『Let's Go Steady―Jポップス黄金時代!』「40年目の真実――加藤和彦とパンタ 40年前の幻の対談を復刻!」

雑誌『MUSIC STEADY』初代編集長のブログ『Let's Go Steady―Jポップス黄金時代!』に「40年目の真実――加藤和彦とパンタ 40年前の幻の対談を復刻!」と題された加藤和彦とパンタの対談が再掲されている。

万人の心を打つ音楽について、ロックについて、刺激を受けているものについて、パンクについて、等々語っており興味深い読み物となっている。

初出は雑誌『MUSIC STEADY』1984年3月号で、加藤和彦はアルバム『あの頃、マリー・ローランサン』、パンタはアルバム『SALVAGE(浚渫)』を前年の1983年にリリースしている。対談はリレー形式で、加藤和彦がパンタを対談相手に指定したという。

「壁にかける絵のような」加藤の音楽と“鉄のフックでおまえの身体引き揚げる”(「SALVAGE」)と歌うパンタの音楽。この時点で二人のやりたい音楽に差はあれど、グラム・ロックでは共通点あるだろうし、対談の中で二人ともウォーカー・ブラザース好きだったり、ぜひ加藤和彦のプロデュースで作品作って欲しかったなぁ。対談の中ではスウィート路線の3作目になるはずだったカヴァーアルバムを作ろうとした頃、加藤和彦にプロデュースを依頼するって話があった、という記載がある。

それにパンタ自身が『クリスタル・ナハト』が終わったらプロデュースを「加藤さんに頼みにいくかもしれない」と対談で語っているから、構想10年といわれた大作『クリスタル・ナハト』をリリースして、一息ついたアルバムを作るときには加藤和彦にプロデュースを頼んでもいいかな、と思ったのかも。そう考えると『〜ナハト』の後のアルバム『P.I.S.S.』にはそんな雰囲気があるね。もし『P.I.S.S.』を加藤和彦がプロデュースしてたら、もうすこしソフィスティケイトしたサウンドになったかな。でもこの頃のパンタは頭脳警察再結成を控えてかなりハード寄りになっていたからなぁ。

加藤和彦とパンタと聞いて思い出すのは、A面を安井かずみ・加藤和彦、B面を作曲:パンタ(作詞は青木茗=金井夕子)で分けあった岩崎良美のシングル。名盤。
「マルガリータ・ガール c/w Vacance」(1982年)

まぁアルバム1枚じゃなくて、シングル1曲でもいいから加藤和彦のプロデュースでパンタの楽曲を聴いてみたかったな…。

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