佐野元春「CONFUSION」
オリジナル発表から30年、完全生産限定の4枚組(CD×3、DVD×1)と写真集の超豪華記念盤で、大きなトピックはアルバム『VISITORS』制作時に録音されながら未発表だった「Confusion」が収録されていることだが、2004年に『VISITORS 20th Anniversary Edition』を購入済みの私としては、iTunesから「Confusion」のみ購入した。
決して安くはない価格のリパック再発に関してはいろいろと言われているし、私みたいに購入を見合わせた人もいると思うが、佐野元春のリスナー/ファンへの配慮はデジタル配信でこういうレア・トラックをアルバム購入のみにしないで、レア・トラック1曲のみでも購入できるようにしていることだ。まぁ256kbpsの音質で我慢しなければいけないけど。歌詞が読めないのも寂しいけどね…。
「Confusion」はクールな質感をもったエレクトリックなタンゴ/ラテン・テイストの曲で、オリジナル『VISITORS』に収録されていても良かったんじゃないか、と個人的には思う。前作までのテイストを強くもった「Tonight」と当時ニューヨークのカルチャーから影響を受け、ファンクやヒップホップの手法を大胆に取り入れた楽曲のちょうどあいだに位置するようなポップなメロディをもった曲だ。歌詞もなかなか刺激的。
「Complication Shakedown」のラストのギターサウンドと「Confusion」の冒頭のエフェクトのつなぎが良いかなと思って、私のiPodではオリジナル『VISITORS』の「Complication Shakedown」と「Tonight」の間(つまり2曲目)に入れて聴いている。