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OMNIBUS a Go Go Vol.16『REVENGE OF WECHSELBALG』

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1987年3月15日リリース。 1984年~1987年にヴァクセルバルグがリリースした音源のダイジェストといってよい内容。 SADIE SADS「Angora」、NUBILE「S.T.T.E.P」、SODOM「Breaking Glass」、AUTO MOD「Cannibal of Love」、G-SCHMITT「LSD」といったシングルの曲、これらバンド(SODOMを除く)のアルバムからの曲がちりばめられ、G-SCHMITT「Bulerias」、「Disaster」の別バージョン、SADIE SADSの未発表だった「Trick」が収録されている。他にジュネの劇団Baji Worktheaterや女性スリーピースユニットSARASVATI、謎(?)のN.I.L.A.の曲を収録。NUBILE「Tranceyse」は次のシングルから先行して収録された。 レーベル主宰の宮部知彦による “ヴァクセルバルクの復讐” 宣言とも思えるライナーノーツ掲載。そこで “画一的な集団を形成するつもりは無かった” と書かれているが、多彩なリズム/ビートにエレクトロニクスを駆使して彩られた、耽美的な情景・音の造形を作り上げている点では共通していると感じられる。 このオムニバス・アルバムがインディーズ初のCDリリースだった。 安価で、技術的にも比較的制作し易いソノシートやカセットテープ、シングル盤といったメディアからの移行が始まった。

OMNIBUS a Go Go Vol.15『SOME GIRLS ~REBEL STREET Ⅳ~』

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1987年4月25日リリース。REBEL STREETシリーズの第4弾はGirlグループ、またはボーカルが女性のバンド・アーティストを集めたオムニバス。 プロデュースは前作『JUMPING JAM』に続いて柏木省三だった。リリース当時MID80'sのニューウェイブ色が濃いが、ハードロック・グループも収録している。 発売に先立って4月1日~3日には新宿ロフトで発売記念ライブがおこなわれ、VIGRIN ROCKS、蟻プロジェクト、葛生千夏、BARBARA、RITAN、 CLAN、麝香猫、STILLが出演した。 DATE OF BIRTHの前身MIND CONTROL名義のエキゾチックな「赤いエナメル」、そのDATE OF BIRTHがバックアップしていたNANA(インディーのアイドル的な 売り出し方だった)の「ガラスの涙」、ZELDAのオリジナルメンバーでギタリストだったヨーコのCLAN「FALLEN' ANGEL」、GIRLS~ピンナップスのRITA(野元貴子)のRITANはギターのダビングにのって囁くようなボーカルを聴かせる。 THE COMESのチトセ率いるVIRGIN ROCKS「HEY!」。サウンドはハードロック化。 最初期の蟻プロジェクト、日の丸ファクトリー(ゲーム音楽を作っていた模様)の打ち込みサウンドも良いし、恒松正敏プロデュースから離れサウンドが変化しキュートでポップなSTILL「彼女はアドバルーン」もコケティッシュな魅力。麝香猫は近頃沢田研二のツアーにも参加しているGRACE(Chiho Hayashi)がドラムだった。葛生千夏のエドガー・アラン・ポーの詩に曲をつけた「ANNABRL LEE§2」は、1分27秒と短い曲だが演奏(彼女自身)歌声ともに荘厳な響き。素晴らしい。他MENS、BARBARAを収録。

OMNIBUS a Go Go Vol.14『別天地』

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1986年6月リリース。再発CDのライナーによると、エピックソニーのディレクターが“YEN”(アルファ)や“ノンスタンダード”(テイチク)の ような先鋭的な新人を紹介するためのレーベルを作ろう、と企画されたオムニバス・アルバムということだ(結局レーベルは実現しなかった)。DATE OF BIRTH(重藤功)、UPLM(バナナ)、YOUNG ODEON(小西康陽)、KILLING TIME(板倉文)、SCREEN(和久井光司)の5バンド(クリエイター) が収録されている。 1980年代、EP-4や原マスミ等のアルバムへの参加で異彩を放っていたバナナ(川嶋BANANA)の尖ったサウンドが聴ける「CELL」で幕を開ける。バナナは他に「HEAVEN LINE」を収録。 先のVol.10で紹介した『くっついて安心』のプロデューサーだった板倉文のKILLING TIMEは、 斉藤ネコ、福岡ユタカ参加、低音パーカションが気持ちいい「EBRIO」と、作詞・ボーカルに太田裕美をフューチャーした「ルナチコ」。ピチカートVを1984年末に始動していた小西康陽はYOUNG ODEON名義でPLASTICS~MELONの中西俊夫をフューチャーした「新パゾリーニ」と、市川崑監督映画と同タイトルで、性急かつ緊張感を持った「黒い十人の女」。どちらも映画絡みのタイトル。 個人的にはDATE OF BIRTH。 ポートレイトからの10インチ盤と1986年8月のメジャー・デビュー12インチ『思い出の瞳』の間に録音された参加曲は2曲。どちらも素晴らしい出来上がり。 「AROUND AROUND」はポートレイト盤のオープニング・ナンバー「PACK MY BAG」の再演(タイトルを変更している)で、アコースティックな部分が若干強調されているか。今のところこのバージョンはこのアルバムでしか聴く事が出来ない。「KING OF WALZ」はコラージュなどをちりばめた曲で、映画音楽ともいえそうな曲。ティム・バートンの映画に似合いそう。 ビートルズ「Being for the Benefit of Mr. Kite!」を彷彿とさせる。こちらはベスト盤『KING OF WALTZ』に収録されている。そのベスト盤のライナー(重藤功)によると 既に“QUEEN OF WALZ”は出来上がっている、という事だったが...。 ア...

OMNIBUS a Go Go Vol.13『ATTACK OF...MUSHROOM PEOPLE !』

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レニー・ケイが『NUGGETS』を2枚組LPとして編纂し、60年代のローカルなガレージ/サイケデリック・バンドが見直されたのは1972年。やがて、そのロウなサウンドはパンク世代にも影響を及ぼし、TELEVISIONやTHE DAMNEDなどは、この頃のガレージ/サイケバンドの曲をカバーしている。また50年代~60年代のロックンロール、ビートグループやソウル、ガールグループからの影響は、例えばTHE CLASHの「Brand New Cadillac」、「I Fought The Law」、THE JAMの「(Love Is Like A)Heatwave」などのカバー曲という形でも現れている。 日本のパンク世代のガレージ復興は、パンク初期から時間が経つにつれ、音楽的にはシンプルなビート・グループ/ロックンロールへの回帰と共にネオモッズ、ネオ・サイケデリックの流れを組み、表現としてはフリフリな衣装で熱狂を演出するGSのステージングを“作り物”として面白がり、フィクションとして再現することが、GS復興となって現れたのではないかとも思う。 『Attack of...Mushroom People』は1987年4月にリリースされたオムニバス・アルバムで、 当時広がりをみせていたネオGS/ガレージ・バンドを中心にセレクトされている。アルバム・タイトルは特撮映画『マタンゴ』から。怪奇映画に出てくる女の子の“キャー”と言う叫び声とGSに熱狂する叫び声は同じに聞こえる、そんな所からこのネーミングになったのか。 モッズシーンでも活躍していたThe Collectorsや、ハンブルグ期ビートルズと言われたTHE STRIKES、ネオGSの代表的バンド、THE HIPPY HIPPY SHAKES、THE PHANTOM GIFT、THE WOW WOW HIPPIESなどを収録。また、田島貴男のTHE RED CURTAIN「Talkin` Planet Sandwitch」が貴重なトラック。小気味良いサウンドだ。このアルバムにはCHEESE、PINKIES、THE POODLESのガールズグループも収録されているが、中でも歌謡テイストのキラーチューンTHE POODLESの「TOKYO NIGHT」が素晴らしい。 ジャケットの印象的なイラスト・デザインはTHE TWENTY HITS...

OMNIBUS a Go Go Vol.12『JUST A BEAT SHOW』

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1986年3月8日渋谷屋根裏で行われたライブを収録したオムニバス・アルバム。オリジナル・アナログは1986年5月リリース。  レピッシュ、THE LONDON TIMES、THE BLUE HEARTS、そしてこのシリーズギグの企画をしたTHE JUMPSの4バンド、各3曲を収録。 なんといってもブレイク寸前のTHE BLUE HEARTSが収録されているのが一番の売りだろうが、 前回紹介のモッズシーンとも密接に関わりのあったTHE LONDON TIMESの「MONDAY TO FRIDAY」はモッドな出来で好きな曲。 1990年にCD化され中込智子のライナーノーツがあるが、前回紹介した CD Journal のブルーハーツ特集のなかでも中込による“JUST A BEAT SHOW”の記事がある。

OMNIBUS a Go Go Vol.11『TOPPING UP REDIATE PRESENTS "8Ts TOKYO MODS COLLECTION"』

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1979年11月に映画『さらば青春の光』(英映画:原題QUADROPHENIA)が公開。 1964年5月ブライトン・ビーチに於けるモッズとロッカーズの乱闘をハイライトにし、モッズの日常を描いたこの映画をひとつのきっかけにして、イギリスではネオモッズ・ムーブメントが拡大していった。 1979年にはSECRET AFFAIR、MERTON PARKASなどが出演し、レコードにもなった「MODS MAYDAY '79」が、またPURPLE HEARTS、BACK TO ZERO、SECRET AFFAIRによって1979年8月~9月 クラブサーキット「マーチ・オブ・ザ・モッズ」が行われている。THE JAMは1978年アルバム『ALL MOD CONS』に続いて1979年『SETTING SONS』を発表、イギリスのトップへの道をひた走っていた頃だ。 パンクが一段落した1979年の音楽シーンでは多種多様なスタイルの音楽が溢れていたが、 このモッズ・リバイバルもパンクを通過したサウンドで、フーやスモール・フェイセス等のオリジナル・モッズよりもシャープでタイト&ソリッド、なによりスピード感が増していた。 遠く離れた日本でも映画『さらば青春の光』や1980年のTHE JAM初来日にインスパイアされた若者達により モッズ・シーンが徐々に形成され、1981年には吉祥寺のライブハウスSilver Elephantにて「MODS MAYDAY '81」が 行われている(以後毎年5月に行われている)。1983年には毎月のイヴェント「マーチ・オブ・ザ・モッズ」も始まった。1984年にはレディエイト・レコーズがインディのモッズレーベルとしてスタート、同年4バンド4曲入り7インチEP『LES ENFANTS TERRIBLES』をリリースした。 『Topping Up Radiate Presents "8Ts Tokyo Mods Collection"』は1996年にリリースされ、レディエイトが1984年から1990年までにリリースしたカタログの中から20曲を選曲・コンパイルしたオムニバス・アルバム。 最初の東京モッズ・オムニバスとも言える『LES ENFANTS TERRIBLES』の全曲、他にオムニバスやソノシート、12インチからThe Bi...

OMNIBUS a Go Go Vol.10『くっついて安心』

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1984年12月にバルコニーからリリースされたオムニバス・アルバム。 チャクラ、キリング・タイムの板倉文プロデュースで、“4バンドを素材にしたエクスペリメンタル・アルバム” ということだ。しかし実験的といっても“小学生のための楽しい実験セット”のたぐいのもの、と付属ブックレットには説明されている。 その“素材”として収録されているのは、 少年ナイフ サボテン D-DAY コクシネル の4バンド。 インディーズ・シーンではパンク・ハードコアといった強面なバンド達とは対照的に素朴な演奏を楽しませるニューウェイブなバンド(たとえば洋楽だとYOUNG MARBLE GIANTSのような)達も人気を集めていた。ここに集められたバンドも、そういった趣きを持っていると思う。1984年10月~11月にかけてレコーディングされたが、少年ナイフのみ既発音源をリミックスしたようだ。 バルコニーレコードはジャケット、内容、ブックレット、音質も含めトータルに良質なレコードを送り出す事を追求したレーベルといわれたが、これはそのエポック的な作品といえる。 独特の世界観をもったコクシネル、ガールズ・グループの先駆的な少年ナイフ、それに D-DAYのポップでキュートな魅力が楽しめる。“実験セット”的といえるのはサボテンか。 

OMNIBUS a Go Go Vol.9『時の葬列』

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1983年12月から「時の葬列・終末の予感」と題されたシリーズギグを開始したのにあわせ、SMSから1984年8月にリリースされたオムニバス・アルバム。 タイトルは『時の葬列 Selections From Excommunicated Monument』。サブタイトルは“社会から除外・破門された音楽の記念碑”という意味か。 「時の葬列」、「Wandering Child」がAUTO-MODの2曲だが、共に反モラル、反権力な意志を感じさせる。特に「Wandering Child」の一節が問題とされて歌詞カードが当て字 “母”→ “葉々”になっているし、2002年のCD化の際には音に修正が加えられている模様(アナログしか持っていないので確認していない)。ドアーズ「The End」に通じるものを感じさせて、聴き応えのある曲だ。この頃のAUTO-MODにはBOOWYのG布袋、D高橋まことが参加。サックスもフリーキーな色を添えている。 個人的には目当てのG-SCHMITT、「Kの葬列」はデビューソノシートに収録されていた曲の再録(アレンジはほぼ同じ)、ダンサブル、クールでビューティな演奏の「Catholic」は聖戦という名の背信。 SADIE SADSの2曲は強力にダンサブルでメタリックかつインダストリアルなトラック。あと1バンドはMadame Edwardaを収録。

OMNIBUS a Go Go Vol.8『JUMPING JAM ~REBEL STREET Ⅲ~』

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『REBEL STREET』第3弾。1984年8月5日福岡スポーツセンター行われたイヴェントをライブレコーディングし、同年12月にリリースされた(ジャケ写は1989年再発CDのGOLDシリーズ)。 MODERN DOLLZ、アクシデンツ、UP BEAT、FULL NOISE等、自主制作で音源を発表しているバンドからアマチュアまで博多・九州の全15バンドが約10時間にわたり熱演を繰り広げた。UP BEATやANGIEは音源を出していなかったし、山善も活動歴は長いがこのオムニバス盤収録が音源としては初めて。 当日はゲストでルースターズも演奏しているが、このアルバムには未収録(音源残ってないのか…)。MODERN DOLLZも収録されていない。アクシデンツによるドアーズのカヴァー「Break On Through」でアルバムは幕を開け、当時の博多・九州ロックシーン第三世代とも言うべき バンドたちの熱演を伝える。中でもUP BEAT UNDERGROUNDから改名したばかりのUP BEATの“早くやりたいんだ”と歌われる「Love You So Want You」にサンハウス直系を感じる。 山善の「HEY HEY STOP」のみスタジオ・テイクのようだ。このあたりの逸話が rooftop に掲載されている。

OMNIBUS a Go Go Vol.7『ハードコア不法集会』

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1984年8月ラフィンノーズのAA RECORDSからリリースされたパンクオムニバス。 ラフィン、コブラ、OUTO、ZOUOがfrom大阪、MOBSがfrom神戸と関西勢に対し、東京からGISM、BAWS、Lip Creamの3バンドが収録されている。 『OUTSIDER』、『GREAT PUNK HITS』、そしてこの『ハードコア不法集会・HARDCORE UNLAWFUL ASSEMBLY』が日本の初期ハードコアにとって大きな狼煙だった。この間に様々な所で多くのバンドが活動しシーンは広がっていった。ラフィンはこの後ポップ色も押し出し、しばらくしてメジャーへと展開していく。 ハードコア勢の中にあってR&R色を感じるコブラも楽しめるが、The Comesを脱退したGとBが結成したLip Cream初期の演奏は、The Comes同様ギターがハードにドライブしていて気持ち良い。ドラムは後にラフィンに参加する。 ジャケットのアートワークはラフィンのチャーミーによるもの。

OMNIBUS a Go Go Vol.6『GREAT PUNK HITS ~REBEL STREET Ⅱ~』

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『REBEL STREET』第2弾。 1983年12月にリリースされたハードコア・パンク・オムニバス。『OUTSIDER』のジャケットには“このレコードを田舎者と去勢されたパンクスに捧げる”といった意味の英文がプリントされていたが、メジャーの徳間ジャパンからリリースされたこのアルバムは、さらに流通良く日本全国隅々まで行き渡ったことだろう。 GISMの「Death Exclamations」のリフや曲構成は文句なしに格好良いし、奇天烈パンクなアブラダコ、加速感が抜群のTHE EXCUTEも素晴らしいが、楽曲リリースが少ないTHE CLAYの曲も聴き応えあり。織り込まれた爆撃・銃撃SEも印象的な「FUTURE TERROR」、もう1曲は「MILITIA」と題されたショート・ファストチューン。 THE CLAYは3曲入りのEPと『HOLD UP OMNIBUS』に5曲、そしてこのアルバムの2曲がバンド活動時にリリースした曲の全て。2009年にEP『The Middle East Combat Area』が「The Demilitarized Neutrality」の別バージョンと、この『GREAT PUNK HITS』の2曲を加えて奇跡の再発、2枚組のライブアルバムも『HOLD UP~』の曲を収録してリリースされた。 

OMNIBUS a Go Go Vol.5『OUTSIDER』

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前回の『Gozira Special Dinner』の数ヶ月前、1983年2月にCity Rocker Recordsからリリースされたオムニバス・アルバム。『REBEL STREET』でパンクからニュー・ウェイブへ移行と書いたが、パンクはより加速し、メロディを排したハードコアへも変貌していた。 当時勃興していたハードコアから4バンド(GISM、COMES、LAUGHIN' NOSE、GAUZE)をA面(アナログ盤)に、 独特のパンクロックを聴かせるMASTERBATION、ジャングルズへヴォーカルが加入した為3人組となったFULLX、痛快なロックンロールのROUTE 66、ゴシックパンクなMADAME EDWARDAの4バンドをB面に収録。 GISMの横山SAKEVIデザインのジャケットからも漂うハードコア・オムニバス感はあるものの、1981年から1982年にかけて結成されたバンドを収録し、多彩な広がりを持ち始めた当時のシーンをスピーディに(その為、全てのトラックをカセットレコーディングとしたのかもしれない)パッケージしたアルバムと言える。 A面Hard "METAL" Core Sideに収録されている4バンドの演奏はもちろん強力だし、その後のジャパニーズ・ハードコアへの影響も計り知れないほどだが、B面のNew "BLOCK" Punk Sideに入ってるRoute 66のオリジナルパンクからの影響も感じさせるロックンロールも小気味好い。「Good Times Rock 'n' Roll」は、“でもこれが最高なのさ、でもこれが大好き。恋も金も手に入れたいけど、おいらロックンロールに首ったけ” ハモリも決まってるゴキゲンな曲だ。 バンド側、制作サイドの権利関係やポスタージャケ内側のThe Exploited「Fuck A Mod」顔負けの合成写真もあるし、オリジナル通りのリイシューは難しいか。

OMNIBUS a Go Go Vol.4『GOZIRA SPECIAL DINNER』

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これまた“EDPS Complex” のコンテンツでも紹介しているが、ミラーズ、ミスターカイト等のシングルをリリースしていたゴジラ・レコードのオムニバス・アルバムで、リリースされたシングルから選曲して収録した他、各バンドのライブトラックを収録して1983年8月に発表された。 初期にエンジニアとして関わっていたリザードのモモヨ、数枚のレコーディングで使用されたのは六本木S-Kenスタジオ、後にフリクションに参加するツネマツのシングルリリースなど、東京ロッカーズ総力戦・集大成とも言えるのではないか。 1978年にゴジラ・レコード主宰ヒゴのミラーズのシングルを皮切りに、ミスターカイト、ツネマツマサトシのシングルを、翌1979年には高木完のFLESH、ミラーズの2枚目、ジュネのMARIA023のシングルをリリースした。録音・制作が完全に手作りで、技術・機材も満足できるものとは言えなかった1978年に比べ、1979年リリースのものは音質が格段に良くなっている。 その中でも音質が良くないながら、かえってそれがアンダーグラウンド感を増幅させるミスターカイトの「共犯者」が出色と思う。『東京ロッカーズ』で取り上げたミスターカイトの「EXIT B9」のスタジオ・バージョンをカップリングにしたシングルだった。 “いいモノを持って夜の街へ、ビルの屋上へつれてってよ、恋人じゃなくていいわ”と歌われるこの曲は “秘密” がキーワードか。ネオンの海を見渡すふたりのヴァンパネラ、目撃者は無言の月(ディアナ)だけ…。ここでもキレのいいギターとボトムの太いリズムを従えて歌うジーンが魅力的だ。 プリミティヴな魅力にあふれたミラーズなど、もちろん他のバンドも聴き所は多い。テレグラフレコードからリリースのアナログ盤には収められていた鳥井ガク率いるPAINのトラックは、その後数回のCDリイシューには未収録。PAINはゴジラ・レコードからシングルリリースの予定があり録音済みだがグループの解散によりお蔵入りとなった。

OMNIBUS a Go Go Vol.3『REBEL STREET』

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これも“EDPS Complex” のコンテンツでも紹介しているが、東京ロッカーズ後のオムニバスとなると、これか。『REBEL STREET』のリリースは1982年12月だから、既にパンクロックの初期衝動から次へ発展・移行していった、という時期。 下に紹介した2枚のオムニバス・アルバムがリリースされた1979年は、Public Image Ltd『Metal Box』、The Pop Group『Y』、The Slits『Cut』、Joy Division『Unknown Pleasures』が、1980年にはThe New Age Steppers『The New Age Steppers』、Bauhaus『In The Flat Field』が、1981年にはA Certain Ratio『To Each...』、Rip Rig & Panic『God』といったアルバムが発表されている。 フリーキーかつアヴァンギャルド、エクスペリメンタルで、あるものは重く、あるものはファンキーでもあるこれらのアルバムが、日本国内アーティスト達にも少なくない影響を与えたのではないか、と想像する。 1982年、直線的なパンク・ロックからフリーフォームなニュー・ウェイヴへライブハウス・ロッカーズ達は変貌していた。そのショウ・ケース的なアルバムだ。 EDPSのトラックは突出して素晴らしいが、他のチャンス・オペレーション、NON BAND、P-MODEL、アレルギー、SHAMPOOも好トラックと思う。平沢進がプロデュースしたSHAMPOOの「Rondhe」は、折茂昌美と足立眞理2人組時代の数少ないレコーディング・トラック。 突然ダンボールも楽しい曲だ。吉野大作は録音が他と比べて悪いのが残念。 町田町蔵はINU解散後初のレコーディング作品になるが、どうもボーカルと演奏がマッチしないというか、ボーカルが浮いて聴こえるのは、ここから始まっている気が個人的にはする。 リザード、ゼルダは選曲をもう少し練って欲しかった。

OMNIBUS a Go Go Vol.2『東京ロッカーズ』

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“EDPS Complex”のコンテンツでも紹介しているが、やっぱり並べたくなるので。 『東京ニュー・ウェイヴ'79』より数週間遅れたが、1979年4月にリリースされた。日本のパンクへの目覚めという意味で、個人的にはこの2枚のアルバムは忘れられない名盤だ。  収録曲全部にそれぞれ思い入れはあるけど、ミスターカイト(バンド名はビートルズの「Being for the Benefit of Mr. Kite!」から)の「Exit B-9」は特にお気に入りだった。 新宿(と思われる)の蛍光灯に照らされた地下道から、地上の喧騒を描き出す歌詞を語るように歌うジーンの歌声、シャープでありながらタメの効いた演奏、曲の後半 “ガラス張りのコーヒーショップ”と歌われる箇所の展開はスリリングにキマっている。 ミスターカイトのもう1曲、“罪なんて知らない、邪悪なんて知らない”と歌われる「Innocent」は、パティ・スミス「Gloria」の “ジーザスは誰かの罪のために死んだ/でも私の罪じゃない ” と言う歌詞との関連を考えたくなる内容だ。 リザード、フリクションと違ってこの後アルバムをリリースする事も無く解散してしまったミスターカイト。このオムニバスを聴いて気に入ったら、2001年リリースの発掘音源CD『Live Innocent』もぜひ聴いてみてほしい。 エスケンもユニーク。コロムビアから出てた『魔都』再発しないかな。オンデマンドCDでは売ってるけど(CD-R)。

OMNIBUS a Go Go Vol.1『東京ニュー・ウェイヴ'79』

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オムニバス・アルバムというのは魅力的だ。あるテーマに沿ったショウ・ケースとも言える。 気に入ったバンドが収録されていて買ってみたら、全然知らなかったバンド・アーティストが凄く気に入るなんて事はよくある。 そこで始めてみたのが、この「OMNIBUS a Go Go」。 第1回目は日本で一番初めにリリースされたパンク/ニューウェーヴのオムニバス・レコードとして位置づけられる『東京ニュー・ウェイヴ'79』。1979年1月21日に新宿ライヒ館モレノにおいてライブ録音され、同年4月初めにリリースされた。 同タイトルのライブ・コンサートにはPAIN、8 1/2、BOLSHIE、SEX、自殺、スピード、ミラーズ、リザードが出演したが、このアルバムにはスピード、ミラーズ、リザードの演奏は収録されていない。しかし、その“東京ロッカーズ”の3バンドが外れた事で、当時の別の側面を描き出す好オムニバス・アルバムとなった。 個人的にはかなり聴きこんでいたアルバムで、特にアナログ盤でSEX、自殺、PAINの収録されていたA面はよく聴いた。 管理されている事に対する不安・怒りをぶちまけたイギー直系の「TVイージー」、 「無力のかけら」の “いったい何が俺たちをこんなに  一人一人をバラバラにしたのか” というフレーズは凄くリアルだった(し、今もそう感じる)。これがSEXの2曲。 毒のある歌声を聴かせ、凶暴でサイケデリックなギターが表現力抜群の「ゼロ」、 山口冨士夫のカバー「ひとつ」は瀬戸際のセンチメンタルを感じさせる。これで私は山口冨士夫を知った。これが自殺の2曲。 この4曲は今聴いても最高のナンバー。 鳥井ガクのPAINも翳りのあるパンクチューンを聴かせてくれたし、8 1/2「シティ・ボーイ」も痛快。メンバーの平均年齢16.5才だったBOLSHIEは、ストレートな曲と共に若いが捻れた演奏も聴かせてくれる。 ジャケットは『Cool Struttin'』のパンク版、足フェチなデザインかな。

頭脳警察「落ち葉のささやき(ORIGINAL VERSION)」

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2010年11月24日リリースの結成40周年記念BOX『無冠の帝王』Disc 1より。 CD(SHM-CD)7枚とDVD2枚で発売された9枚組ボックスの中から、こういうのを待っていたんだよと言うディスク1は、2010年8月8日にサウンドクルースタジオで録音されたライブ・テイク8曲を収録。 ひとり赤軍兵士の詩とも言える「風の旅団」や壮絶な銃撃戦を再現した頭脳警察バージョンの「7月のムスターファ」、歌詞が追加されたロングバージョンの「万物流転」、パンタが “この曲こそ本当の頭脳警察なんだ ”と言っていた「間違いだらけの歌」、以前このページでも取り上げた「見知らぬ友への反鎮魂歌」、2分ちょっとのガレージ・パンク・ショートナンバー「うたかたの命」、どれも頭脳警察の代表作といっても良く、聴き応えがあり豊かな仕上がりだが、 中でも朗読が加えられ13分の大作となった「時代はサーカスの象にのって」と演劇のセリフが加えられた「落ち葉のささやき」が出色の出来だ。「時代は~」は以前シングル盤を取り上げたので「落ち葉のささやき」を。 以前ソリッドからリリースされた『頭脳警察LIVE!』に収録されていた三ノ輪モンドでのライブ盤ではロング・ヴァージョンとして聴く事が出来たが、CD『music for 不連続線』でその歌詞と演奏のみのカラオケが発表されていたオリジナル・ヴァージョンが、現在の頭脳警察により蘇った。 『music for 不連続線』のブックレットに詳しく記載があるが、この曲は劇団不連続線の公演『いえろうあんちごね 特別攻撃隊スターダスト』(1974年)の劇中歌で、作詞は劇団主宰であり演出家の菅孝行。頭脳警察のラストアルバム『悪たれ小僧』などにはPantax's World名義になっているが、これは音楽を提供しながら劇団からのギャラに期待できないパンタ自身が考えた策ということだ。今回のBOXでもPantax's World名義になっている。 夏という季節の終わり、過ぎ去っていく風に音を立てる落ち葉に1974年という“ラジカリズムの後退戦”の時期を意味づけ、安田講堂~浅間山荘を経て終息していく反体制運動、展望の持てない状況を照らし合わせたとも思える内容だ。今回セリフが再現され強くその印象を濃くしているように思う。 退路を断って再び街頭へ出て、たとえひとりになっても発火点...

私的・日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト10 1960-1989

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個人的にいろいろあり、かなり間があいたけどレココレの「あなたが選ぶ日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100 1960-1989」に投票した。 手元に残ってるメモを見ると、多分これで…。 私的BEST10 1960-1989  1.PANTA&HAL/マラッカ  2.THE ROOSTERS/ニュールンベルグでささやいて  3.四人囃子/一触即発  4.INU/メシ喰うな!  5.カルメンマキ&OZ/カルメンマキ&OZ  6.V.A./東京ロッカーズ  7.泉谷しげる/80のバラッド  8.RCサクセション/ラプソディー  9.THE STALIN/TRASH 10.佐野元春/VISITORS 70年代と80年代の組み合わせで各アーティスト1作品、フリクションは『東京ロッカーズ』に入っているので除く。 それで発売された増刊号『日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100 1960-1989』(右上の表紙写真)を読んでみると、読者が選ぶ〜の方がしっくりくるなぁ。編集後記に投票の平均年齢が45.8歳と書かれいるが、私とも近く、なるほどとうなずける。 鈴木茂『バンド・ワゴン』5位はちょっと驚き。私も好きなアルバムだけど思いのほか皆さん高評価。PANTA&HAL『マラッカ』が13位。ベストテンに入って欲しかった(評論家が選ぶ~では55位という驚きの順位)。衝撃度という事では佐野元春『VISITORS』10位は納得。それ以上の衝撃で私が選んだルースターズ『ニュールンベルグ~』は200位以内にランクなし。ただルースターズはアーティスト別投票で13位と健闘した。 V.A.『東京ロッカーズ』は読者投票ランク外(評論家投票では102位)。日本のパンクシーンの起点とも言われるオムニバスもさほどの評価は得られなかったか…。

私的・日本のロック・アルバム・ベスト25(1980年代編)

私の選ぶ日本のロック・アルバム・ベスト25・1980年代編。 1位のルースターズは12inchシングルだが、レココレで近田春夫の『Vibra Rock』がランクインしてるので、これもありかと。 ということで、私が選んだ日本のロック・アルバム・ベスト25 1980代編。  1.THE ROOSTERS/ニュールンベルグでささやいて  2.PANTA&HAL/1980X  3.INU/メシ喰うな!  4.THE STALIN/TRASH  5.フリクション/軋轢  6.THE ROOSTERS/INSANE  7.RCサクセション/ラプソディー  8.佐野元春/VISITORS  9.E.D.P.S/BLUE SPHINX 10.V.A./爆裂都市オリジナル・サウンド・トラック 11.戸川純とヤプーズ/裏玉姫(カセット) 12.ARB/BAD NEWS 13.RCサクセション/カバーズ 14.暗黒大陸じゃがたら/南蛮渡来 15.SS/LIVE! 16.THE MODS/FIGHT OR FLIGHT 17.PLASTICS/WELCOME PLASTICS 18.ヒカシュー/ヒカシュー 19.CARNAVAL/ZELDA 20.V.A./GREAT PUNK HITS(REBEL STREET Ⅱ) 21.アナーキー/アナーキー 22.小山卓治/NG! 23.子供ばんど/WE LOVE 子供ばんど 24.サンハウス/CRAZY DIAMONDS 25.大滝詠一/A LONG VACATION 1位と2位の盤は不動と思うが、3位以下は時期や気分で変わると思う。まぁほとんど順位付けに意味は無いか…。選んだのが80年代初期に集中しているけど、それだけインパクトが強いレコードが多かったという事で。 まだまだ入れたい盤はあり、パンタ『TKO NIGHT LIGHT』やスターリンの『虫』やTHE COMES『NO SIDE』や泉谷『吠えるバラッド』、『SELF COVERS』、リザード『ジムノペディア』、タイマーズ、ユーミン、フリッパーズ・ギター、ムーンライダーズ『マニア・マニエラ』、真島昌利『夏のぬけがら』、松田聖子『CANDY』なんかも入れたかった…。 で、10枚選ぶの?各1~5位を並べるだけかな?

私的・日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト25(1960〜1970年代編)

日本のフォーク・ロック10枚を選ぶに先立ち、レココレ8月号、9月号にならって1960~1970年代と1980年代で25枚ずつ選んでみようかなと思い、何日間か考えていたが、これは難しい。まぁ選ぶのは良いとして順位を付けるというのが抵抗あり。それに寝る前に選盤、順位付けしていると寝られなくなってしまって、翌日の仕事に影響が…。 ということで以下、私の選ぶ日本のロック・フォーク・アルバム・ベスト25・1960~1970年代編。  1.PANTA&HAL/マラッカ  2.四人囃子/一触即発  3.カルメンマキ&OZ/カルメンマキ&OZ  4.V.A./東京ロッカーズ  5.泉谷しげる/'80のバラッド  6.サンハウス/有頂天  7.ジャックス/ジャックスの世界  8.頭脳警察/頭脳警察3  9.リザード/リザード 10.P-MODEL/IN A MODEL ROOM 11.V.A./東京ニューウェーブ'79 12.PANTA/PANTAX'S WORLD 13.はっぴいえんど/風街ろまん 14.ムーンライダーズ/モダーン・ミュージック 15.SHEENA&THE ROKKETS/真空パック 16.サディステック・ミカ・バンド/サディステック・ミカ・バンド 17.RCサクセション/シングルマン 18.山口冨士夫/ひまつぶし 19.細野晴臣/HOSONO HOUSE 20.荒井由実/ひこうき雲 21.シュガーベイブ/SONGS 22.ザ・フォーク・クルセダーズ/ハレンチ 23.イエロー・マジック・オーケストラ/イエロー・マジック・オーケストラ 24.CHAR/CHAR 25.上田正樹とサウス・トゥ・サウス/この熱い魂を伝えたいんや トップ5位までは不動と思うが、6位以下はどうにでも、というか時期や気分で順位は変わる気がする。もちろん未聴のアルバムも多々あるわけで。 レココレの選者の方々も仕事とはいえ、思い切りのいる、なかなか大変な作業だったのでは。 80年代はもう少し考えてから…。