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THE CLASH「THIS IS ENGLAND」

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1985年9月30日リリースの12インチ・シングル。 たぶんクラッシュのアルバム『カット・ザ・クラップ』はリリースされた当時誰かに借りてすぐに聴いたと思うが、まるで興味持てなかったな。カセットテープにも録音しなかったから、1990年代になってCD化された際に一応買っとくかという程度で、それも一通り聴いてCDラックから取り出すことはほとんどなかった。この「This is England」の12インチ・シングルも、 ニック・シェパード、ヴィンス・ホワイト、ピート・ハワード参加後のクラッシュのライヴブートCDで聴いた「Sex Mad Roar」がロカビリーぽくてカッコ良くて「This is England」の12インチにスタジオ・ヴァージョンが収録されているのを知り、やはり90年代初め頃中古で入手したものだ。 前回のストラマー、シムノン&ハワードの「Czechoslovak Song / Where is England」を紹介するのに、クラッシュの「This is England」を改めて聴いたのだが、メロディとしては良いものがあるなと思いつつ、フェイニー(Fayney)というサウンド・デザイナーがプログラミングしたデジタル・サウンドは正直好みではない。だがメロディにのせた歌詞は注目に値するもので、これこそが「This is England」が近年再評価された要因でもあるだろう。 2012年にリリースされたクラッシュのドキュメンタリーDVD『THE RISE AND FALL OF THE CLASH』のなかで、ヴィンス・ホワイトは自分達の演奏・アレンジで作品化出来なかったことを嘆き、涙ながらに語っていた。 “考えるだけでつらい。本当に泣きたくなるよ。 「ディス・イズ・イングランド」は英国の現状を表す素晴らしい曲だと思うんだ ” 1979年、英国首相に就任したマーガレット・サッチャーは当時“英国病”と呼ばれていた経済的・社会的衰退から脱却すべく、国営企業の民営化、労働組合の弱体化、税制改革、福祉政策の削減、規制緩和といった政策を打ち出す。税制改革に対する反応や人員削減など合理化による失業者の増加等により支持率を下げていたが、1982年のフォークランド紛争勝利後にサッチャーは支持率を上げ、総選挙に圧勝、首相に再選されると、サッチャリズムと呼ばれるその政策をさらに強力に推し...

STRUMMER, SIMONON & HOWARD「CZECHOSLOVAK SONG / WHERE IS ENGLAND」

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2018年9月28日、Ingition Recordsからリリースのジョー・ストラマーのアンソロジー『Joe Strummer 001』より。 ジョーが亡くなってから16年、初めてクラッシュ以外に焦点を当てたアンソロジーがリリースされた。遅いよー。でもリリース形態がなぁ。まず限定盤のスーパー・デラックス・ボックスセット(2CD+アナログLP3枚+12インチ+7インチ+カセット+ブック+バッジやステッカー等)。このボックスセットの7インチに入っているストラマー、シムノン&ハワード名義の2曲 「This Is England (Unreleased demo) c/w Before We Go Forward (Unreleased demo)」 とカセット・テープに入っている「Full Moon (Unreleased basement demo)」はこのスーパー・デラックス・ボックスセットでしか聴けない。しかし価格は15,000円超えと高額のうえ、置き場所にも困りそうなので購入を見合わせた。 他はアナログLP3枚+12インチ仕様、ブック+2CDのデラックス盤仕様、通常盤の2CD仕様、と4形態(他にデジタルがあるが)でリリース。日本盤が出るのはCD2枚の通常盤のみ。ジョー・ストラマーは訳詞が読みたいので出れば国内盤を買っているが、今回は64ページのブックがどんなものか見たくてブック+2CDのデラックス盤を輸入盤で購入。国内盤でブック付きを作ってくれればよかったがなぁ。 注文したのはリリース日の少し前だったが、品切れだったのか届いたのは1ヶ月後だった。届いたブツはA4サイズのハードバック・ブックの裏表紙部分に2つの紙ケースに入れたCDを差し込んだ仕様。サイズがデカいが私のような既に老眼で細かい字が苦手になってる人には見易いか。ブックにはジョー手書きの歌詞(それも推敲の書き込みやイラストが描いてある)が掲載されていて、これは面白い。写真はあまり載っていなくて、レコード会社のプロモーション写真などで、あまり多くはない。まぁブック付きを買ってよかったかな。 収録された音源だが、CD1枚目はThe 101ersからメスカレロスまで既にリリースされた楽曲からクラッシュを除いて選ばれた20曲。 The 101ers「Key To Your Heart」、映画『シド・アンド・ナンシー...

PANTA & HAL『マラッカ』・『1980X』再現ライヴ

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PANTA&HALがリリースした2枚のスタジオ・アルバム、『マラッカ』と『1980X』の再現ライヴが11月1日ビルボードライブ大阪、11月3日ビルボードライブ東京で行われた。私は行っていないので、ネット上で幾つかレヴューを読んだが、雑誌「MUSIC STEADY」初代編集長のブログ「 Let's Go Steady―Jポップス黄金時代! 」のレヴューに詳しく書かれている。 レヴューの中で、“グランドピアノに黒布を被せ、その上には村上元二、中谷宏道、石田徹という、今は亡きメンバーの遺影が置かれ、振り向きながら”パンタがメンバー紹介をした、と書かれていたのが心にしみた。 私がパンタのライヴを見始めた頃(『SALVAGE』の頃)は中谷宏道がベースで、渋いいで立ちで渋いベースプレイを聴かせてくれた。好きなベーシストだった。 右上の中谷宏道の写真はアルバム『16人格』インサートより。 それにライターの吉原聖洋も亡くなっていたのか...。パンタの詩集「ナイフ」の解説や1992年のパンタのアルバムCDリイシューで多くのアルバムのライナーノーツを書いていたのが記憶に残っている。紙ジャケ買ってもこのライナーノーツがあるからCD手放せないんだ。

私の放浪音楽史 Vol.83 THE ROOSTERZ『GOOD DREAMS』

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1984年4月21日、日本コロムビアよりリリース。 1983年12月31日に池袋・西武劇場でおこなわれた年越しライヴ “第11回ニューイヤーロックフェスティバル”に出演、ルースターズは31日の午後10時過ぎに登場した(このライヴの中から「Sad Song」が1984年1月17日にTBSでTV放送されている)。明けた1984年1月1日にはシングル「Sad Song c/w Heart's Edge」をリリースし、1月1日、2日には新宿ロフトで2daysライヴと忙しく年を越したルースターズだったが、このロフト2days後、なんとベースの井上富雄がバンドを脱退してしまう。後に井上は脱退の原因を “リーダー(大江)が倒れて求心力がなくなったのが原因で音楽的対立はなかった”とインタビューで語っている。 元日にシングルをリリースし正月に2日間のライヴをブッキングするという “その年を迎えた” 意気込みを感じさせたルースターズだったが、井上の脱退により2ヶ月半程ライヴ活動を停止している。しかしライヴ・スケジュールのキャンセルが無かったようなので、このライヴで井上が脱退することは以前から決まっていたのだろう。池畑脱退後しばらくして井上はバンドを離れることを決意、周囲に伝えていたと思われる。 井上の脱退のアナウンスはどこで見聞きしたのか覚えていないが、おそらく雑誌で読んだのかな…。しばらくしてオーディションにより当時19歳の柞山一彦が加入(井上もデビュー時19歳だったな…)、プロの経験はなくテクニックよりも若さとルックスを買われてということだった。なんでも作山自身が軽い気持ちで電話をかけたところ、翌日には花田と安藤に会って、後日柞山のバンド(ルースターズのコピーをしていたバンドらしい)のライヴを花田と安藤がライヴハウス(ACBらしい)へ見に行き、他にもオーディションで何人か一緒にやったが、最終的に柞山に決めた、ということだ。 これだけキャリアのあるバンドが、経験のないプレイヤーを加入させるというのも、思い切った決断というか冒険というかパンクなバンド姿勢ではある。メンバーの出入りが激しかったこの時期、それほど自己主張のないメンバーを、という配慮もあったのかなぁ。まぁこの時期邦楽・洋楽問わず様々なパンクバンド、ポスト・パンクバンド、ニューウェイヴ・バンドが楽器を手にしたことのない...

汝、我が民に非ズ「夏の午後」

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2018年9月26日、Ren'dez-vousよりリリースのアルバム『つらい思いを抱きしめて』より。 町田康が新バンドでライヴ活動をしていることはネットで読んでいたが、その新しいバンド “汝、我が民に非ズ”(なんじわがたみにあらず)のファースト・アルバムがリリースされた。町田康としては前作『犬とチャーハンのすきま』(2010年)から8年ぶりのアルバム・リリースとなる。それにしてもイイ名前のバンド名だ。メンバーは、 Vocal:町田康 Guitar:中村敬治 Bass:瀬戸尚幸 Keyboard:大古富士子 Drums:高橋結子 Sax、Flute:浅野雅暢 全作詞は町田康、作曲はギターの中村敬治が8曲、キーボードの大古富士子が3曲。アレンジはバンドが全曲をおこなっており、 プロデュースは中村敬治。 演奏陣は私は初めて見る名前ばかりだが、調べてみるとそれぞれキャリアのある手練ればかり。柔軟な演奏は町田のヴォーカルに合っていて、私は『メシ喰うな!』以来の演奏と歌の一体感を感じた。 取り上げたのはアルバムの6曲目に収録されている「夏の午後」。 キーボード大古富士子作曲のボサノヴァ調の演奏にのせて、町田はメロディを丁寧になぞり、心の星を射る、心に水を撒く誰かへの恋を歌う。  “星を射るのは誰なのかしら  あたら狩人みたいに  私の人生なんて二流映画のできそこないよ  なのに言葉が響いて  嘘がよみがえる” アコースティック・ギターの響き、リリカルなピアノ、間奏のアコーディオンもいい。 だれか女性歌手にカヴァーしてもらいたいなぁ。 他、オープニング「だから君は今日も神を見る」や「リターン」、「いろちがい」といった曲では町田康節炸裂。これもキーボード大古富士子作曲の「RB」はエレピが印象的で演奏だけ聴いていればフュージョン的と言ってもいい曲。ユーモラスな「ひがくれ哀話」、殺伐とした歌詞だが演奏にはまろやかさがある「貧民小唄」。サックスが効いている。 クイーンのようなコーラスとアレンジの「風のなかで君は」はダイナミックさが魅力でこれも非常に印象に残る曲だ。こざっぱりした演奏だがそれがまた切ないタイトル・トラック「つらい思いを抱きしめて」、与えられた安全地帯で満足していていいのか?という意味にも聴こえる歌詞がロッキンな演奏にのせて歌われる 「白線の内側に下がってお祈りくださ...

NHK福岡・ドラマ『YOU MAY DREAM』

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NHK福岡発のドラマ『You May Dream』の地上波放送見終わった。 シーナ役の石橋静河は石橋凌の娘なんだ。知らんかった。朝ドラの『半分、青い』にも少々嫌味な感じの奥さん役で出てたけど、今回のシーナ役はキュートでピッタリ。可愛かった。「涙のハイウェイ」を歌うところもよかった。これまで見聞きしたのと違う箇所少しあったけど。シーナと鮎川の出会い、ダンスホールのヤングキラーでサンハウスが演奏してのはジェスロ・タルの「ブーレ」だったらしいが...。 田代俊一郎著「博多ROCK外伝」で見た鮎川とシーナの結婚式が再現されていてなんだか感動した。ライヴシーン「Batman Theme」後、鮎川の呼び込みでシーナ登場の第一声“ハーイ”そっくりだなぁ。なんか思い出すなぁ。それにドラム川嶋役も似てたよ。 そういえばサンハウス活動停止した後、東京でレコード作らないか、と鮎川を誘ったのは柏木省三だった、といろんなところで鮎川が語っていたが、そんなエピソードも電話がかかってくるシーンで再現されていた(柏木って名前は出てないし誰からの電話かわからないけど)。 鮎川(とシーナ)が必死に音楽に食らいついていく様が描かれていて、これが後々九州の音楽シーンにつながっていくんだなぁと心震えるものがあった。 右上のジャケ写はSHEENA & THE ROKKETS USA A&M盤紙ジャケ。

『TWIN PEAKS』SEASON 3 and 『THE ENTIRE MYSTERY』Blu-ray Disc

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『ツイン・ピークス The Return』。レンタルが始まり、ようやく全18話観終わった。 うーん、これは “ツイン・ピークス” である必要があるのだろうか。壮大な絶対悪と絶対善の物語は…。リンチ・ワールド全開。疲れたシーンもあるが、まぁ全体としては楽しめた。第17話は衝撃だった。マジか…。とりあえずサントラは買った。 『ツイン・ピークス The Return』観終わってから、結局またはまってしまいマーク・フロスト著の『ツイン・ピークス シークレット・ヒストリー』と『ツイン・ピークス ファイナル・ドキュメント』の2冊、合計6,000円越えの本を購入…これハード・カバーじゃなくてもよかったと思うんだが(それでもう少し安くしてくれれば…)、読み終わったが『...ドキュメント』の方が読みやすい。丸太おばさんのエピソードに涙…。しかし『...ドキュメント』の最後は納得できん。 で、ブルーレイ10枚組『Twin Peaks The Entire Mystery』も購入(右上のジャケ写)した。 レーザーディスクでボックスと劇場版持ってるからいいかと思ってたが、LDプレイヤーは調子悪いし、劇場版の未公開シーンを集めた『Missing Pieces』も観たいし。 買ってよかった。映像がすげー綺麗。感動。幸せ。序章~29話、劇場版、未公開シーン、様々な特典映像。先日全部見終わった。満足。シーズン2の途中はいまいちな印象あったけど、あらためて観ると結構面白い。シェリーとゴードン・コール(リンチ)のシーン、アニーとクーパーの出会いのシーンとか、いいなぁ。『Missing Pieces』も面白かった。

シーナ&ロケット「ユー・メイ・ドリーム」

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1979年12月5日、アルファ・レコードよりリリースのシングル。 シーナ&ロケッツを題材としたNHK福岡発のドラマ『You May Dream』が遂に全国地上波放送される。2018年3月2日に九州沖縄地方で先行放送され、5月6日にはBSプレミアムで全国放送、ようやく全国地上波放送が決定した。放送はNHK総合で9月24日に予定されている。出演はシーナ役には石橋静河、鮎川誠役に福山翔大、NHKの公式サイトの写真を見ると二人とも雰囲気あってどんなドラマになってるのか楽しみだ。 1979年10月にリリースされたシーナ&ザ・ロケッツ(このシングルの日本語表記はシーナ&ロケット)の2枚目のアルバムで、アルファ・レコード移籍後、最初のアルバム『真空パック』に収録されている「ユー・メイ・ドリーム」は、同年12月に「ユー・メイ・ドリーム c/w レイジー・クレイジー・ブルース」のカップリングでシングルカットされた。初回リリース時はアルバムの初回ジャケと同じ鋤田正義フォト、WXY(羽良多平吉+大類信)デザインの“ラップ・ジャケ”だった (メンバーをラップしたのはカメラマン鋤田正義のアイデア)。 1980年になって「ユー・メイ・ドリーム」が日本航空のテレビCMに使われたこともあり注目され、再度バンドとレコードをプッシュする事となり、アルファ・レコードの村井社長から“鮎川君とシーナの顔は見えた方がいいよ”と言われたことから、操上和美によるフォトセッションが行われ、レコードが再プレスされた際に、アルバム『真空パック』、シングル「ユー・メイ・ドリーム」ともにジャケットがモノクロのメンバー写真に差し替えられた。 アルバム『真空パック』は細野晴臣プロデュース、“ロック・バンドというよりは新しいニュー・ウェイヴ・バンド”というコンセプトで、ロックンロ―ル・バンドをテクノに加工したサウンドは当時かなり批判的な意見があったが、ニュー・ウェイヴ、テクノ・ポップの浸透もあり広く注目を集めるレコードとなった。私も当時は加工し過ぎと思ったが、今となっては名盤に挙げる…。鮎川自身もレコーディング中、若干の迷いがあったようだが “スタジオでやれることは思いっきりやってみようよ” という細野の言葉に励まされたという。 「ユー・メイ・ドリーム」の作詞は柴山俊之とクリス・モスデルで、シーナによれば柴山から貰った当初のタイ...

アナーキー「今昔物語」

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で、どうだってんだ 世の中 十年前も 二十年前も 何も変わりゃしてねえじゃねえか 今も昔も 今も昔も 今も昔も 今も昔も

WARSAW NATIONAL PHILHARMONIC ORCHESTRA/WITOLD ROWICK「THRENODY TO THE VICTIMS OF HIROSHIMA」

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『Twin Peaks The Return』 episode 8 「Gotta light ?」 Pic from CD『Twin Peaks・Limited Event Series Soundtrack』ブックレット JULY 16, 1945 WHITE SANDS, NEW MEXICO 5:29AM(MWT) TRINITY TEST Detonation of the first nuclear weapon.

エスケン著『都市から都市、そしてまたアクロバット 回想録1971-1991』

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2018年6月河出書房新社より出版。 S-KENの回想録が刊行された。 個人的には東京ロッカーズ周辺で認識しているエスケンだが、 “エスケン”となる前、田中唯士として活動していた時期も詳しく書かれている。 ちょこっと内容を紹介すると...。 1971年、「自由通りの午後」の作曲者(歌唱はアイジョージ)としてエスケンはポーランドで行われた音楽祭“ ソボト国際音楽フェスティバル ”へ参加する。音楽祭への旅券は音楽祭終了後、どこへ寄って帰国しても良いという地球周遊券だった。エスケンは音楽祭終了後ロンドンから客として来ていた日本人と共にヒッチハイクで東欧のポーランド、チェコスロバキアへ。 厳しい国境検問所を抜けてヒッチハイクを続け西ドイツ、スイス、フランス、イギリスのロンドンへ。ここで相棒と別れエスケンは飛行機でアメリカへ渡り、ニューヨーク、サンフランシスコ、ハワイへと3ヶ月かけて東京へと戻る。 この時の体験がエスケンの “先入観を捨て古今東西の心揺さぶる音楽、アート、文学て徹底して探索する” 考え方のもとになったようだ。 日本に戻ったエスケンはレコード会社の要請でピースシティーというバンドを結成しリードヴォーカルを担当、「しぶう c/w 僕の愛した花」、「自由通りの午後 c/w バラの花のあなたに」の2枚のシングルをリリースしたが短期で解散。その後、月刊音楽雑誌『ライトミュージック』の編集者となり“世界中の音楽や文化全般を一気に吸収”する。そこでも悲喜こもごもあるわけだが、エスケンは編集者の立場を利用しアメリカ特派員という境遇を作り出し、1975年5月ロスアンゼルスへ旅立ち、ロスで暮らしながら当地の音楽状況を取材、1976年にニューヨークへ移り住む。ここではかねてからエスケンの好きだったニューヨークのラテン音楽“サルサ”に酔いしれる。 エスケンがサルサを気に入るきっかけとなったアーティストで、ライヴに何度も足を運んだウィリー・コロンの『LO MATO』(ロ・マト)というアルバムが紹介されているが、後のエスケンのファースト・アルバムのタイトル『魔都』はここから来てるんだろうなぁ…。 しばらくしてエスケンの特派員生活は終わるが、エスケンはニューヨークに留まることを決意する。興味は映画に移って連日映画館通いとなったが、CBGBへいった事をきっかけにして映画浸りの生活も終わりを告...

映画・石井岳龍監督『 パンク侍、斬られて候』

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2018年6月30日、遂に公開された石井岳龍監督最新作『パンク侍、斬られて候』。 町田康の原作小説は文庫化された時に読んで、これが書ける町田康はすげぇ、やっぱり才能ある、それまでの町田康の最高傑作だ!と思ったものだ。なかなかボリュームのある小説だが、これが映画化されるとは(しかも実写で)まったく想像できなかった。 しかし、石井岳龍は2004年に小説が刊行された際に読んで映画化を考え始めたという…恐るべし。だが技術・資金面で企画は難航、頓挫する。時は流れ2015年、石井岳龍監督の『ソレダケ』を観た伊藤和弘プロデューサーの助力もあり再び企画が動き出し、映画化実現へ大きく動き出す。町田康は映画化を快諾、宮藤官九郎が脚本に起用された。最初は2時間尺の配信コンテンツとしてdTVで配信する予定であった企画は全国映画館で公開される映画となった。2016年の冬には初稿が完成し、2017年6月クランクイン、8月末にクランクアップ、ポストプロダクションを経て遂に映画は完成、2018年6月30日公開となった。 これを書いているのは7月1日だが、昨日、地元田舎の映画館で初日初回で観に行きましたよ、 えぇ、なにしろ石井・ex聰亙・岳龍の新作映画を近所で観られるんだから。 で、感想なんだけど、まだ公開されたばかりで内容細かく書くのもつまらんし、後日機会があれば…。 石井監督の持ち味のひとつであるダークな部分は抑えられ、やや脚本の宮藤官九郎側に振れているような気がするが、格闘シーンのスピード感、腹ふり党のモブシーンはさすがの迫力。個人的には納得の出来。 主人公は綾野剛ってことになっているが、登場人物はいずれもクセ者ばかり、豊川悦司(只今朝ドラ出演中)の演技には感嘆するところあり、國村隼しかり、浅野忠信しかり、そして幕暮孫兵衛こと染谷将太が素晴らしい。もう出演者誰もが快演・怪演なのだが、これまた特筆すべきは北川景子の演技で感動ものです。 主題歌はセックス・ピストルズの「アナーキー・イン・ザ・UK」。 なぜ日本の映画のそれも時代劇にこの曲が、と気になる向きもあるとは思う。 かつて原作者の町田康(当時町蔵)が主演し、山本政志が監督した『熊楠』という映画があった。『熊楠』は資金難のため製作が中断し未完となってしまったが、町田が演じた学者、南方熊楠は、古今東西、地域・時代・学問・雑談を分け隔てなく全てを対...

追悼・森田童子「球根栽培の唄」

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1983年11月30日、ワーナー/アトランティックよりリリースのアルバム『狼少年 wolf boy』より。 森田童子の訃報。 4月24日に心不全で死去。65歳だった。 前にも書いたが森田童子の音楽を初めて聴いたのは1983年か1984年頃、大学に通っていたT君が下宿していたアパートだった。友人の何人かで泊まりに行ったのだが、近くの吉野家で牛丼を買って夕飯を済ませ、宮崎駿・作の漫画『風の谷のナウシカ』を読んだりしながら、T君が聴かせてくれたのが森田童子の『マザー・スカイ』だった。青空の下で砕け散る十字架という印象的なジャケット、深く染み入る楽曲、ルックスと歌声のギャップは衝撃だったなぁ。 弱さ、孤独、悲しさ、絶望がそのまま歌になっている。励ましとか希望を歌にしているんじゃない。だけどその言葉が、歌詞が彼女の声によって歌われると仄かな優しさとぬくもりを感じとることができる。結晶化した悲しさを、炭化した絶望を歌っていても森田童子の歌には鎮痛剤のような作用・効能がある。 森田童子は“東京に生まれ学園闘争で高校を中退、1972年友人の死をきっかけに自作の歌を歌い始めた” とロフト創設者の平野悠著『ライヴハウス「ロフト」青春記』に記載されている(出身や歌い始めたきっかけや学生運動の関わりには諸説あるようだ)。そして1975年10月“私にここで歌わせてください”と西荻窪ロフトを訪ねて来たという記述がある。 『ROCK IS LOFT』のスケジュールを見ると西荻の1976年3月~1977年6月までほぼ月いちで森田童子の名前があり、1976年10月に新宿ロフトがオープンしてからは新宿ロフトのスケジュールにも名前が出てくるようになる。途中ライヴ休止時期もあったようだが、1983年12月までロフトの常連だった。ラストライヴは新宿ロフト1983年12月25日、26日の2DAYSだった。引退の告知等何もなかったという。 「球根栽培の唄」は森田童子の1983年リリースのラスト・アルバム『狼少年 wolf boy』に収録されている。オリジナル・アナログ盤には歌詞カードは付属せず、丸尾末広の漫画と森田童子の写真が印刷された2つ折りのリーフレットが封入されていた。1975年リリースのファーストアルバム『グッドバイ』と比べると随分とアレンジも多彩になっている印象のアルバムだ。そんな中でも「球根栽培の唄...

大江慎也「恋をしようよ」

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2018年6月3日、Soapland recordsよりリリースのアルバム『The Music Goes On』より。 大江慎也、久々にソロ名義でのCDリリース。前ソロ作『The Greatest Music』が2006年だから12年振りか…。音源としては、2016年の金原千恵子関連の企画アルバム『WITH』参加、金原千恵子 WITH 大江慎也 塚本功名義の7インチ「Rosie(The Minimalize Remix) c/w Rosie(7inch Mix Version)」リリース以来になる。 “音楽は続く”と題されたアルバムは、花田のCDやDVDのリリースもしているGALLERY SOAPが運営しているSoapland recordsからのリリースで、2018年2月25日、GALLERY SOAPで行われたライヴの模様を収録。ディストーションを効かせたエレクトリック・ギターとヒート・アップした大江のヴォーカルによる弾き語りライヴだ。ギターは出来ればもう少しナチュラルなトーンで聴きたい…全体的に…個人的には…。 「Rosie」、「One More Kiss」、「Case of Insanity」、「Go Fuck」、「Good Dreams」、「Venus」等ルースターズ時代の代表曲の数々に『The Greatest Music』からの「何処に行こうか」、「Go For The Party」、「I Dream」、2012年頃書かれたオリジナル曲「Why Does The Sun(Rough Blues)」、2013年ルースターズの京都のステージでも演奏していたJohn Hiattのカヴァー「Riding With The King」など全16曲を収録している。 ラストに収録されている「恋をしようよ」では、大江が“ここで聴いたことのないブルースを1曲…”と言って演奏を始める。 ルースターズのオリジナルはハイ・スピードのロックンロールだが、ゆっくり、スピードを落としたスロー・ブルースとして歌われているのが新鮮だ。大江のヴォーカルも渋みを感じさせる。だけど、最後は結局スピード・アップして “やりたいだけ!” ジャケット・フォトは大江本人によるもので、なかなか雰囲気のある仕上がり。 2018.6.11追記: ブログ<Let's Go Steady――Jポップス...

Shiggy Jr.「お手上げサイキクス」

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2018年5月23日、ビクターエンタテインメントからリリースのミニ・アルバム『KICK UP!!E.P.』より。 5月のある晴れた日、車のラジオをチューニングしていると耳馴染みのある声が。これはShiggy Jr. 池田の声か...ライヴだな…。 江口ジャケのミニ・アルバム『Listen To The Music』で興味を持って、メジャーのユニバーサルへ移籍後リリースしたシングル「サマータイムラブ」までは購入していたが、続くシングル「GHOST PARTY」を聴いて、曲もだけどジャケットやPVのイメージも含めて個人的にはちょっと違うかな…思って離れてたんだけど、このFMで放送されたライヴ(TOKYO FMのKIRIN BEER "Good Luck" LIVE)はポップな中にもなかなかパワフルなバンド・サウンドもあって、くるりのカヴァー「ばらの花」の演奏あり、新曲あり、このFMライヴ途中から聴いたので帰ってからラジコで最初から聴いたけど(8曲がライヴ演奏された)通してよかった。 で、新しくリリースされるというCDをチェックするとどうやらタワレコだけ、くるりのカヴァー「ばらの花」のCDが特典になってる (さきのFMライヴのなかでも特典の事を言ってた)。 まぁこの齢でおまけ目当てに買うのもどうかと思ったが買いましたよ。タワレコで。Shiggy Jr.のディスクとしては3年振りだ。 このカヴァーは原曲にほぼ忠実なアレンジで、良い出来なのでこの曲を紹介しようと思ったが、やっぱりオリジナル曲をね。 アニメのオープニング曲で“アニメのキャラクターたちを踊らせたい”というスタッフからの要望で出来上がった「お手上げサイキクス」。 メタルコアやプログレバンドをかけ持ちしていたという諸石和馬が叩きまくるドラムが何より爽快でスピード感抜群。絡むベースのフレーズもダイナミックに動き回り、エナジーみなぎるギター炸裂。ヴォーカルの池田はアニメに沿ったフレーズ(全てを操るとか君を支配するとか)をおり込みながらスラップスティックな歌詞を歌う。一度聴いたら“Put your hands up”の部分は覚えてしまうカッ飛びチューン。 “たとえばもし明日が来ないとしたらどうするんだろうって最近ふと思ったんですけど…”で始まるセリフ・パートも意表をついてる。 漫画原作のアニメ『斉木楠雄...

JULEE CRUISE「FLOATING (DEMO) 」

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デイヴィッド・リンチとアンジェロ・バダラメンティと共に制作したジュリー・クルーズのファースト・アルバムに収録されていた、 「Floating」 「Falling」 「The World Spins」 の3曲のデモ・ヴァージョンを収録したアナログ12インチが2018年8月にSacred Bones Recordsからリリースされるとアナウンスが。   12インチはピンク・ヴィニールで1,000枚の限定リリース。これは欲しいなぁ。 「Floating (Demo)」がYouTubeにアップされている。

井上尭之「一人」

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1976年、ATLANTIC/ワーナーよりリリースのアルバム『ウォーター・マインド』より。 花田裕之が2015年にリリースしたDVD『NAGARE KYUSHU 2014』には北九州市、久留米市、熊本八代市、鹿児島出水市へと流れ、ひとりホームで電車を待つシーンや文庫本片手に電車に揺られ移動するドキュメントを挟みながら、小さなライヴ会場で歌う花田の姿が収められている。2014年11月21日北九州市門司PENNY LANEでのライヴでは、 “チュチュチュチュ誰も いない チュチュチュチュひとりだけでただ歩く” という印象的なフレーズの曲が歌われていた。 クレジットを見ると「一人」という曲で、作詞:岸部修三、作曲:井上尭之とある。調べてみたら井上尭之がリリースしたアルバム『ウォーター・マインド』に収録されている曲だとわかった。筋肉骸骨腕ジャケットが印象的な『ウォーター・マインド』というアルバムは何度かアナログの中古を見かけて手に取ったことはある。井上尭之と言えば「傷だらけの天使」のテーマや「太陽にほえろ!」のテーマ曲演奏なんかで名前を知っていたから、内容はインストっていうか劇伴なんだろうな、と思いこんでいて購入することはなかったのだが、実際は1曲(ラストの「さよならログ・キャビン」)を除き井上尭之のヴォーカル入り、歌ものアルバムだ。 それにこの「一人」という曲、ドラマ『傷だらけの天使』の挿入歌としても使われていた。『傷だらけの天使』の本放送は1974年~1975年だが私はリアルタイムでは見てない。まだ小学生だったからね。再放送は何度か見たなぁ。特にオープニングの映像に影響された。あれ見てトマトに塩かけて丸ごと食べるようになった。腹が減ったら牛乳に丸ごとトマト、それにコンビーフ、魚肉ウィンナー。あと修と亨が住んでいた屋上の部屋、あんな所に住みたいなぁと思ったものだ。 つい先日までTVKで再放送していた『傷だらけの天使』が終了した。 あらためて見ると、ショーケンはアドリブが多いなとか、出演者のセリフと共に白い息が映る事が多く、寒いところで撮影してるんだなぁとか細かいところに気付く。 最終回、修がヌード写真が敷き詰められた部屋で死んでいる亨を見つけるシーンはやはり強烈だった。ラスト、夢の島でドラム缶をのせたボロボロのリヤカーをひくショーケンの姿はやはり圧倒的に迫ってきた。そのド...

JEFF BUCKLEY「HALLELUJAH」

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1994年9月8日、Sony Music Entertainmentよりリリースのアルバム『GRACE』より。 これを書いている2018年4月1日、もうすっかり季節は春、私の住む地域ではいつもより早めに満開となった桜もあと数日で散ってしまうだろう。 平昌オリンピックもあったウィンター・スポーツの今シーズンは既に終了。オリンピックはお隣韓国開催で時差が無い分、夜と休日はよく見たなぁ。 今シーズンのフィギュア・スケートもグランプリシリーズ、全日本、四大陸選手権、オリンピック、世界選手権とテレビ放送があれば見てた。オリンピック出場権を手に入れたいという緊張感、怪我からの復活、世代交代など男女とも色々話題があったシーズンだった。個人的には宮原知子の怪我からの復活、全日本優勝、オリンピック出場、世界選手権で銅メダルが嬉しかった。フィギュア・スケートでは数年前から演技に使用する曲に、歌詞付き(ヴォーカル入り)の曲が使用できるようになって、今シーズンは多くのスケーターがヴォーカル入りの曲を使用していた。今シーズン幾つかの国際大会を見ていてパトリック・チャンのフリーの演技に使われている曲が気になった。 アイス・スケートリンクに静かに響き渡るエレクトリック・ギターのテンションを感じさせる爪弾き、リヴァーブの効いたカッティングを折り込んで、囁くように歌が始まる。弾き語りで曲は進み、そして“Hallelujah、Hallelujah”と神を賛美する歌詞が繰り返される。 なんだかデイヴィッド・リンチの映画に使われてもいいような曲だ…ディス・モータル・コイルとかクリス・アイザックとか、そんなアーティストを連想させるムードを持った曲だった。放送では曲のタイトルを「ハレルヤ」と紹介していたから、それでさっそく調べてみた。 レナード・コーエンの曲…使用している演奏はジェフ・バックリィのカヴァー・ヴァージョンなんだ。ジェフ・バックリィ…名前は聞いたことがあるが、ん…このCDジャケットは見た事ある。 新譜で出ていたころ雑誌等では大きく紹介していたんじゃないかな…。確か誰かの息子って扱いで。 まぁ今度中古CDを見に行って忘れずにいたら探してみよう…。 平昌オリンピック終了後しばらくしてジェフ・バックリィのアルバム『グレース』を入手。1994年にリリースされた日本盤CDだ。オープニング「Mojo Pin」...

追悼・NOKIE EDWARDS THE VENTURES「BUMBLE BEE TWIST」

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R.I.P. NOKIE EDWARDS

花田裕之「あの頃さ」

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2017年12月1日、soapland recordsよりリリースのアルバム『NAGARE 2017 at GALLERY SOAP』より。 GALLERY SOAPは1997年5月北九州市小倉北区にオープン。2017年4月からは“GALLERY SOAP 20th ANNIVERSARY”として20周年を記念するさまざまなイベントが開催された。2017年6月18日には“花田裕之アコースティックライブ 流れ”が開催され、この時の模様を収録したCDがリリースされた。 PYGの「花・太陽・雨」、“シーナの曲を…”と言って歌い始めるシーナ&ロケッツの「TRAIN TRAIN」、サンハウスの「魅惑の宵」といったカヴァー、ルースターズのラストアルバムから「LADY COOL」と「鉄橋の下で」、 ロックンロール・ジプシーズが2016年に発表した4作目から「あきれるくらい」と「空っぽの街から」、band HANADAが昨年リリースした『ROADSIDE』から「遠くまで」、「ガラガラ ゴロゴロ」、「あの頃さ」と新旧交えて10曲が収録されている。 取り上げたのは「あの頃さ」。 band HANADAの傑作スタジオアルバム『ROADSIDE』に収録されていた曲の弾き語り。このライヴ・アルバムではラストに収録されている。 バンド・ヴァージョンもいいが、この歌とギターとハーモニカのみのライヴ・ヴァージョンも新鮮な魅力がある。深みを増した歌声、語尾には風景と心情が漂う。 ライヴの収録は6月だが今、冬の終りに聴くとまた味わい深い。  “ガキの頃にはぐれた夢  あの森に探しに行こうか  久しぶりに  冬枯れのあぜ道の上に  置いてきたままの気分のかけらを  忘れることなんて出来ないから  どんなにオレが変わっても 変わらない  どんなにオレが変わっても 変わらない  あの頃さ” 誰の心にも残っている風景の中で感じた気持ちをうまく歌に込めていると思う。 年をとったとしても、この先も変わることのない、あの頃。忘れないからいつでも探しに行けるし、久しぶりでも必ず見つかる。 このライヴでは付け足された歌詞が歌われている。  “どんなにこの世が変わっても  どんなにおまえが変わっても 変わらない  あの頃さ” それに、なんといってもCDジャケットのギルドを抱えた穏やかな表情の花田...