MY PLAYLIST Vol.5『THE VERY BEST OF SHINYA OHE PORTRAIT YEARS 1987-1990』

ザ・ルースターズ後の大江慎也のベスト盤というと1989年にリリースされた『カレイドスコープ 1986-1989』があるけどこれはリミックスが施され全曲英語詞ヴァージョンという仕様だった。

同じ頃、自分でも選曲してカセット・テープに録音してベスト盤を作ったが、カセットはだいぶ処分したので残ってない。その後(2001年頃だと思う)MDレコーダーを買ったので1988年のCDシングルや1990年にリリースされたアルバム『WILL POWER』(+ONES名義)からも選曲してMDに録音した。その後CD-Rにも録音したなぁ。

1990年に音楽活動を一時停止、その後大江が語ってきたポートレイト・レコード(つまり柏木省三)との確執。自分の意思が反映されていない内容だとポートレイト絡みのリリース作品を否定する大江慎也。だけどあの頃大江の作品を追いかけ、突き抜けた作品となった4枚目のアルバム『PECULIAR』は特に気に入ってたしライヴにも行った。この頃ニューオーダーの『テクニーク』を愛聴してたから大江のダンサブルなデジタル・サウンド(とアコースティックなサウンドの共存)は歓迎だったが、それほど間を置かずにONESを伴ってハードなギターを軸にしたバンド・サウンドに回帰したのは個人的にちょっと残念だったな。まぁこの後来る潮流を見据えた変化だったのかもしれないけど。

以下、私の選んだ、THE VERY BEST OF SHINYA OHE PORTRAIT YEARS 1987-1990。

 1. LALALA(作詞:大江慎也 作曲:柏木省三)
 2. Just Walkin' That Road(words・Mary / music・Shozo, Tamotsu)
 3. She's Got A Way (No No No)(words・Mary / music・Tamotsu, Syozo)
 4. Peculiar(作詞:大江慎也 作曲:重藤功)
 5. Kaleidoscope(words・Shinya, Mary / music・Shinya)
 6. Drooping Affection(words・Yamazen / music・Katsuyuki)
 7. Tonight(作詞・作曲:柏木省三)
 8. Feeling Emptiness(words・Shinya / music・Kera)
 9. I Can't Help Myself(Holland-Dozier-Holland)
10. Say Hello!(作詞:Norico 作曲:重藤功)
11. Stranger In Town(RYUJI / MARR)
12. Street Light(words・Shinya / music・Isao)
13. Love Love Love(words / music・Shinya)
14. Blood + Soul(作詞:大江慎也 作曲:柏木省三・富永保)
15. Get Happy(作詞:大江慎也 作曲:重藤功)
16. Animal Nature (I Don't Know Why)(K.SAEKI / ISAO)

という内容。全16曲で収録時間は約72分。
Track1. 14 from『BLOOD + SOUL』(1988年)
Track2. 6. 8. 13 from『HUMAN BEING』(1987年
Track3. 5. 12 from『ROOKIE TONITE』(1987年)
Track4. 7. 10. 15 from『PECULIAR』(1989年)
Track9 from CD single「(Give Him A) Great Big Kiss c/w I Can't Help Myself」(1988年
Track11. 16 from 『WILL POWER』(1990年

曲名だけを見るとベスト盤『カレイドスコープ 1986-1989』とそれほど変わらない選曲(9曲が同じ)だが、私がリストアップしたのはオリジナル・アルバムからのヴァージョンで7、10、15は日本語詞。まぁ大江慎也のこの時代の代表曲といえるだろう。4は不穏な揺らぎが感じられるナンバー。冒頭の1〜4の流れは気に入ってる。

6は作詞・山部善次郎、作曲のKatsuyukiは元ドリルの井上克之。山善は自身の1989年リリースのアルバム『NATURALLY』に「色褪せた恋」として収録している(山善ヴァージョンは大江ヴァージョンの♩〜Drooping Affection〜と歌われるリフレインはなく、後半に歌詞が追加されている)。7はややホラーめいた内容ながらブライトな曲調の柏木作で冒頭のビプラスラップも効いてる。8は作詞・大江、作曲は当時有頂天のヴォーカリストとして活動していたケラでルースターズのアルバム『DIS』をイメージして作ったという、つやつやしたデジタルなアレンジの楽曲。9はCDシングルとしてリリースされた「(Give Him A) Great Big Kiss」のカップリング曲でフォー・トップスのカヴァー。まぁこの時期大江は色々カヴァー曲あるんだけど、流れ的にデジタルなこの曲を選曲。

11は大江慎也+ONESのアルバム『WILL POWER』 からのフォーク・ロックな曲。作詞のRYUJIはアルバム『BLOOD』や『PECULIAR』でも作詞クレジットのある西脇龍二と思われる。12はファーストアルバム『ROOKIE TONITE』収録曲でヘヴィなブルースの雰囲気がありつつも様々な展開を聴かせる曲で特に好きな曲。15は歌詞もメロディもアレンジもパーフェクトなこの時期を代表する超名曲。ラストはONESとのアルバムからややDOB色の強い曲。

プレイリストのタイトルについては、ポートレイト・レコードからのリリースだけじゃなくメジャーのジャパン・レコードやクラウンのviceからのリリース曲も選んだけど、まぁマネジメントはポートレイトが担当していたということで。

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