PANTA参加ディスク5. 『BOOGIE WITH THE WIZARD〜A TRIBUTE TO MARC BOLAN & T.REX〜』

ミュージックマガジン増刊『パンタ/頭脳警察 反骨のメッセージと叙情が交差するロック詩人の航跡』のディスコグラフィのなかで紹介しきれなかったと思われる幾つかのディスクを取り上げてみたい。

1997年11月21日、テイチクよりリリースのT.REXトリビュート盤に頭脳警察で参加している。メンバーはパンタ、トシに、G藤井一彦、D後藤升宏、チェロ坂本弘道、ヴァイオリン阿部美緒、アコーディオン田村亜紀。

頭脳警察が演奏したのは「Rip Off〜Girl」のメドレーで両曲とも『エレクトリック・ウォリアー』(1971年)収録曲。「Rip Off」はタイトなリズムにトシのコンガが効いてる。藤井一彦のギターもいいし。パンタのヴォーカルも合いの手も生き生きしてる。転調して弦が入り盛り上がっていく“I'm the King of the highway〜”というところが非常にかっこいい。メドレーでアコギのストロークで始まる「Girl」へ。静謐なアコーステイック・アレンジで弦の響きにパンタのヴォーカルが冴える。

このカヴァー「Rip Off〜Girl」は、その後頭脳警察結成40周年記念ボックス(2010年リリース)『無冠の帝王』のCD1『間違いだらけの歌』にボーナス・トラックとして収録、さらに2015年には『間違いだらけの歌』が単独リリースされて増刊『パンタ/頭脳警察 反骨のメッセージと叙情が交差するロック詩人の航跡』のディスコグラフィにも紹介されている。

だけどこの『BOOGIE WITH THE WIZARD〜A TRIBUTE TO MARC BOLAN & T.REX〜』には15曲目に収録されているボランズ・チルドレン名義の「T.REX Tribute Medley」にもパンタは参加している。
ボランズ・チルドレンによる「T.REX Tribute Medley」は、
a) 20th Century Boy/吉井和哉(ザ・イエロー・モンキー)
b) Metal Guru/ROLLY
c) Hot Love/本田泰章
d) Children of The Revolution/パンタ
e) Dandy In The Underworld/秋間経夫(マルコシアス・バンプ)
f) Telegram Sam/広石武彦
g) Get It On/本田泰章、ROLLY、広石武彦、パンタ
という内容で10分25秒のトラック。曲名後に記載したのはその曲を歌ったヴォーカリスト。

パンタのパート「Children of The Revolution」は1分30秒位で女性コーラスを従え魅力的なヴォーカルを聴かせる(短いけどね)。「Get It On」は4人でヴォーカルを分けあいパンタは終盤の“You're an untamed youth / That's The Truth〜 ”の一節を歌い、コーラスにも参加している。

このトリビュート盤、T.REXを愛してやまないアーティストが参加しており、頭脳警察の他、マルコシアス・バンプ、ちわきまゆみ、高木完、広石武彦(元アップビート)、本田泰章、ROLLYなどが参加している。

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