TH eROCKERS「ムーンナイト・ラブ」
1991年3月29日新宿パワーステーションで行われたロッカーズの再結成ライヴ(メンバー・陣内・谷・角・橋本・船越) はライヴ・アルバム『LIP SERVICE』は聴いていたんだけど、当時ビデオテープで発売された『13×7』は未見で今回のDVD化再発で初見。
CD『LIP SERVICE』と曲数は違うけど同内容なんだろうと思っていたが違っていた。CDが1991年3月29日新宿パワーステーションのライヴのみに対して、DVDは9曲目の『可愛いアノ娘』の途中から、1989年7月15日に日比谷野音で行われたデビュー時のメンバー(陣内・谷・鶴川・穴井・船越)での再結成ライヴ映像に切り替わる。ビデオ発売当時13曲のうち1曲目~9曲目の途中までがパワステ、9曲目の途中~11曲目までが野音のライヴから収録された映像、その後12曲目と13曲目が再びパワステのライヴという内容。だから13曲を7人のメンバーで、という意味のタイトルになるわけね。ストーンズにならって。
今回のDVD化再発では1989年7月15日の日比谷野音の映像5曲がボーナストラックとして追加収録された。 ボーナストラック分は当時のスタッフが所有していたテープから起こした映像ということで、画質・音質の修正・編集はおこなわれていないが個人的には殆ど気にならない貴重な記録だ。そのボートラに収録されていた「ムーンナイト・ラブ」。
エディ・コクランの「Somethin' Else」を下敷きにして“公衆便所の落書きのよなアイツが目も醒めるよな女つれ…” という痛快な歌いだしの歌詞をつけたところで名作決定。こんな歌詞書けないよ。月夜のツキと運のツキを織り交ぜて使ってるところも工夫を感じる。スタジオ録音はファースト・アルバム『WHO TH eROCKERS』に収録されていたグッドロッキン・ナンバー。
ボーナストラック5曲は冒頭の「ジャッキー」から陣内の気合の入った(入り過ぎてる)パフォーマンスが見られる。ボートララストの「涙のモーターウェイ」で聴ける谷のディレイのかかったギターもあの時代を表しているなぁ。