勝トーナメント1回戦の6月18日対トルコ戦で日本は敗退してしまっている。何とも賞味期限の短い応援歌だったようだ。

さて現在の日本代表は4年後のロシア・ワールドカップを見据えての始動となるが、日本に別れを告げ、これまでの4年間を振り返った(ちょっとセンチメンタルな)ザッケローニの手記はこちら。ザッケローニSAMURAI BLUE監督手記IL MIO GIAPPONE“私の日本”
日本代表の旅は続く。 次はどんな日本代表応援曲が出来上がるだろうか…。

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