My Wandering MUSIC History Vol.81 ECHO & THE BUNNYMEN『ECHO AND THE BUNNYMEN(ネヴァー・ストップ)』
エコー&ザ・バニーメンのミニ・アルバム。バニーズのレコードでは2枚目に購入したと思う。
1983年10月から行われた、日本を含むアジア、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカをまわるワールド・ツアーにあわせて、ツアー先の国々でリリースされた。バニーズは1984年1月に初来日しているが、日本では来日記念盤として1983年12月21日にリリースされている。
メインはA面の1曲目「Never Stop (Discotheque)」で、イギリスでは1983年7月にリリースされたシングル曲の12インチに収録されていた“ディスコティック”ヴァージョン。7インチ収録ヴァージョンより1分ほど長いロング・ヴァージョンになっていて、この12インチ・ヴァージョンのミックスはデイヴィッド・バルフとバニーメンによるもの。
1983年当時、エレクトロ一辺倒のディスコ・ミュージックに対抗する意識もあったのだろうか、チェロなどアコースティックな弦楽器を使用し、弦の響きやピアノ、パーカッションを上手く使ったダンス・ミュージックに仕上げられた、いわばウッド・テイストのディスコ・チューン。 プロデュースはヒュー・ジョーンズ。日本盤帯には英ダンス・フロア・チャートで1位を記録した、とある。「Never Stop」はイギリスのシングル・チャートでは15位を記録した。
「Never Stop (Discotheque)」に続いては、時代をさかのぼり1980年リリースのセカンド・シングル曲でファースト・アルバム『クロコダイルズ』収録曲「Rescue」、それにアルバム『ポーキュパイン』からのシングル曲「The Cutter」でアナログ盤はA面終了。
B面はアルバム『ポーキュパイン』収録のシングル曲「The Back of Love」で始まり、このミニアルバムのもうひとつのハイライト、「Do It Clean」のライヴ・ヴァージョンが2曲目に収録されている。
1983年7月18日、ロンドン・ロイヤル・アルバート・ホールにおけるライヴ・ヴァージョンで、 セカンド・ギタリストやストリングスも参加、後半イアンが即興的に歌うビートルズの「All You Need Is Love」、ジェイムス・ブラウン「Sex Machine」、ナット・キング・コール「When I Fall In Love」を含む、6分半に及ぶエキサイティングなヴァージョンだ。イギリスでは1984年1月にリリースの12インチ・シングル「The Killing Moon」のカップリングとして収録している。
1983年7月18日のロンドン・ロイヤル・アルバート・ホールにおけるライヴの音源は、日本ではFMで放送されて私もテープに録音して繰り返し聴いたが、 『Lay Down Thy Raincoat and Groove』と題されたヴィデオも存在する。おそらくBBCが制作したものと思われるが、日本でも発売されたヴィデオ『ピクチャーズ・オン・マイ・ウォール』に数曲が収録されていて、「Do It Clean」の観客をも巻き込んだエキサイティングな演奏を見ることが出来る(この日のライヴからは他に「Going Up」と「All That Jazz」がヴィデオに収録されている)。
エコー&ザ・バニーメンの初来日スケジュールは下記のとおりだった。
1984年
1月12日(木)東京・渋谷公会堂
1月13日(金)名古屋市公会堂
1月16日(月)大阪・フェスティバルホール
1月17日(火)東京・中野サンプラザ
1月18日(水)東京・中野サンプラザ
最終日の模様は11曲がNHK-FMで放送され、これもテープに録音して繰り返し聴いたなぁ。