投稿

11月, 2026の投稿を表示しています

野田努編・別冊ele-king『パンク50周年記念号―それは何だったのか、何でありえるのか』

イメージ
2026年9月30日、P-ヴァインより刊行。 今年の3月に日本のパンク・ニューウェイヴを特集した『J-PUNK/NEW WAVE-革命の記憶』を発売したP-ヴァインから、パンク勃興50周年を記念した『パンク50周年記念号―それは何だったのか、何でありえるのか』が刊行された。編者は野田努。 50年前を振り返る…もはや歴史だよね…。“もうクラシックじゃないですか”と大友良英も言っている。過去を断ち切るのがパンク・スピリットのひとつだったけど。音楽録音物で言えば1926年は戦前ブルース…ロバート・ジョンソンやサン・ハウスより前、ブラインド・レモン・ジェファーソンとか。ジャズではルイ・アームストロングやファッツ・ウォーラーが活動していたがマイルスやコルトレーンは生まれた年だよ。 この本の柱は6本の下記アーティストへのインタビュー、カッコ内はそのアーティストの紹介文やインタビューに関連した写真を含むページ数。 ・中原昌也(16ページ) ・Phew(16ページ) ・石原洋(28ページ) ・こだま和文(12ページ) ・大友良英(21ページ) ・戸川純(12ページ) どれも興味深く読めるが、特に長く掲載されている石原洋(WHITE HEAVEN〜STARS)のインタビューは読み応えあり。 それぞれのパンクとは…を抜き出してみると…「初期衝動」「適当でいい」「自分と地続き」「ダメな感じ」「笑い」「こういうのでいいのか?」「やさしさ」「抵抗」「自由を願う」「録音」「俺たちの音楽」「内に内に向かうもの」「個人的なノー・フューチャー」…他にもあるけど、まぁこんなところか。 Phewのインタビューではオリジナル・パンクのアーティストが(全員じゃないけど)現在は“バブルオヤジ的な扱い”を受けているというのを初めて知った。Phewは1977年にイギリスへサマースクールで行ってロンドンへも通ってロンドンパンクを体験、帰国後すぐに髪を切りバンド活動を開始する。ロンドンパンクは同年代がやっている感覚が強く、それは日本の映画で言えば石井聰亙の8mm映画『高校大パニック』(1976年)が話題になった時“ものすごい新しい存在が出てきた”と感じたという。 大友良英のインタビューでは映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の劇伴について読みどころ多し。 中原昌也のインタビュー、クラッシュ嫌いだったけど...