ニック・ホーンビィ著・森田義信訳『ハイ・フィデリティ』
この本をお勧めできる人トップ・ファイブ。
1.中古レコード屋さんに行く事が好きな人。
2. 好きな人や、誰かのためにオムニバス・テープ(今はMDか..)を作った事のある人。
3. 恋人に自分が好きで相手にも好きになって欲しいと願いながら、半ば強制的に自分の好みのレコード(CD)をプレゼントした事のある人。
4. 誰かと喧嘩をしたり、嫌な事があった後、レコードの整理をして心が落ち着いた経験のある人。
5. 無人島に持っていく5枚のレコードを選んだ事のある人。
1.中古レコード屋さんに行く事が好きな人。
2. 好きな人や、誰かのためにオムニバス・テープ(今はMDか..)を作った事のある人。
3. 恋人に自分が好きで相手にも好きになって欲しいと願いながら、半ば強制的に自分の好みのレコード(CD)をプレゼントした事のある人。
4. 誰かと喧嘩をしたり、嫌な事があった後、レコードの整理をして心が落ち着いた経験のある人。
5. 無人島に持っていく5枚のレコードを選んだ事のある人。
主人公のロブは”チャンピオンシップ・ヴァイナル”という中古レコード屋の店主だ。コレクター向きでパンク、ソウル、ブルース、R&Bなどのレコードを置いている。
店にはディックとバリーというバイトがいる。みな三十過ぎだ。物語はロブとガールフレンドのローラの関係を軸に、浮気性で優柔不断なロブが知り合う女性や、周りで起こる出来事がクールな視点で描かれている。
ロブは知り合う人を、その人の好む音楽を基準に判断したりするなど、長い間仕事でも
プライベートでも音楽にどっぷりと浸かって生活していたため、ノーマルな感覚からは少しずれているような男。
プライベートでも音楽にどっぷりと浸かって生活していたため、ノーマルな感覚からは少しずれているような男。
だが、私にはこの本の中に書かれている、ロブのレコードや音楽に対する思いや、”自分の好きなものが絶対だ”という感覚や、レコード店での買い物客の行動などに”あはは、私自身だ”と思ったものだ(女性関係はぜんぜん違うけど)。
著者のニック・ホーンビィは1957年イギリス生まれ。
イギリスのミュージック・シーンを踏まえつつ、こういうカッコつけない、等身大の音楽小説は始めて読んだ。楽しく読む事ができ、けれどもとても身につまされる作品だ。
巻末の訳者の注解も楽しめる。
日本版発行 : 1999年7月
イギリスのミュージック・シーンを踏まえつつ、こういうカッコつけない、等身大の音楽小説は始めて読んだ。楽しく読む事ができ、けれどもとても身につまされる作品だ。
巻末の訳者の注解も楽しめる。
原題:High Fidelity
著者 : Nick Hornby
訳者 : 森田義信
出版 : 新潮文庫日本版発行 : 1999年7月