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OMNIBUS a Go Go Vol.52『I WAS PUNK BEFORE YOU』

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P-VINEから1998年にリリースされたコンピレーション。ニューヨークに限らずアメリカのアーティスト/バンドの1965年~1979年までの音源が集められている。 前回の『SINGLES The Great New York Singles Scene』CD盤から8年後という歳月を経て、テレビジョン「Little Johnny Jewel」はフルバージョンで収録。7分に及ぶ曲だがちっとも長さを感じない最高のサイコトリッピン・ナンバー。2004年にリマスターされリイシューされたファーストアルバム『MARQUEE MOON』にもボーナストラックとして収録されたが、2004年盤は音ヤセしているように思えて個人的にはこのコンピのほうが好みの音質。 パティ・スミスは「HEY JOE」と「PISS FACTORY」の自主盤A/B面を収録。ジミヘンでも有名な「HEY JOE」をパティは、誘拐された後に過激派の同志となった富豪の娘パトリシア・ハーストの歌に作り変えている。この曲ではテレビジョンのトム・ヴァーレインがギターで参加、エキセントリックな演奏が聴ける。 以下他の収録曲を簡単に紹介。 ルー・リードがヴェルヴェッツ以前にラフネックス(ROUGHNECKS)名義でリリースした「You Driveing Me Insane」はルーのボーカルもさることながら、バックで聴ける“ワォ!”とか“ウホホ!”とかの奇声が耳に残るガレージナンバー。MC5「Boderline」はメジャーデビュー前のシングルから。イギー&ストゥージズ「I Got A Right」はアルバム『ロウ・パワー』セッションから。 ニューヨーク・ドールズ「Pills」はボ・ディドリーのカバーでデモ・バージョン。 モダン・ラヴァーズ「She Cracked」はキム・フォーリーがプロデュースのデモ・バージョン。 そのキム・フォーリー「Ain't Got No Transportation」はアルバム『Animal God of The Street』から。ロッキー・エリクソン「Two Headed Dog」は1975年のシングルから。ラモーンズ「LOUDMOUTH」はメジャーデビュー前のデモ。 デッド・ボーイズ「WHAT LOVE IS」はファーストアルバム『Young Loud And Snotty』収録曲の別...

OMNIBUS a Go Go Vol.51『SINGLES The Great New York Singles Scene』

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もともと邦洋問わず取り上げようかなと思っていたが、国内アーティストで50回になったのでこの辺りで海外編を。 私がテレビジョンを聴き始めた頃にはオリジナル7インチは見たことなかったが、英Orkレコードから出ていた12インチ「Little Johnny Jewel」は輸入盤屋で見かけた。それなりの値段もしていたし購入せず、気付けばテレビジョンのデビュー曲を聴く機会は遠くなっていた。だから、このオムニバスCDに半分とはいえ収録されて手軽に聴けるのは嬉しかった。 リリースは1990年、J.A.P. RECORDSより。元々は1982年頃アメリカのカセットレーベルROIRからリリースされていたものだ。 テレビジョンの「Little Johnny Jewel part.1」はオリジナル7インチ(1975年リリース)のA面分で、トム・ヴァーレインが82年にリミックスしたバージョンを収録。ベースのフレーズから始まり、キリキリと糸巻きを巻くような テンションを持った展開は尋常じゃない。トリッキーなギター、音数の多いドラム、か細いけど個性的なトムのボーカル、 ギターソロがいいところ...でフェイドアウト。 これまた入手難だったパティ・スミスのデビューシングルB面曲「PISS FACTORY」もこのアルバムで初めて聴いた。スウィンギーで歯切れの良いリチャード・ソールのピアノとレニー・ケイのギターをバックにパティのポエトリー・リーディングが始まり、その言葉は徐々に速度を増し、熱を帯びていく演奏とともにマシンガンのように放たれる。パイプ工場で働き続けた日々を綴り、ションベンくさい場所からニューヨークへ出て輝きを手に入れてやる、と。オリジナルシングルは1974年に リリースされた。 リチャード・ヘル&ザ・ヴォイドイズの「(I Belong To The)Blank Generation」も貴重な音源。 1976年にOrkレコードからリリースされた3曲入り7インチより。プレスリーの「トラブル」を換骨奪胎したような曲調に、なんにもない、からっぽ世代の “My Generation”宣言ともいえる歌。世代を象徴するアンセミックな曲となった。 その他、テレビジョン、リチャード・ヘルに続いてOrkレコードからリリースされたマーブルズのコーラスたっぷり甘酸っぱい「Red Lights」(1976年...

佐野元春『警告どおり 計画どおり』

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ピクチャ・レコードでリリースされたこの7インチは、タイトルの書かれた赤いステッカーを貼ったビニール袋にレコードとレコードを保護する為の台紙が封入されていた。レコードのA面には佐野のポートレイトに曲名等のクレジットがプリントされている。 B面は「風の中の友達」を収録しているが、盤面には“アメリカのスリーマイル、ソ連のチェルノブイリ、英国のウインズケール、そして次は?”のメッセージが印刷されていた。 このシングルはオリコン第9位にランクされた。 アナログ・レコードを保護する為の厚い台紙の片面には“アメリカのスリーマイル、ソ連のチェルノブイリ、英国のウインズケール、そして次は?”のメッセージ。佐野元春が担当していたFM東京の番組で企画した反核・反原発ソング特集に政治的圧力があった事をきっかけにこの歌がうまれたという。また、リリース前のインタビューでは“日本の原子力の行政について音楽家の立場で異議申し立てをしたい”、(原発問題について)“周りの友達やバンドの連中が騒いでいる”というコメントもしている。 台紙のもう片面にはAB面の歌詞と録音メンバーが印刷されている。 「警告どおり 計画どおり」は佐野元春と、ギターにバービーボーイズのいまみちともたかとthe REDSによる録音。リリース当時は原発の建設/推進が“計画どおりにいけば、警告どおりになる”という意味合いだと受け取っていたのだが...。 Label : M's Factory・EPIC/SONY Release : 1988年8月18日 Format : 7inch Analog  Catalog Number : 10・5H-3046 TRACK LIST A Side: 警告どおり 計画どおり B Side: 風の中の友達

THE RC SUCCESSION『LOVE ME TENDER』

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スリーブ式ジャケットの表面には右側から半分以上を荒廃した地面の写真に、左側には髑髏とスペイン語の一部。スリーブ裏もあわせて読むと“触るな・死の危険”という意味になる。 A面はエルビス・プレスリーの、B面はエディ・コクランの(意訳)カバー。もともと東芝EMIから1988年6月25日発売予定だったが親会社が原発関連企業の東芝であることからリリース中止、キティより発売された。 スリーブ裏面にはAB面の歌詞、作詞作曲者名、メンバーとゲスト参加者(高井麻巳子や泉谷しげる、三浦友和)が印刷されている。2011年3月11日以降に聴けば予言的とも言えるが、当時多くの人に読まれていた広瀬隆著『危険な話』や『東京に原発を!』がベースにあると思う。リリース当時は原発という分かりやすい対象を歌にして安易だとかオリジナルはこんな歌じゃないとかいろいろ批判があった。生前“俺は死んだ後にしか評価されない”と何度も清志郎は言っていたが...。 Label : KITTY Release : 1988年8月15日 Format : 7inch Analog  Catalog Number : 7DS0165 TRACK LIST A Side: LOVE ME TENDER B Side: SUMMERTIME BLUES

THE BLUE HEARTS『チェルノブイリ』

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ペーパースリーブの表面はタイトルのみのシンプルなデザイン。 インディの“ジャグラー”からリリースされたが、当時所属レコード会社だった三菱系の“メルダック”に配慮したものだったという。 スリーブ裏面にはロシア語で“チェルノブイリ”・メンバー名・歌詞と作詞作曲者名(ともに真島昌利)が印刷されている。右下には放射線マークと“For What?"。 リリース当時あまりピンとこなくて、日本のどこかの都市がチェルノブイリみたいになったら嫌だ、みたいな歌なのかなと思っていた。2011年3月11日以後に聴くと“誰かが線をひきやがる騒ぎのドサクサにまぎれ”という部分が印象にのこる。あの放射能拡散の騒ぎの中10km・20km・30kmと線が引かれていった。 この7インチは片面1曲のみのシングルでレーベル面はやはり放射能マークを模したデザイン。 リリース当時は“チェルノブイリには行きたくねぇ”と聞いてソ連(ウクライナ)の人がどう思うかなんて考えてもみなかったが、 今“フクシマには行きたくねぇ”と歌われるとあまり気分は良くない。でも何処かの国のパンクスが歌っているのだろうか。 Label : JUGGLER Release : 1988年7月1日 Format : 7inch Analog  Catalog Number : 04-JEM-0001 TRACK LIST A Side: チェルノブイリ

OMNIBUS a Go Go Vol.50『THE VERY BEST OF PIZZA OF DEATH Ⅱ』

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PIZZA OF DEATH RECORDSの『The Very Best of~』第2弾コンピレーションで前回に引き続き全曲新曲新録、レーベル外からの参加もあり、2010年4月のリリース。 2000年代のバンドの中で私がよく聴いていたバンドのOCEANLANE。ファーストアルバム『On My Way Back Home』が気に入って、他のシングルやアルバムも聴くようになった。このコンピに収録された「Chain of Hatred」は、親しみやすいメロディ(しかし歌われている内容は“憎しみの連鎖”だ)やコーラス、タイトなリズム隊に幾つも重ねられたギター、緊張感のあるアレンジ。力の入った1曲と思う。 “You hold the hidden vanity  Then all you do is misery” と歌われるところが美しい。 惜しくも彼らは2011年12月に活動停止してしまったが、これまでに発表してきた 心揺さぶるメロディとアレンジ、広がりのあるサウンドは英語詞ということを除けば幅広いリスナーに受け入れられると 思っていた。次なるブレイクを期待していたが本当に残念。 BBQ CHICKENS「Shu Ha Ri」は刺青師、三代目彫よしの “守破離”(守って、破って、離れる)という日本刺青の伝統に対する三代目の考えについて歌ったもの。 “First of all, learn and protect that culture  Second of all, fuckin' break it, and then leave it” この“守破離”という考え方は刺青師だけのものじゃないだろうって事だ(実際いろんな所で使われているようだが)。途中に出てくるIron Maiden「Phantom of the Opera」風のギターフレーズがユニーク。 異色の参加ともいえる怒髪天「男じゃないか」は、マーチ風な演奏に“男じゃないか、ガンガンいこう” って直球歌われても、と思えるが、そこが彼らのキャラ、許せるところ。植木等に通じるところがある。最後のコーラスは気持ち悪いが.…。このバンドのギタリスト上原子友康はギターが良く歌うソロを弾く。 他、LOW IQと恒岡章のユニットLOW IQ & THE BEAT BREAKERのファストチューン「Don...

OMNIBUS a Go Go Vol.49『TOKYO SUITE SELECTED BY NIGO®』

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2009年に開業15周年を迎えたホテル“パークハイアット東京”は“A BATHING APE”プロデューサーのNIGO®がセレクトした コンピレーションアルバムを2009年11月にリリース、このCDは販売の他、パークハイアット東京の全客室に用意された。まぁパークハイアットに泊まる事もないだろうけど。A BATHING APEの服も持ってないし。それでも選曲された楽曲は確かに“都市”を浮かび上がらせてくれるものではある。 いとうせいこう&TINNIE PUNX「東京ブロンクス」はリリカルな鍵盤の響きに終末的なラップをのせたトラック。この曲を新宿の夜景を眼下に見ながら聴くのはどんな気分? 続く近田春夫がWORLD PIECE名義でリリースした「O・ZONE/Gymnopedie No.1」はサティのアンビエントバージョン。幻想的な人工都市を浮かび上がらせてくれる。 3曲目T.P.O.の「Hiroshi's DUB(Savanna Mix)」、6曲目いとうせいこうと藤原ヒロシのユニットSubliminal Calm「かすかなしるし(PIANO)」、9曲目藤原ヒロシとDUB MASTER X(宮崎泉)のユニットLuv Master X「Sentimental DUB」、11曲目MUTE BEATが1987年にリリースした12インチ『Organ's Melody』に収録されていた「AFTER THE RAIN」といったトラックが ひとつの流れで、聴いていると夜の高層ビル、スピードを上げて通り過ぎる車、星を散りばめた様な街の灯り、雨に霞む夜景といった風景が浮かぶ。それは奏でられた音が東京の裏通りや曇った空やこぼれ落ちる雨粒や街灯の明かりや人々の会話のノイズやざらざらしたアスファルトから染み出してきたような感触。 Subliminal Calmの「かすかなしるし」にはボーカル入りのバージョンがあって歌詞がホテルで聴くのにもあってると思うのだが。ここではイメージ/想像力優先でインストバージョンをセレクトしたのかな。プラスチックス「PEACE」の選曲は少し意外。だけどクラブカルチャー黎明期に活躍し、デザイナー関係のミュージシャンでもある中西俊夫へのリスペクトか。 他には、やはり“PLANET OF APES”コーネリアス「Star Fruits Surf Ri...

OMNIBUS a Go Go Vol.48『すべてはもえるなつくさのむこうで Early Works of Satoshi Sonoda 1977→1978 Memories of Yasushi Ozawa』

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大里俊晴著『ガセネタの荒野』が2011年7月に再刊した。私がこの書籍の存在を知った時には既に廃刊になっていて中古市場でも高値が付き入手出来ずにいた。1992年刊版からは写真、参考資料、見出しが削除され、装丁も変更されたが再刊はありがたかった。内容は1970年代後半のアンダーグラウンドかつフリーキーな青春群像といえるもので、ギタリスト浜野純に誘われ大里がベースを手に取り、ガセネタ結成からユニークな活動、突然の解散、大里の渡仏まで、平凡な“田舎から出てきた常識的で善良”な大里と、ふたりの“天才”浜野純と山崎春美、吉祥寺マイナー店主でありガセネタのドラマー 佐藤隆史との関わりを主に描いている。映画化してみれば面白いのでは?と安直にも思ったりするのだが、当時の音楽裏史をも垣間見るようで興味の尽きない書である。 このCDは『ガセネタの荒野』にも登場する“明治大学現代音楽ゼミナール”主宰、園田佐登志の1977年~1978年の活動を集めたもので、通常のオムニバス・アルバムというよりはアンソロジー・アルバム。園田と音楽活動を共にしていた小沢靖のメモリーディスクでもある。リリースはモダーンミュージック/PSFレコードより2009年2月のリリース。 1978年1月22日明大に於けるイベント“Free Music Space 1”での園田(Vo.&G)のバンドによる「夕暮れ暗夜そして夜明け」は、静かで訥々としたボーカルを聴かせる前半から徐々に加速していく11分の長尺曲、後半は“プログレ”の影響色濃く”というため省かれてフェイドアウト。 1977年4月30日の“Free Music Revoltution Vol.2”のためのリハーサルテイクと思われる 4月29日の録音「Poly-Performance」は即興パフォーマンス。同じく4月27日のセッションテイクでCDのタイトルにもなっている「すべてはもえるなつくさのむこうで」 は園田の弾くギターが時にリリカルなインプロヴィゼーションナンバー。歌はないがCDブックレットには鈴木獏の詩「塔」からの一節が掲載されている(曲のタイトルはこの詩から)。 ガセネタに園田がボーカル、ギター、尺八で参加した即興バンドANARkISSは、三上寛「しょんべんだらけの湖」のカバー、 “XXを殺してやる!”と叫ぶ曲ながらファニーな「untitled」、尺八...

OMNIBUS a Go Go Vol.47『CAFE APRES-MIDI FILE Everlasting Summerdays』

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様々なアーティストを様々なレーベルからリリースしてきたFILE RECORDSの20周年を記念してコンパイルされたCD2枚組、全31曲、トータルタイム160分のコンピレーション。2008年7月のリリース。 ソウル/ハウス、HIP HOP・ラップ、エレクトロニカ、ラウンジ系の楽曲から夏の日々、夏の夜をイメージしてセレクトされている。まぁ真冬の今頃紹介するコンピでもないが、季節感を抜きにしても楽しめる内容だ。 SEXY T.K.O.の「Touch Me Take Me(Soul Version)」はRita Wright(Syreeta Wright)のカバーで、 原曲よりもセクシーに迫り真冬でもホットになれる。また、これこそ夏向き、同曲の“Rocky's Revenge”や LOVE T.K.O名義の「LIFE'S DUB」も収録。 CHARI CHARI(井上薫)や藤原ヒロシと川辺ヒロシ(TOKYO NO.1 SOULSET)のユニットHIROSHIⅡHIROSHIのアーシーなナンバー、福富幸宏がイザベルアンテナをフューチャーした「Love Is To Blame」、伊島玉緒(小池玉緒)「Drift Away」のスムースなナンバーもリラックスできる。 もちろん、いとうせいこう『MASS/AGE』に収録されていた「噂だけの世紀末」や「What's Going On~What's Going?」 は今の時代にも有効だ。サイレントポエツはデビューアルバム『6 Pieces "sense at this moment』から美しい「SIMPLY FLOWER'S DUB」と「BLESSING」を収録。 スチャダラパー「N.I.C.E GUY」の“NICE GUITAR DUB”は、アコースティックギターをダビングした洒落たインスト。同曲の“Original Back Track”も収録。 ジャパニーズモッズの流れを感じさせるSoul Mission、Wack Wack Rhythm Band(ライムスターとの共演)の他、Lovin' Circleから出ていたモッズコンピ『Do The Bowling』に収録されていたDetroit Special OlympicsのUKソウルグループThe Foundationsのカバ...

OMNIBUS a Go Go Vol.46『TRIP IN HARDCORE』

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2000年代のバンドで一番入れ込んだのは日本脳炎かもしれない。 80'sのテイストとロックンロール、パブ、パンク、ハードコアの歴史をミックスさせた音像は魅力的だ。気付けば音源のほとんどが手元に…。 このオムニバスはTRIPIN' ELEPHANT RECOREDSから2006年11月にリリースされた。日本脳炎はEP『HARD HIT VIRUS』、アルバム『CRAZY SATURDAY NIGHT』(ともに2004年リリース)に続いて3度目の収録になる「OUT SKOOL PARTⅡ」と、ライブでの配布カセットテープ『導火線まで45分』(2005年)に収録されていた「やけっぱちのALL RIGHT」、「電光石火の色男」の再録を収録。もちろんゴキゲンなバチラスロックンロールを聴かせてくれるが、初期からのメンバー(+Patty)の音源としては最後の録音になった。 その他、the原爆オナニーズのストロングな3曲、BAREBONESのファスト/ヘヴィチューンが3曲、チバユウスケとイマイアキノブによるMidnight Bankrobbersの1曲を収録。 日本脳炎はこの後2007年には初期音源をまとめた『KICK BOY FACED Vol.1』をリリース、2008年にはバンド表記をTHE BACILLUS BRAINSに変更、桜田と火野の他はメンバーを入れ替え再び4人組となり、メジャーのAVEXから3枚アルバムを発表するが2010年に解散した。 このオムニバスがリリースされた2006年頃がひとつのピークだったと思うが、次へのステップアップがうまくいかなかったようで非常に残念だ。 日本脳炎の『HARD HIT VIRUS』リリース時と『CRAZY SATURDAY NIGHT』リリース時のインタビューが loft-project2004年4月 の記事と loft-project2004年10月の記事 にあり、彼らの音楽的背景が窺える。

OMNIBUS a Go Go Vol.45『THE VERY BEST OF PIZZA OF DEATH』

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全曲が新録というPIZZA OF DEATH RECORDS初のコンピレーションアルバムで2006年9月のリリース。 ハイスタンダードにより完全自主レーベルとなったPIZZA OF DEATHのレーベルオムニバスだが、NAHTやYOUR SONG IS GOODといった所属外のバンドも収められている。また、同時に『Have A Slice of Death 』という既発音源を集めたレーベルコンピレーションもリリースされた。 それぞれのハイスピード&メロディックなナンバーを披露する F.I.B、HAWAIIAN6、MOGA THE ¥5、UPPER、SLIME BALLといったバンドに、ベテランのthe原爆オナニーズ「Your Way」やガーリックボーイズ「電撃セラピー」が鈍い光を照らし、 超速RAZERS EDGE「RADIO PUNK007」や、パンク系コンピにも違和感なしYOUR SONG IS GOODのカリプソインスト「ROCKALYPSO」、 ユニークな歌詞のWATER CLOSET「Highway Cost」や、ポップな魅力のCOMEBACK MY DAUGHTERS「Quiet Canvas」を収録。 ハイスタンダードは2000年に活動停止していて、横山健はハードコアなBBQ CHICKENS「Let's Fuckin' Go」と メロディックなソロ「My Day」が収録されている。個人的にはニューウェイヴィーなNAHT「Neon Planet」、ドリーミィなメロディ&アレンジのAsparagus「Precious」が好み 。

OMNIBUS a Go Go Vol.44『MODERN WORLD Japanese Mod & Freakbeat Showcase』

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前回の『MODS MAYDAY 25th』とほぼ時を同じくしてRadio Underground Recordsより2005年4月にリリースされた。 『MODS MAYDAY 25th』が東京モッズシーンの25年間を辿ったアルバムで、その間の音楽スタイルの様々な変遷をも内包したものだとしたら、このアルバムは2005年時点での日本全国各地のモッドシーンの息吹を伝えたオムニバスアルバム。東京、大阪、名古屋、岡山、金沢、京都、長野、広島、福岡、神戸から23バンドを収録。 60's、ガレージ、フリークビート、R&B、ソウル、ロックステディ、パンクなど様々な音楽性を吸収し、それぞれに作り上げたサウンドを聴かせてくれる。そんな中、渋いソウルのThe Five RavesやアーリーストーンズタイプのPhelge(このバンド名最高)、Arthur Alexander「The Girl That Radiates That Charm」をカバーしたSoul Crap、THE WHO「My Generation」をインストオルガンカバーしたLes Cappuccinoもカッコ良い仕上がり。 ターゲットマーク、スクーター、リッケンバッカー、VOXアンプなどの写真を配したジャケットやインナーもスタイリッシュ。

OMNIBUS a Go Go Vol.43『MODS MAYDAY 25th』

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1981年5月18日吉祥寺のライブハウスSilver Elephantにておこなわれた日本で始めての「MODS MAYDAY '81」から25周年を記念して2005年にリリースされたコンピレーションアルバム。25年間MODS MAYDAYに縁のあったアーティストを集めている。 ブルーハーツ以前に東京モッズシーンで活躍していた甲本ヒロトと真島昌利はTHE HIGH-LOWSで、このアルバムの為に録音した「MOD TRACK」を収録。これがTHE HIGH-LOWSとしては最後のリリースとなってしまったが、あの頃から“変わらないぜ”というアティテュードを叩き付けた。永遠のMOD加藤ひさし率いるコレクターズは以前から演奏していたという「NEVER MIND」をこのアルバムの為に録音、ということで 初期に通じるポップなビートナンバーだ。あいさとうのLES HAIRも新録音のクールなナンバー「変容するモッド主義の傾向/mod」を提供。 モッズアンセムのTHE SHAMROCK「THE MODS ARE ALRIGHT」、スクーターズ「東京ディスコナイト」、THE STANDARDS「IMITATION」、THE I-SPY「I DO」といった1980年代の音源から、スカパラ、NG3、THE BOSS、BLUE BEAT PLAYERS、NEIL AND IRAIZAの1990年代の音源、CYMBALS、RON RON CLOU、SCOOBIE DO、THE MARQUEE、WACK WACK RHYTHM BAND、THE ZOOT STYLE、FREEDOM SUIT、SOUL MISSION、THE FIVE RAVES 、LUI(杉村ルイ)といった2000年代の音源全22曲を収録。 コロムビアの 特設サイトMODS MAYDAY 25th に各アーティストの紹介あり。でも、なぜかMODS MAYDAI...。

OMNIBUS a Go Go Vol.42『DUB IN JPN』

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I LOVE 日本ならぬ“I DUB 日本”とシャレたタイトルのジャパニーズ・ダブ・コンピレーションで、リリースは2004年9月ビクターエンタテイメントから。 ジャパニーズダブの始祖とも言えるミュートビートのアルバム『No.0 Virgin Dub』から「DEEJAY STYLE」で幕を開ける。スタジオ録音の強烈な音像で始まりを告げたい気もするが、やはりここはメジャーデビュー前の原宿ピテカントロプスにおけるプリミティヴなライブ録音から。続く小泉今日子の「No No No(Dub Mix)」は藤原ヒロシと屋敷豪太が参加したアルバム『No.17』収録曲のダブミックスで、シングル「丘を越えて」のカップリング曲。藤原と屋敷の2人がミックスもおこなっている。CHIEKO BEAUTY「PERFUME DUB」はRah Bandの「Perfume Garden」のカヴァーダブミックスでヤン富田プロデュース、MAD PROFESSORのダブミックス。 藤原ヒロシとDUB MASTER Xがアレンジした「GODZILLA NO NUKE MIX」は映画『ゴジラ』のテーマ曲にゴジラの鳴き声やセリフを織り交ぜた“反核”プロテストな仕上がりだ。朝本浩文とCMJKと渡辺省二郎のTR49による坂本龍一の「戦場のメリークリスマス(RAM JAM WORLD MIX)」は12cmシングルCDのカップリング曲でこちらも思い切ったダブバージョンに仕上がっている。フィッシュマンズのシングルカップリング曲だった「I DUB FISH」はZAKによるプロデュースとミックス、UA「あめふりヒヤデス」は8cmシングルCDのカップリングからでダブ度は低いか。アナログでダブミックスがあったのでは? DRY & HEAVYはダブアルバム『KING JAMMY meets DRY&HEAVY in the Jaws of the Tiger』から「RADICAL DUBBER」。強烈なダブにリクルマイのヴォーカルがキュート。 KTU(=こだま和文+土生"Tico" 剛+内田直之)の「What's 8appen?」は8分(タイトル通り?)を超える長尺ながらまったく飽きない。こだまのトランペットを含め美しい音の重なり。 他、藤原ヒロシ「Let My Love Shine(One...

OMNIBUS a Go Go Vol.41『PACIFIC UNION』

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CD帯によると“シューゲイザー/ドリーミーポップ/ポストロック/轟音/音響シーンの現在進行形をコンパイル”。リリースは2003年12月。 私の記憶ではRIDEやMy Bloody Valentine等を聴いていた1990年代初頭にはシューゲイザーという呼び名は無くて、 “この轟音を浴びろ!”みたいな表現だった気がする。1980年代のネオサイケデリックの流れが極端に歪んだギターサウンドと 結びつき、刺々しくも甘美なサウンドを作り上げた。“シューゲイザー”という単語を初めて聞いたとき、 新しいエフェクターの名前かと思った覚えがある(フェイザーやフランジャーとか)が、この轟音サウンドを演奏するバンド群が “靴を凝視”しながら(うつむいて)演奏していたという、見た目から付けられた呼び名だ。 このコンピは日本のVinyl Junkie RecordingsとアメリカのClairecordsの共同企画で、両国のバンドの他、イギリスのバンドで元SlowdiveのギタリストによるMonster Movieの「sweet indie rock」(ほぼピアノ弾き語り)や エストニアのバンドPia Frausも収められている。 日本からは、 歌っているのが日本語とは分からないほどの呟きボーカルとノイジー&カラフルなギターの音色が美しいHARTFIELD「the streets(Alternate Mix)」、グルーヴィかつドリーミィなバンドサウンドのcruyff in the bedroom「life is gas」、パンキーなエレクトロニカのAPPLECIDER「any sunny day」、ニューオーダーライクなベースラインも魅力的なSugarcoatの「new disco(Prototype mix)」、John juhl's Cornfield「Effulgence(Demo Version)」はノイジーなギターの洪水に埋もれたポップ、アジアンテイストを感じさせるslow「sai」、ヘヴィなWALRUS「Plastic Butterfly(2nd Mix)」の7バンドを収録。アメリカからはhighspire、airiel、sciflyer、silver screen等が収録されている。

OMNIBUS a Go Go Vol.40『RELAXIN' WITH JAPANESE LOVERS』

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“RELAXIN' WITH LOVERS”シリーズのJAPANESE編として2003年にリリースされた、日本のアーティストによるレゲエ(ラヴァーズ・ロック)やダブミックスをコンパイル。 岡崎友紀「ジャマイカン・アフェアー」、南佳孝「Midnight Love Call」は共に1980年リリースのオリジナルからセレクト。キャンディーズ「やさしい悪魔」、郷ひろみ「林檎殺人事件」の共に1978年リリースの楽曲を優れたダブミックスにした楽曲 (前者はJ.Saul Kane、後者は藤原ヒロシによるremix)もあり、懐かしくも新鮮に楽しめる内容だ。 オープニングトラックの中島美嘉によるオリジナル・ラブのカバー「接吻」は、屋敷豪太、松永孝義のMUTE BEATリズム隊と、ギター山本貴志、キーボード(サウンドプロデュースも)森俊也のROCKING TIME組による演奏に中島のしっとりボーカルをのせた好トラックで、The Pop GroupやThe Slits等数多くのプロデュースでも知られるDennis Bovellによるダブミックス“Dennis Bovell Lovers Mix” を収録。同時期にリリースされた中島美嘉のCDシングル(コピーコントロールだ.…)「接吻」にはボーカルトラックもザックリ刻んだ “Dennis Bovell Lovers Mix #2”が収録されていた。 MAD PROFESSORによるダブミックス“Lovers Rock Mix”のBIRD「桜」は、ダブ処理されたギターやリズムトラックに重なる流麗な二胡のフレーズが対照的で美しい。PIZZICATO FIVE「LOVER'S ROCK」は同じくMAD PROFESSORによるリミックス・バージョンを収録。 他、チャラの「Junior Sweet」は大沢伸一による“Sakuragarian Dub Mix”、椎名純平with篠原涼子「Time of Gold」は “Reggae Disco Rockers Golden Mix”、キリンジ「フェイバリット」“Skyscraper Disco Mix”、TICA「Small Town Girl」等を収録。 “RELAXIN' WITH LOVERS”JAPANESEシリーズはVol.4までリリースされているようだ。

OMNIBUS a Go Go Vol.39『TAKE ME AOSIS BRAZILIAN CAFÉ』

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ビクターのaosis recordsから2002年にリリースされたコンピレーション・アルバム。aosis recordsのカタログの中からテーマに沿ってコンパイルされたサンプラー『take me aosis』シリーズは 2001年から始まり10種がリリースされているようだ。今回紹介する『Brazilian Café』は、 “パリ、ニューヨーク、東京、サンパウロの街角で流れていく音楽をカフェで聴く”をコンセプトに作られている。 paris matchを初めて聴いたのは、このCDのラストに収録されている「deep inside-Ananda Project Rimix」 がカップリングとして収録されているシングル「deep inside」だった。何かの雑誌で読んだ、グループ名がスタイル・カウンシルの曲名に由来する事や、元SALLY(「バージンブルー」がヒットしたポップなバンドだった)の杉山洋介が新たに組んだ女性ボーカル・ユニットということで、スタカンのファースト収録トレーシーソーンが歌う「The Paris Match」な感じを期待したが、またそれとは別物で、ソウル、ファンク、ジャズ、ラテン、ハウスなど(そしてポールウェラーと同じようにどこかにロックスピリットを隠しているのだろう)多種多様な音楽からの影響を搾り出したモダンなトラックと、透明感があって洗練されたミズノマリのボーカル(かつての石川セリを思わせる)はとても魅力的に感じられる。 収録されている「deep inside-Ananda Project Rimix」は「deep inside」のサビ部分シークエンスを使用しつつ 、4つ打ちのバスドラ・リズムトラックを加えたハウスチューンに生まれ変わって、クール&ミッドナイトなイメージ。そしてparis matchのもう一曲は日本語詞のスピーディでスムースなダンスチューン「COFFEE MACHINE」(アルバム『PM2』から)を収録。 杉山の別プロジェクトjazoulsterはスライの「Family Affair」のカバーを収録。ボーカルはメイザ・リークで素晴らしいカバーに出来上がった。jazoulsterのもう一曲はスリリングなブラジルテイスト「landscape from the higher lounge」(いずれもアルバム『play it cool V...

OMNIBUS a Go Go Vol.38『ARE YOU JAP?!』

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アナーキー~THE ROCK BANDのギタリスト藤沼伸一がオーガナイズ、多彩なゲストを迎えたコラボレーション・アルバム。藤沼は全作曲(「国旗はためく下に」を除く)を担当、及び全曲でギターを弾いている。リリースは2002年5月。 前年2001年9月のアメリカ同時多発テロをきっかけとして同年10月にはアメリカがアフガニスタンでタリバンと戦争を始め、日本の海上自衛隊も米軍艦船などへ給油活動をするなかでのリリースとなった。その為か、もともとのコンセプトとしてあったのか、参加したアーティスト達の作詞には戦争・日本といったモチーフが根底にあるようで、それは藤沼がボーカルをとり、カバーしている泉谷しげるの「国旗はためく下に」から放射されたメッセージを拡大したものと言える。 NIRVANA「Smells Like Teen Spirit」を思わせるアレンジの泉谷しげる作詞・ボーカル「ワイルドピース」、レゲエ・ダブ~爆音チューンで、後半の “新宿に現身のマリアありて~” の語りが面白い町田康作詞・ボーカルの「花はどこに咲くの?」、柴山俊之作詞・ボーカルの「ありがたや節」といったところが興味深いが、なんといっても忌野清志郎が作詞・ボーカルを担当した「ジライヤ」だ。 曲名は忍者の“自来也”というより歌詞に出てくる“地雷やミサイル”からだろう。RC時代に清志郎がカバーした「明日なき世界」(高石ともや版)に匹敵するプロテストソングだと思う。正直でユニークなバンドマンとしての物言い。 リビングルームで独りテレビ画面を見ながら思う事、もしくはファミレス、居酒屋や職場で、友人や同僚と話しているような内容の歌詞で歌は始まる。 “この戦争はいつまで続くんだろう  多少の犠牲はやむをえないが  俺は犠牲者にはなりたくない” そしてこの現状に対して“音楽や歌は力を失くし、メッセージソングは誰にも歌えない”と嘆いたあと、 こう歌う。 “だから歌おう甘ったるいラブ・ソングを  世界の平和の夢と錯覚しながら  今夜歌おう甘ったるいラブ・ソングを  地雷やミサイルの音をかき消すほどに” 清志郎自身もそれこそ数多くのラブソングがあるが、ラブソング(=歌・音楽)の非力さと潜在的な対抗力の可能性についてあらためて世に問うた曲だ。さらにアフガニスタンの戦争ではピンポイント爆撃の誤爆による犠牲も多く報道されていた事にも思...

OMNIBUS a Go Go Vol.37『TRIAD ROCK OF AGES CELEBRATE THE 15th ANNIVERSARY』

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日本コロムビアのトライアド・レーベル15周年を記念して2002年にリリースされた2枚組オムニバス。それまで聴いていなかったバンドが収められていたので興味深かった覚えがある。清志郎のLove Jetsや元ミッシェルのチバが組んだROSSO、メジャーデビューアルバムがリリースされたばかりのSyrup 16gといったバンドはこのオムニバスで初めて聴いたし、ホフディランはラジオで聴いた事があったが、あらためて良い曲だなと思ったり。 in the soupは2001年6月頭脳警察を観に行った野音の“We Are The Brain Police”でライブを観ていた。収録曲「檸檬-レモン-」はその時演奏したのか憶えていないが、この曲は梶井基次郎の「檸檬」を思いおこす、なかなか刺激的な曲だ。2001年8月リリースのシングル曲で、ジャケットが手榴弾を模したレモンっていうのも面白い。 15周年だからTRIADレーベルの始まりは1987年と思うが収録曲で一番古いのはNEW ROTEeKAの1992年8月リリース「こんなもんじゃねえだろうⅡ」。次がコレクターズの1993年1月リリースの名曲「世界を止めて」、1990年代の曲では他に、ウィラードやTHE RYDERS、ピチカートファイブなど。CD1枚目の最後にTHE YELOW MONKEYの1996年2月リリースのシングル「JAM」が収録されている。 「JAM」はリリース当時ラジオでかかっていたのを途中まで聴いて、凄く良い曲だと思ったが、 “外国で飛行機が~” の歌詞のところで随分ナイーブな事を歌うんだな、とも思った。今回あらためて「JAM」を聴いてやはりその部分に居心地の悪さはあるものの、YouTubeで見たライブバージョンではエンディングに“I'm a dreamer”、“Are you dreamer?”という歌詞(というかセリフ)が 追加されているので、表現したかったのはジョン・レノンの「イマジン」に近いのかな、という気もした。  “暗い部屋” や歌の主人公が住む “街” や “日本人” という言葉を聴いて受ける印象はなんだか狭い感じを受けるのだけれど、 “この世界に真っ赤なジャムを~” の部分の “世界” という言葉は全世界・世界中という広さを持っているのではないか、と思えるからだ。 リリース前年の1995年に起こった一...

OMNIBUS a Go Go Vol.36『KILLERMONT STREET 2001』

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LD&Kレコードから2001年リリース。飛田薫のライナーによると“姿や形を進化させた21世紀の「ジャパニーズ・ネオアコ」をコンパイルした” アルバム。アルバム名はAztec Cameraの曲名に由来か。CD帯にも書いてあるが注目はCymbalsとadvantage lucy。 Cymbalsは新録カバー「(Love is Like)A Heat Wave」を収録。ロウ・ガレージ・スピーディ・キュート&クールな仕上がりで最高。 advantage lucy「地球」はリミックスヴァージョンで“far away ver.”。シングル「杏の季節」カップリング曲だが、元曲のシンプルなアレンジから子供の声やモールス信号風のSE、ギターのフレーズを加え、ドラム(打ち込みか)は差し替えられているようだ。元曲にあったスペイシーな部分を増幅した印象で、7分の長尺ナンバーになった。 もちろんその他にも魅力的な曲は収録されている。 CITROBALはシナトラやフォーフレッシュメン等で有名な「Day By Day」のカバーでラテン&クラブなアレンジ。3人組みガールズポップ・Sylvia 55の「Molly」にはゲストでCymbalsの矢野がドラムで参加。坂本和賀子と橋本由香利のユニットMaybelle「かげぼうしの頃」は伸びやかなボーカル、瑞々しくサニーサイドな演奏で正統的ジャパニーズ・ネオアコ曲。 フォーキーでありながら手数の多いドラムやオルガンも魅力的なRaymonds「Pages」、グッドメロディでピアノも印象的に使われているRunt Starは「落陽とファンファーレ」、 Apila(竹元悠子/ex. Honey Skoolmates)の「Goodbye Daydream」、Sunny Side Super Star(平野航)の「夢は終った(And there's no one around me)」はディラン・テイストのグッドフォーキーナンバー。 他、スピーディなエレクトロポップのSonic Coaster Pop、Color Filterによるリミックスバージョン「Floater」を収録したJet Ragや、cigarett、polyABC、パトラッシュ(諏訪好洋)、our hourの 全15アーティストを収録。 ルーシーとシンバルズのリリース当時の...