追悼・JEFF BECK
突然の細菌性髄膜炎により、1月10日に亡くなった。78歳だったという。
ギター小僧だった頃は、ジェフ・ベック・グループ、BBAのアルバム、ジェフ・ベックのリーダー・アルバムは誰かしら持っていて貸し借りして聴いていた。『ゼア・アンド・バック』までは聴いていたなぁ。
今、家にあるCDはヤードバーズを除けば『ブロウ・バイ・ブロウ』のみ。かつてアナログ時代には“ギター殺人者の凱旋”というやや物騒な邦題がついていたが、殺人的なテクニックをもつギタリストの2年ぶり傑作ギター・インスト・アルバム、的なニュアンスか。
久々にCDラックから取り出して聴いたが、聴きやすく親しみやすい内容で、ファンキーな曲が多く軽快なリチャード・ベイリーのドラムスも心地よい、ビートルズの「She 's A Woman」の陽気なインスト・カヴァー、スリリングな「Scatterbrain」、のびやかな「Freeway Jam」など、明瞭なトーンで澱みなく繰り出されるギター・フレーズはスポーティな印象もあり。
スティーヴィー・ワンダーが作曲したシリータ・ライトの曲をインスト・カヴァーした「 Cause We've Ended As Lovers(邦題:哀しみの恋人達)」のクールでエモーショナルな名演は永遠に残るだろう。
ラストの「Diamond Dust」は、ジョージ・マーティンのオーケストラ・アレンジとマックス・ミドルトンのキーボードがジェフのギターと絡むリリカルな曲。
RIP...