THE WHEELER「FEELS LIKE SUMMER」
NHK Eテレで毎週土曜日午前9時から放送しているテレビ・シリーズは現在第4シーズンを放送中だが、私がこのクレイアニメを見始めたのは第1シーズンの再放送だったと思う。
最初の頃の「ひつじのショーン」は牧場にひつじ達の黒くて丸い“ふん”が至る所にころころと転がっていて、変わった子供向け番組だなぁと思った。それにセリフが無いのでジェスチャーや表情だけで内容を理解するというのも面白い。動物達の鳴き声はあるけど、登場する人間(牧場主たち)も理解できるセリフは発しない。いつからか、ひつじ達の“ふん”は牧場から全く無くなった。今ではエンディング・クレジットの流れる映像で見ることが出来るだけだ。その「ひつじのショーン」が映画になった。
タイトルは『Shaun the Sheep The Movie(邦題:ひつじのショーン~バック・トゥ・ザ・ホーム~)』。もともとは同じアードマン・アニメーションズが1995年に制作した他の映画の脇役として登場したショーンが、2007年に1話7分のテレビ・シリーズとして放送が始まり、誕生20周年の2015年に大スクリーンの主役となったわけだ。85分の長編映画となってもセリフは無し。これがいい。セリフが無い分、話の内容が大げさだろうが 泣ける部分があろうが嫌味に感じない。起伏のあるストーリーが丁度いいんだ。話の内容は子供向けなんだけどこのハッピーな感じ、好きだなぁ。あ、田舎で暮らしているショーンたちが大都会で冒険する話ね。まぁ子供に混じって観るのは多少気がひけたけどね…。
で、映画の中でも重要な、というかノスタルジックな意味づけもある主題歌がティム・ウィーラーの「Feels Like Summer」。ティムはAshのヴォーカル・ギタリストである。Ash…ブリット・ポップ・ムーブメントといわれた1990年代中盤、そのバンド名は頻繁に目にした。私の贔屓にしている60FT DOLLSが収録されているコンピにAshの曲が収録されているものもあった。
ティム・ウィーラー、元カイザー・チーフスのニック・ホジソン、イギリスの作曲家イラン・エシュケリによって書かれた3分間の甘酸っぱいブリット・ポップなナンバー。ビーチ・ボーイズ・テイストも感じるサマー・ソング。
「Feels Like Summer」のMV。映画のシーンも出てくる。