森山達也/北里晃一著『Hey! Two Punks』
ルースターズのインタビュー本にこの『Hey! Two Punks』の広告が載っていて、こんなん出てるんだー、ちょっと読んでみたいな、と思っていて、先日たまたま近くの駅ナカ本屋にブラリと立ち寄ったら、この本を発見。パラパラとめくってみるとやけに空白が目立つ(行間が広い)が面白そうなので購入。発売は2024年11月25日、シンコーミュージック・エンタテイメントより。副題は「The Mods:The Early Days 博多疾風編」。
細かく内容については触れないが、冒頭に写真が6ページ。モッズ結成前〜上京までを森山と北里がほぼ交互に記述している。森山自ら、モッズの硬質なイメージの看板をおろし、バカでどうしようもない森山と北里のエピソードを楽しんで欲しい、と記載している。その言葉のとおり、博多音楽シーンの縦社会の掟や、なにがなくても焼き鳥屋で飲みたいがために酒代の工面、うだうだした生活や、音楽雑誌に載った写真一枚からのややピント外れなパンクファッション。トリップしたいと妙なものを食す二人など、爆笑、ニヤリと笑えるエピソードを沢山読みつつ、モッズというバンドの成り立ちもわかるというもの。ありがちな武勇伝ばかりじゃないのがいい。もう少し艶っぽい話も欲しかったかも。
ファーストアルバム収録曲「Watch Your Step」の題材になったアルファ・レコードでのヘア・メイク・アーティストへの言及は、モリヤン変わったな、時代が変化しているなと感じさせる。森山と北里のおすすめディスク紹介や北里による博多弁解説、ある日のセットリストのコーナーあり。
ザ・モッズのアーリー・デイズ、本もいいけど、初期の音源リリースもお願いしたい。「End of The Night」、「誘惑」、「サンセット・ストリップ」などなど…YouTubeにはあるけど、いい音で聴きたいよね。