追悼・坂本龍一
4月2日、日曜日の夜10時頃飛び込んできた臨時ニュース。
今年1月にNHKで放送された『Playing the Piano in NHK & Behind the Scenes』で映し出されていたのは病と闘う坂本龍一の姿、そして体力と気力を振り絞りピアノに向かって自分の愛する音を紡ぐ姿であった、
私がYMOを聴き直すきっかけとなった、サイバーパンクを先取りしたともいえるジャケットに包まれたUSリミックス仕様のファースト(1979年)。坂本龍一作の東風(Tong Poo)収録。たぶん買ったのは1980年代後半。
映画『戦場のメリークリスマス』はロードショーで観たと思っていたが思い返してみると、どこか名画座の大島渚監督特集で観たと思う。(一時期大島渚映画に嵌まってた)。武士道精神の塊、生粋の日本軍人ヨノイ大尉を坂本龍一が演じるというのも意外だったが、ボウイ演じる捕虜のセリアズに惹かれていく、憎むべき敵への好奇心/憧れという裏腹な感情を表現した秀逸な演技だった。言わずもがなの名作サントラ『戦場のメリークリスマス』(1983年)はヨノイ・ジャケ。デヴィッド・シルヴィアンの歌う「Forbbden Colours(禁じられた色彩)」収録。
クールでアヴァンギャルドな『B-2 UNIT』(1980年)。ダブに興味を持った時期に入手した。デニス・ボーヴェルやアンディ・パートリッジ参加の非常にかっこいい先鋭作。
一時期ボサノヴァにハマった時期に買ったモレレンバウム2/サカモトのアルバム『ア・デイ・イン・ニューヨーク』(2003年)。ヴォーカルのパウラ・モレレンバウム、チェロのジャキス・モレレンバウム、ピアノ坂本龍一のユニット作。ジョビン作品を多く取り上げているが、坂本龍一作「タンゴ」も収録。「サンバ・ド・アヴィオン」では戦メリのテーマもちらり。
『グルッポ・ムジカーレ』は『千のナイフ』(1978年)〜『ラスト・エンペラー』(1988年)までのベスト盤で13曲を収録。1988年→1978年に遡る曲順で収録。
CDシングル「RESCUE c/w RYDEEN 79/07」は2007年リリース。HASYMO名義の「RESCUE」はアニメ映画『EX MACHINA エクスマキナ』テーマ曲で作詞:細野晴臣、高橋幸宏、CHIHO SHIBAOKA、作曲:細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏。「RYDEEN 79/07」はYMO名義のエレクトロニカなアレンジ。
プレイヤー、アレンジャー、プロデューサー、作曲家としての坂本龍一参加作品は膨大な数になるだろう。山下達郎、大貫妙子、加藤和彦、南佳孝などの作品に参加、PHEWの7インチ・シングル「終曲(フィナーレ)c/w うらはら」の演奏とプロデュース、タコのアルバム収録曲「な・い・し・ょのエンペラーマジック」の作曲と演奏参加、シナロケの『真空パック』に参加し「ロケット・ファクトリー」作曲と演奏などニューウェイヴ関係、岡田有希子「くちびるNetwork」作曲、宮崎美子のアルバム『メロウ』収録曲「今は平気よ」作曲、原田知世のミニアルバム『撫子純情』のサウンド・プロデュースに収録曲「リセエンヌ」作曲などアイドル関係にも参加多数…。
これは忘れられないよね。
「い・け・な・い ルージュマジック」忌野清志郎+坂本龍一
常に前衛を意識しセクシーでユーモラスで繊細で優しく大胆、発した音粒の数々は世界中の人々の心のなかで響き続けている。
RIP…。