My Wandering MUSIC History Vol.38 Dr. FEELGOOD『MALPRACTICE』

1975年、United Artistsよりリリースのアルバム。

しかしこのフィールグッズのセカンド・アルバムは因果なタイトルとも思えるなぁ、先日のウィルコの病気が誤診だったニュースを見ると。このタイトル、フィールグッド医師はヤミ医者って感じかな。

1980年頃にARBを聴くようになって、そのサウンドのルーツだっていうので私の友人たちはDr.Feelgoodを聴き始めていた。その頃初期ウィルコ在籍時のフィールグッズで入手しやすかったのはこのセカンド・アルバム『マルプラクティス(邦題:不正療法)』で、私が初めてフィールグッズを聴いたのはこのアルバム。英UAからのリリースだが私が聴いたのはアメリカのコロムビア盤だった。なので名盤ファーストはもう少し後で聴いた。だけどこのセカンドもファーストと同じくらい良くできたアルバムで聴き易く大好きなアルバム。

ボ・ディドリーの曲でジョニー・キッド&ザ・パイレーツ版を参考にしたと思われる「I Can Tell」で始まるがイントロ一発でノックアウト。ウィルコは16~17歳ころ、ジョニー・キッド&パイレーツのシングル「I Can Tell」が物凄く好きなレコードで、友達の家に行くときはいつも持っていって聴いていたそうだ。カヴァー曲では、ヒューイ“ピアノ”スミス&ザ・クラウンズのR&B「Don't You Just Know It」の緩いノリが最高だし、第9監獄の暴動をテーマにしたザ・ロビンズ「Riot In Cell Block No.9」でマシンガンサウンド炸裂!。これも古いブルースでキャンド・ヒート等がカヴァーしていた「Rolling And Tumbling」、イントロのリフとリズムが印象的なボビー・パーカー「Watch Your Step」を取り上げている。

ウィルコのペンによる曲では、代表曲のひとつとなる「Back In The Night」、カキコキ・ギターが特にカッコいい「Another Man」、ブルージィな「Don't Let Your Daddy Know」、ドクターネタの「You Shouldn't Call The Doctor (If You Can't Afford The Bills)」ではリー・ブリローとウィルコのダブル・ヴォーカルも聴きもの。

このほか、ウィルコ・ジョンソンとウィルコのギター師匠ミック・グリーンの共作曲「Going Back Home」、ウィルコとベースのジョン・B・スパークスに加えニック・ロウが共作した「Because You're Mine」はノリがとにかく気持ちいい曲。ボブ・アンドリュースが「Don't You Just Know It」と「You Shouldn't Call The Doctor(If You Can't Afford The Bills)」の2曲でピアノをプレイしている。

どの曲もフィールグッズ・サウンドの魅力が詰まった必聴のアルバム。

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