PANTA参加ディスク1.『THE COVER SPECIAL』

ミュージックマガジン増刊『パンタ/頭脳警察 反骨のメッセージと叙情が交差するロック詩人の航跡』のディスコグラフィのなかで紹介しきれなかったと思われる幾つかのディスクを取り上げてみたい。

1988年2月6日、渋谷公会堂で行われたカヴァー・イヴェントの模様を収録したライヴ盤『THE COVER SPECIAL』(1988年4月6日リリース)。多くのミュージシャンが参加しているが、柴山俊之+SENTIMENTAL FOOL UNIT、PANTA UNIT、JOHNNY THUNDERS UNIT、THE ROCK BAND UNITという、4つのユニットでの出演となった。

PANTA UNITのメンバーは、
PANTA
中山努(Key)
中谷宏道(B)
西山嘉治(Dr)
菊池琢己(G)
という当時のパンタ・バンドのメンバーに、
ムーンライダーズから鈴木慶一
有頂天からケラ、コウ
ARBから石橋凌、白浜久
が参加している。

CDに収録されているのは、メインでパンタがヴォーカルをとる、
「The End〜Tomorrow Never Knows〜White Rabbit〜Somebody To Love〜The End」
という12分におよびドアーズ、ビートルズ、ジェファーソン・エアプレインのカヴァー・メドレーで、パンタ曰くサイケデリック・メドレー、「White Rabbit」のパートでヴォーカルをとっている鈴木慶一曰くベトナム戦争映画プロジェクトという付加価値もついている、という今聴いてもその完成度は高いもの。さらに「Somebody To Love」の冒頭部分にはローリング・ストーンズの「Paint It Black」のフレーズが挿入されている。「White Rabbit」で鈴木慶一がディズニー・ミッキーマウスの絵の入った分厚い本を見ながら(たぶん歌詞を挟んでいたのだろう)歌っていたのが印象的だった。

さらに有頂天からケラをヴォーカル、コウをギターに迎え丸山(美輪)明宏で知られる「メケメケ」を演奏、ARBから石橋凌とギターの白浜久を迎え「Route 66」を石橋が、「Money」で白浜久がヴォーカルをとった。

下記はCD未収録部分も含め、当日PANTA UNITが演奏した曲。
1. Revolution(The Beatles)
2. I'm A Man(Spencer Davis Group)
3. メケメケ/Voケラ(丸山明宏/シャルル・アズナヴール/ジルベール・ベコー)
4. ブルー・ジーンと皮ジャンパー/ with Voケラ (アダモ)
5. Like A Rolling Stone(Bob Dylan)
6. The End(The Doors)
    Include
           Tomorrow Never Knows(The Beatles)
           White Rabbit/Vo鈴木慶一(Jefferson Airplane)
           intro Paint It Black(The Rolling Stones)
           Somebody To Love(Jefferson Airplane)         
7. Money(That's What I Want)/Vo白浜久(Barrett Strong/The Beatles)
8. Route 66/Vo石橋凌(Bobby Troup/The Rolling Stones)
9. Let's Spend The Night Together/with ケラ、コウ、石橋、白浜、鈴木(The Rolling Stones)

この日の映像はテレビ神奈川(TVK)「ライブトマト」で放送されており、PANTA UNITでは、1、3、6の「White Rabbit〜Somebody To Love」 、7、8が放送されている。

告知チラシ



このブログの人気の投稿

TH eROCKERS「可愛いあの娘」

NICO『LIVE IN DENMARK』

ザ・ルースターズ「PLAYLIST from ARTISTS」