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NHK総合『あさイチ』・2025年7月4日(金)「プレミアムトーク」に佐野元春が出演!

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NHK総合『あさイチ』(午前8:15〜午前9:55)。 博多華丸・大吉と鈴木奈穂子アナがキャスターの情報番組だが、2025年7月4日(金)の「プレミアムトーク」に佐野元春が出演決定。生放送、どんなトークになるのか楽しみだ。佐野元春による朝ドラ受けはあるのか? 以下 『あさイチ』HP より。 プレミアムトーク 佐野元春 ▽デビュー45周年目にして初の生放送トーク番組出演! ▽スガシカオが語る佐野元春の魅力とは?! ▽今回、番組のためだけに用意してくれた初公開映像!伝説の♪SOMEDAY ▽およそ20年ぶりとなる大規模全国ツアーにのぞむ思いとは?  佐野元春HP・Moto's Web Serverの最新ニュースページは こちら 。 画像はデビューシングル「アンジェリーナ c/w さよならベイブ」。1980年3月21日リリースの7インチ。

浅川マキ『浅川マキがいた頃 東京アンダーグラウンド -Bootlegg-』

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2010年にリリースされた浅川マキのDVD作品『浅川マキがいた頃 東京アンダーグラウンド -Bootlegg-』が2025年5月に再発された。以前から見たかったんだけど、廉価盤となったこともありようやく視聴。 浅川マキが生前より企画・監修・編集をしていたというドキュメンタリー。 黒髪、黒服、黒いサングラス…黒の上を途切れることなく流れる煙草の煙…形を変えて広がってゆく。男達が演奏する音の断片…泉谷しげる、山内テツ、山下洋輔、向井滋春、日野皓正、セシルモンロー、渋谷毅、植松孝夫、川端民生、下山淳…代わる代わる…スタイルを変えジャンルを飛び越えて。 浅川マキは唄から間奏になるとしゃがみ込み煙草に火をつける。長いインプロになりソロはサックスからトロンボーン、そしてピアノへ。浅川マキは演者へ拍手を送り、深々と吸い込み煙を燻らせる…音の感触を確かめるように、音の行方を見定めるように。 複数の会場で撮影されたライヴ/リハーサルの映像は、ほとんど手持ちのビデオカメラで撮影、付属のマイクで音声収録していると思われ、ノイジーな映像と音は副題のとおり公式ブートレグといった趣だ。浅川マキも当然登場するが、むしろ主となる登場人物は共演者の男達だろう。細切れの演奏者たちの映像をコラージュのように繋ぎ合わせ、アンダーグラウンドに身を潜める浅川マキの姿と音へのこだわりを浮かび上がらせていく。 下山淳、池畑潤二、奈良敏博、野島健太郎のルースターズ+シナロケ組によるサイケデリック爆音ライヴ映像は約7分。ダイナマイト・キックス池畑とストラトやファイヤーバードを爆音で掻き鳴らす下山。手持ちカメラを下山の前で撮影しているため異常にギターの音がウルサイ。「Kaleidoscope」、「Zero Hour」2曲の断片で映像も荒く処理されているが個人的にはこれを見るためだけでも価値あり。ベースはダンディな奈良、キーボードにニューウェイヴな佇まいの野島健太郎。 下山は文芸坐ル・ピリエのリハーサル映像にもアコギをスライドで弾く姿が映っている。 モノクロの映像は8mmカメラだろうか。浅川マキが監督した、原田芳雄がプロデューサー役、浅川マキが歌うことに懐疑的な気持ちを持つ歌手役で登場する短編映画『男からの声』を含む。

私の放浪音楽史 Vol.110 小山卓治『微熱夜』

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1985年10月21日、CBSソニーからリリースの12インチ・シングル。 アルバム『PASSING』から4ヶ月後にリリースされた小山卓治初の12インチ・シングル。A面にはダンサブルなタイトルトラック「微熱夜」を収録。イメージは“真夜中の喧騒”ということで、特定1日の情景というより、多数の人々が行き交う都市の日常の喧騒を描いたものだろう。パーカッション(演奏はペッカー)を多用したアレンジでざわざわした群衆が無秩序にうねる感じと、微熱気味の夜からヒートアップした夜へ移りゆく様をよく表している。”今夜最初のいけにえが出た サイレンが勝ち誇ったように 人の群れをふたつに裂いた”という俯瞰したような視点の歌詞と、今夜はがっかりだったけど、明日また会おう、という内容のリフレインがいい。ファーストアルバムで“ちっぽけなカーニバルに乾杯”と歌った、名もなき路上の劇場で繰り広げられる高揚感をダイナミックにさらにパワフルに表現した。 B面の1曲目は「Show Time」。“俺のショーの始まり”とショータイムを告げる主人公の男は、“俺は夜のテロリスト Yes, it's a show time このままじゃくたばらないぜ”となかなか物騒に自身の“モノクロの夢”を売り込む。が、曲調はしっとりとアーバンなテイスト。矢口博康の吹くサックスがいい。 B面2曲目は「Passing Bell」の1985年9月7日、渋谷LIVE INNでのライヴ・ヴァージョンを収録。当時徐々に盛り上がっていた小山卓治の人気を伝えるサンプルとしても重要。 バックバンドにはDADと名前がつけられ、この12インチ盤からバンド名がクレジットされている。 ジャケットは「東京湾の埋め立て地で横殴りの雨と風の中で撮影した」( オフィシャルHP RED & BLACK の小山のコメント)という状況で井出情児が撮影した写真だが、ややぼんやりしたデザインになっているのが残念だ。左端に写る車はシトロエン2CVか。 PVも作られた。 小山卓治「微熱夜」PV 小山卓治「Show Time」PV 参考文献:ミニコミ『OYAMA TIMES VOL.6』(1985年りぼん)

私の放浪音楽史 Vol.109 小山卓治『PASSING』

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1985年6月21日、CBSソニーからリリース。 前作から約1年ぶりに発表された小山卓治のサード・アルバム。デビュー以来レコーディング、ライヴを共に活動したTHE CONXと別れ、自身のバンドとするべくメンバーを集めレコーディングした。 ドラムは引き続きTHE CONXのカースケこと河村智康。ギタリストにはSASの松田弘のソロ作や大沢誉志幸等のレコーディングに参加していた原田末秋。キーボードは小柴大造&エレファントや葛城ユキのバックで演奏していた三国直文。サックスは藤井正弘でパンタのスウィート路線時にバックで演奏していた。このアルバムでは1曲のみクレジットされている(他のサックスはリアルフィッシュの矢口博康)。ベースは山下好男で、サックスの藤井と同時期にパンタのバックを務めていたバンドT-BIRDのメンバーだった。 ミディアムなロックナンバー「気をつけたほうがいいぜ」に始まり、ジャングリーでリリカルなアレンジの「Night After Night」、映像を喚起させるリズミックな「裏窓」、アナログではA面のラストで8分に及ぶ感動的な力作「Passing Bell-帰郷」、原田末秋作曲の「Time」、ヘヴィでジャジーな雰囲気の「Lucky Guy」、アコースティックでハードな感触がある「Dogs」、原田のギターが活躍する「Escape」、穏やかな曲調の「もうすぐ」の9曲を収録。プロデュースは小山卓治と原田末秋。 なんといっても、友人の死をきっかけに昔仲間が集い、思い出を語る情景を歌った「Passing Bell-帰郷」が圧巻。この曲で歌われる“若さなんて棒に振るもの 俺達の口癖だった”というフレーズには影響されたな…そのまま人生を棒に振ったけどね…。 「Lucky Guy」はチキンレースと思われる男子が陥りがちな度胸試しの顛末を描いた、少しジェームス・ディーンの『理由なき反抗』を思い出す内容で印象に残る曲。 「もうすぐ」は男女の歌というより、少年と少し歳が離れた“君”が孤児院のような施設を抜け出し二人で生きて行くことを選んだ、という歌かなと思う。霞んだ空気に光が差し込むような穏やかなアレンジが好き。 小山の書く歌詞は都市に生きる人々の情景や感情を鋭く描き出す。コラムを読んでいるようでもあり、ハードボイルド小説や映画の登場人物のようなセリフもある。それにムーヴィーカメラの...